丹生谷貴志ツイートまとめ(2018年1~6月)

丹生谷貴志さんの2018年1~6月のツイートをまとめました。
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nibuya @cbfn

余談。閑散とした夜のマーケットのBGMに何故かフーの『トミー』やらホリーズやらが流れるのを聴くと今更ながらなんて妙な国にいるのかと思い、インターナショナル?グローバル?ボーダレス? そんな大仰なことじゃなくて端的に、バカみたいと思い、無論この「バカ」はサンスクリット経由の意味?で・・

2018-04-07 11:40:31
nibuya @cbfn

余談。例えばダイアン・アーバスの傍に荒木経惟を置いた場合、荒木さんの「写真的身振り」の「どうしようもなさ」は明白なのだが、その「落差」は作品論的なものでも作家論的なものでもなくて「アンティミティ」を巡る現象学的比較文化論(!)に属するのは言うまでもなく・・・

2018-04-13 08:22:02
nibuya @cbfn

余談。「世界は記号的プログラムの-わずかに痙攣的な-波動的集積でありそれ以上でも以下でもない」といった類の「確認」は新たな世界観などではなく「日本的世界」の殆ど本質であるだろう。ここには「事物」への切迫の希求もその窮迫もない。全日常、「知覚・感覚」がここでは記号に終始し自足する。

2018-04-16 23:34:59
nibuya @cbfn

藤枝晃雄さんはかつて藝大の講師だった。本務校での状況は知らず藝大では「藤枝サークル」と言い得るほどの信望、その多くが今「中堅の」現代美術研究者を成している・・・としてしかし、「美術批評」と呼び得るほどの言葉は今どこを動いているのか。批評めかした文化ビジネストークの話ではない。

2018-04-30 05:58:39
nibuya @cbfn

余談。かつて『墓に唾をかけろ』と題されたヴィアンの鈴木創士新訳が届く。周知のようにヴィアンはこの作の映画化上映中に怒りに燃えて(?)急死する・・・。「紹介者的善意など歯牙にもかけない」という善意からなる鈴木的天才・・・もはやただ仰ぎ見るばかりだ・・・

2018-04-30 23:31:38
nibuya @cbfn

「ティーンエイジャーのための文学」というジャンル(?)が存在しないフランスで、ヴィアンは例外的にその世代に絶大の支持をもったほぼ唯一の・・・彼に憧れたゲインズブールが結局手の届かなかった、ガラスの薄片でできた都市型蜂鳥みたいな天才で・・・おお・・・

2018-04-30 23:48:55
nibuya @cbfn

余談。「世界を汚辱から救い出す」という問いには「モノ」も含まれる。モノを汚辱に堕とす主要因が「人間」であるとすれば「モノを如何にして人間から解放するか」が問題となる。「芸術」の「救済対象」は「人間」である以上に、或いは「人間」ではなく、「モノたちの世界」であり、絵画や映画は・・・

2018-05-01 08:04:02
nibuya @cbfn

・・・と言うわけで上野俊哉訳で出たシャヴィロの『モノたちの宇宙』は要領を得て十分啓発的だが、哲学解説書の性質上、或いは解説的コトバの性質上「それを巡る人間たちの議論」の知的コメディ・ユメーヌ的公開劇場に誘い込まれざるを得ないのは致し方ない。そう簡単にモノは解放されないのだ・・・

2018-05-01 12:11:16
nibuya @cbfn

マトゥロン『もはや書けなかった男』が届いていた、市田さんに感謝。マトゥロンはドゥルーズに発したフランス系スピノザ研究新世代の中でアルチュセール=マルクスの視線を織り込んだ、地味だが最も先鋭な研究者、この本は病で書字・思考の持続困難の中で書かれた真の意味でアナクロニックな文字・・

2018-05-12 11:27:19
nibuya @cbfn

・・・鏡に映るゴルゴンがゴルゴンに「似ている」とすれば我々は鏡に映るゴルゴンを見るや否や石と化し、それを「見ることはできない」。しかし鏡に映されてある限りにおいてゴルゴンを見ることができるのだとすれば、鏡に映るゴルゴンはゴルゴンに「似ていない」。結局「ゴルゴンは見られ得ない」。

2018-05-13 12:02:32
nibuya @cbfn

余談。少なくとも「小説」に関する限り「絶対的に無様」であることがその「意志」の「本質」であるべきだ・・・「無様な主人公」やら「無様な話」が問題なのではない・・・「音楽」が「至純の芸術」であるとして「音楽的な小説」は(少なくとも私には)たぶん最悪の形態だ、或いは「音楽的映画」も・・

2018-05-16 23:06:07
nibuya @cbfn

余談。「決闘」は言うまでもなく相手への「尊敬」を含む。それを含まない相手に「決闘」を挑む必要は(価値は)ない。それを条件にして「世界と君との決闘では君は相手の介添人となるべきだ」というカフカの言葉を読むこと。無論平凡・退屈な「倫理」だが、それを含まぬ攻撃は要は「無礼」でしかない。

2018-06-30 14:58:24
nibuya @cbfn

余談。もう2年ほど、一種の難読症状態。小説文字列が干からびた電信にしか見えない。十代で成った時は三年間一冊の本も読めず、何故かダレルの『黒の迷宮』で治った。今もそんな偶発を求めて読もうとはする。しかし今の所寛解の気配はなく、町田康さえ(?)干からびたカラの文字列にしか見えない。

2018-07-05 07:40:58
nibuya @cbfn

・・・とは言え、町田康さんは1990年以降の日本国最高の「物書き」であることを疑ったことはない。

2018-07-06 00:11:18