【高木彬光啓蒙活動】アキカツ

お玉さんの読書マラソン新企画!本格ミステリの驍将・高木彬光の著作を角川文庫に収録された順番でゆるゆると読んでいこう、というお玉さんの自己啓発セラピー読書企画です。
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お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

この社会的な現実問題に対して提示される「物語としての落としどころ」、もうコレがね、『破戒裁判』はね、最高なんですよね、最高! もうパーフェクトな構成とテーマの掘り下げと後味の悪さ! 百点満点中の一億点。高木彬光、ありがとう。 読書中、こんなに冷静になれない物語って、ある? いやない!

2018-06-30 02:46:38
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

タイトルからしてあまり隠す気のないミステリとしてのワンアイディア。法廷で繰り広げられる数々の証言の中の不思議が、そのワンアイディアが明らかになることで一気に全て理解可能となる晴れやかさ、……そしてかつ猛烈に胃を痛くさせるツラミ、は破壊力と破戒力で圧倒的なのよね。

2018-06-30 02:47:27
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

なので、このワンアイディアが作品の大きなキモに見えてしまうわけで、強烈にアタマに焼き付いちゃうわけなんだけど、……このワンアイディアへの言及、、、作品全体の3分の2ぐらいのところで明かしちゃってるんだよね。……もっとラスト間際じゃなかったっけ??

2018-06-30 02:47:41
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

ワンアイディアが引き起こす世界の反転のためディテールを組み上げていく前中盤。そこから更に問題に踏み込んでいく勇気が終盤の3分の1にはあるのよね。本格ミステリとして考えると真犯人の決め手となる証拠はクッソ弱いンだけど、社会派推理小説としての「物語の落としどころ」に対しては凄く「誠実」

2018-06-30 02:47:57
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

解決が難しい現実世界の問題だからこそ、表層をサラッとなぞるだけでなく、誠実に踏み込んでいく! 気恥ずかしいくらい正義感に溢れた主人公・百谷泉一郎もグットだ。それでいて重くなり過ぎないよう裁判というものが持つ面白い一面も十全に書き出している。『誘拐』同様のエンタメ側面もヤバい

2018-06-30 02:48:24
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

最初はイヤなヤツに見せておいて、とあるエピソードでその印象を良い方向へ反転させ高感度を爆上げさせるといったピクサー映画みたいなことも『破戒裁判』はやっている。 まぁ、そこからの先を用意しているので、高木彬光は(当たり前なんだけど)ピクサー映画よりスゴいんだよね♫

2018-06-30 02:50:05
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

そう考えると、容疑者と被害者が演劇活動(エンカツ)で繋がっていたというのも、それほど意味がないように見え、めちゃくちゃ上手い舞台設計じゃないの♫ あと神津恭介の弟弟子がいきなり登場するところとかは、ちょっとクスッとするよね。パンパンに張り詰めているところへの遊びゴコロ。嬉しいね

2018-06-30 02:50:54
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

そういうわけで『破戒裁判』でございました。 ……とここまでは、それほど大したことのない作品言及で、過去に誰かしらが言ってそうなことだったりしますが、今回の再読で、前回の『誘拐』同様、新らたな新発見をしましたので、それを投下して終幕といたします。 ではでは〜

2018-06-30 02:51:32
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

さて(ミステリ戦士としてリボーンせねばなるまいて)

2018-09-21 02:07:57
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

わたしのアツい高木彬光ステマ活動「アキカツ」はじまります♫ ふふっひ♫

2018-09-21 02:08:31
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

角川文庫に収録された高木彬光作品を収録順に読み直していくアキカツ! 本日はその6の『検事霧島三郎』 解説は、邪馬台国の秘密を握る女性として有名(?)な夏樹静子。 娘が心底嫌そうな顔で「お父さん、これ気持ち悪い…」と指さしそうな表紙。このおっさん、誰やねん? pic.twitter.com/p4CBS4kOk7

2018-09-21 02:09:03
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お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

霧島三郎シリーズの中では、一番ボンヤリとした印象でちっとも内容が思い出せなかった作品。 解説によると「限界状況といえるような一つの恋愛を主軸とし、スリルとサスペンスを基調とした推理ロマン」(えっちなPCゲームのジャンル肩書きみたいです)を目指した本作。 ……うん、盛り込みすぎだよ。

2018-09-21 02:11:08
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

霧島三郎の婚約者のお父さんが殺人事件の容疑者として逃亡。このお父さんが弁護士だからタチが悪く、霧島三郎と婚約者との間に様々な軋轢がギシギシ。 ↑ といったシチュエーションはムッチャ面白いのに、そこに麻薬やらヤクザやら精神異常者やら選挙やら刺青とかがサービス過剰気味にのっかかるんよ

2018-09-21 02:11:50
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

青年検事と弁護士の娘であり容疑者の娘であり女性との恋愛ドラマ。検事一体を軸においた爽やかな恋のバックアップ。二人の間にたつメッセンジャーガールが次第に霧島三郎に惹かれていく光景。 『検事霧島三郎』が持つこれらの面白要素たちが、マァ、ノイズの大量投入で希薄になっているわけね。

2018-09-21 02:12:39
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

しかも、シリーズの別作品を読んでいると、『検事霧島三郎』で展開されているその波瀾万丈な恋愛ドラマの顛末、あっけらかんと明かされてるんよね (´Д` ) 結末が分かっている内容というわけ。 なのに、結末に至るまでの道程には余計なもので脇に逸れまくり。恋愛劇に集中しきれていないやぁ

2018-09-21 02:13:25
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『検事霧島三郎』という検事霧島三郎自身のお話であるのに、いつもの高木彬光式都会派推理小説の要素が濃淡すぎており、霧島三郎自身のお話とのバランスの調整が全く「出来ていない!」(´Д` )

2018-09-21 02:14:00
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

またいつもの高木彬光式都会派推理小説と考えると、「犯人は誰か?」と「共犯者は誰か?」(前にも言ったが高木彬光の推理小説って、単独犯ものはかなり数少ない)の楽しみがあるけど、『検事霧島三郎』は犯人隠匿のカモフラージュが脆弱で、実行犯がすぐに分かってしまうというウィークポイントも……

2018-09-21 02:14:30
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

犯人も致命的なミスをしているわけじゃなく、いつの間にか捕まっている……。(もちろん当初の予想どおりの人物が犯人) 共犯者は、無理筋なんよなァ。 事件の複雑な背景に関しても霧島三郎の推理によって導き出されたそれでなく、「犯人からの聴取」を先輩検事への報告として怒涛の勢いで説明する仕様だ

2018-09-21 02:14:56
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「君のためなら検事という職業なんて辞めてやる!」みたいな童貞ちっくな発言を放つ霧島三郎! ……あれれ、もしかして、物語開始時点では童貞??? 霧島三郎を裏切った元婚約者に対して「君は人間とは思えない」なんて発言も(この時点では童貞を捨ててるけど)童貞くさいぞ (´Д` )

2018-09-21 02:15:10
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

一人の青年の正義と純真、それを基軸とした壮大な物語を仕上げてやろうという心意気は感じられるんだけど、どの要素にも深く潜れておらず、それぞれの要素が雑な並列展示になっているんじゃないかしら? というのが『検事霧島三郎』に対する自分の印象だわね。

2018-09-21 02:16:56
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

後々の霧島三郎シリーズの要素を全部含む幕の内弁当が『検事霧島三郎』なのかな? 本格要素だったら『炎の女』、恋愛劇なら『ゼロの蜜月』、社会派サスペンスは『密告者』を手に取ればいいだろう。 けど、全部入りなら『検事霧島三郎』。dis多目だけど、タバコトリックの見せ方は好きなんだよね。嬉

2018-09-21 02:18:00
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

というわけで、今回のアキカツは『検事霧島三郎』でした。 二時間ドラマ化に合わせて四年前に光文社文庫から復刊された『検事霧島三郎』を載せておきませう。……柳葉敏郎に三十代の霧島三郎を演じさせる無茶! ……けど、そんなに悪くなかったよ pic.twitter.com/a9yr6dmDOI

2018-09-21 02:18:45
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お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

そして、 『検事霧島三郎』には全く関係ないんだけども、最近、(自分的には)衝撃の事実を知ってしまったので、それを報告して終わろうと思います。ではでは〜 ( ´ ▽ ` )ノ

2018-09-21 02:19:19
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

ワイが高木彬光同様に大好きな漫画界の巨人・永井豪! その永井豪というペンネーム成立の裏側に、高木彬光執筆の(おそらく)『易の効用』の存在がッ Σ(゚д゚lll) pic.twitter.com/PYyc5J2hTo

2018-09-21 02:21:15
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