【シンゴジラ】「口コミを喚起する力」爆発的ヒットの背景にあるのは、この部分だろう。思わず何か語りたくなり人を焚きつけてしまう。

「シン・ゴジラ」は全面的に支持したくなる内容ではなかったが、良いところも多く、まず人に語りたくなる映画だった。
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三一十 四四二三 @31104423

「シン・ゴジラ」見た。 こりゃ凄い。 色んな意味で凄い。

2016-08-14 23:18:03

 

三一十 四四二三 @31104423

私が「シン・ゴジラ」を見たのは、8月の半ばで、もう高い評価と観客動員が話題になっていた。何故、すぐに見なかったのか?というと、歯科関係の書き仕事で追い詰められていたからで、酷暑と睡眠不足で体調最悪、めまいと吐き気で点滴を打っていたのだから、これは仕方なかった。これに懲りて、

2018-05-30 08:17:58
三一十 四四二三 @31104423

以後、責任の生じる書き仕事はセーブするようになった。無理が効かない年齢であることを実感し、正直「シン・ゴジラはDVDで見るか…」と鑑賞を諦める気持ちもあった。とても夏中に書き仕事が終わるとは思えなかったのだ。しかしお盆頃、急に順調となり、映画を見る余裕もできた。よかったのは、

2018-05-30 08:18:04
三一十 四四二三 @31104423

ツイッターその他もかなりセーブしていたので、情報の遮断が出来ていたことだ。私はその時期になってまだゴジラが変態することすら知らなかったのだから、これは怪我の功名だった。 「シン・ゴジラ」は全面的に支持したくなる内容ではなかったが、良いところも多く、まず人に語りたくなる映画だった。

2018-05-30 08:18:05
三一十 四四二三 @31104423

実際、映画を見た翌日に、遠方の友人に長い電話をかけている。彼は表紙に怪獣が写っている雑誌すら買うことができないほどの恥ずかしがり屋なので、当然「シン・ゴジラ」はまだ見てない。私が「ゴジラが生物の進化の過程をなぞるように進化していく」というところを強調して話すと、彼は「お〜それは

2018-05-30 08:18:06
三一十 四四二三 @31104423

面白そうだ!恥ずかしくなさそうだ!」と興奮し、電話を切るとすぐに映画館に出向いた。(映画館は満員札止めで、二時間待ったという) 多いに満足した彼は、自身が支持している某政治家に「政治家たるもの、シン・ゴジラを見なければなりません」と鑑賞を勧め、某政治家も映画に感心して…と、この映画

2018-05-30 08:18:08
三一十 四四二三 @31104423

の「口コミを喚起する力」に驚かされた。 爆発的ヒットの背景にあるのは、この部分だろう。 思わず何か語りたくなり人を焚きつけてしまう。 いや映画のヒットの仕組みに必ずそれはあるのだが、この映画の場合は特に「語りやす」かったのではないか?日本人の語彙に引っかかり易かったのではないか?

2018-05-30 08:18:09

 

三一十 四四二三 @31104423

エメゴジが批判される理由はいくつかあるが、ゴジラたるものが現行兵器の攻撃であっさり絶命するたぁ、どういう了見か?というのも大きな不満点の一つだったようだ。これは軍事力に信頼を置く(信頼せざるを得ない)米国人の求めるカタルシスだから仕方ない気もする。米国人はこれまでも怪獣や宇宙人を

2018-06-02 15:41:33
三一十 四四二三 @31104423

現行軍事力で撃破してきたのだから、敗戦国の軍事力不信ゆえの新兵器開発の結末とは相容れない部分だろう。 エメゴジが「逃げ足」の怪獣(これも批判された)なのも、現行兵器との直接対面をできるだけ避けるためだ、と考えれば、この問題は大きい。

2018-06-02 15:41:35

 

三一十 四四二三 @31104423

エメゴジはゴジラの形態や生態をファンの許容範囲を超えて改変した為に拒絶された。シン・ゴジラもその性質は旧来のゴジラと全然違うのだが、一応(最終的な)スタイルを旧来のゴジラの延長に置いてセーフ。さらに旧作の音楽を再利用するなどして「ちょっと違うけど、これはあくまで皆さんの知ってる

2018-06-03 22:19:10
三一十 四四二三 @31104423

ゴジラですよ〜」と念を推した。おかげで シン・ゴジラはゴジラと名乗ることを許され、大ヒットした。 今度のゴジラは少し違うぞ!という興味を作品の力にしようとした点は、エメゴジもシンゴジも同じなのだが、旧作の記憶に基づいて既成概念化したゴジラのスタイルを必要以上に崩さなかったことが

2018-06-03 22:19:17
三一十 四四二三 @31104423

「シン・ゴジラ」の勝因といえるだろう。実はシンゴジは、形態を別のものにして、名前を変えたら「新怪獣」映画として、そのまま成立する。それぐらい旧ゴジラと異なる怪獣なのだ。スタイルと音楽を維持するだけで、観客の記憶にある旧ゴジラと無理矢理結びつけられているのに過ぎないのだ。

2018-06-03 22:19:19
三一十 四四二三 @31104423

つまり「シン・ゴジラ」は、観客の記憶に依存することで(危ういバランスで )成り立ったゴジラ映画であり、エメゴジは観客の記憶を裏切ることで拒絶されたゴジラ映画…ということになるのだろう。

2018-06-03 22:19:20

 

 

三一十 四四二三 @31104423

二発目 ブレス無しの早口台詞の異常さにまず驚いた。また語られる内容も平易では無い。為政者、識者、軍人が常に状況や展望を示す台詞を間断なく語り続けるのだが、所謂説明台詞になってない。むしろ説明を要する専門用語の洪水。我々観客は置いてきぼりを喰らい、呆然とその台詞の応酬を

2018-06-08 08:23:34
三一十 四四二三 @31104423

眺めるだけだ。 今、「応酬」と書いたが、果たして台詞が議論として機能しているのかどうかは疑問に感じた。各人各様の意見は述べられているが、その意見が葛藤となり、会議が紛糾する場面は意外に少なく、ただ独り言のように意見開陳している場面の方が遥かに多いのだ。つまり(何を言っているのかは

2018-06-08 08:25:08
三一十 四四二三 @31104423

よくわからないのだが)無闇に意見を口に出しているように見えるのだ。これに気づくと、画面が沈黙することを恐れているのではないか?隙間恐怖症というのがあるかどうか知らないが、例えば黒澤が映像の隙間を恐れるかのように、画面の隅から隅まで人物を配したように、この映画の監督は台詞の隙間を

2018-06-08 08:25:56
三一十 四四二三 @31104423

恐怖しているのでないか?しかし、その恐怖症は、この映画にはプラスに作用しており、独特のテンションを維持することになった。 私は中盤やや疲れてしまったが、これは年齢だろうか?緩急の緩を否定するメソッドといえば、この前の「MADMAX」もそうだったが、鑑賞者に体力を強いるところがある。

2018-06-08 08:27:10

 

三一十 四四二三 @31104423

(続き)三発目 twitter.com/31104423/statu…

2018-06-08 08:31:11
三一十四四二三 @31104423

「シン・ゴジラ」を3回見た友人は「見れば見るほど内容がよくわかるというわけではない」と言っている。情報洪水で観客を煙に巻いている側面は否定できず、作品に入り込めないもどかしさがあり、それが魅力にもなっているという。「情報小説」と呼ばれたクライトンの「アンドロメダ病原体」や小松左京

2016-08-16 09:38:16