ヨウ素129の基準値越えは、フィルター交換の頻度が原因なのか

ALPS処理済み水の I-129濃度が、告示濃度を超えている件について、現時点でわかっていることを解説しました。
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   ↑ 「敷地境界線量1mSv/年未満」について知りたい方は、こちらのまとめをお読みください。

まとめ トリチウムの排出基準が 1,500Bq/Lなのはどうしてか 地下水バイパス放流水、サブドレン他処理水の、トリチウム濃度は 1,500 Bq/L未満と決められていますが、その理由はあまり知られていないと思います。 36267 pv 286 3 users 8

Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

続き)2016年3月以前に、敷地境界線量の低下を優先していた事情については、ここからの連ツイがわかりやすいと思う。 twitter.com/f1nps/status/1…

2018-08-21 17:31:39
f1nps @f1nps

ALPS処理水にトリチウム以外の放射性核種が残留しているという件。 トリチウム以外も残留 福島第1原発の浄化汚染水 chugoku-np.co.jp/local/news/art…

2018-08-20 15:07:39

   ↑ この連ツイは、この先に収録しています。

Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

「増設ALPS」入口水と出口水(系統別)の I-129濃度のグラフ。 これを見ると、おそらく2017年度以降は、フィルター交換を頻繁に行っているにもかかわらず、すぐに濃度が上がっているらしいことがわかる。(続く pic.twitter.com/sEiLoXPSlg

2018-08-23 13:40:07
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Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

これは、ALPSの何らかの不具合によるものかもしれないけど、この時期に、【入口水】の I-129濃度がおよそ一桁上昇した影響が大きいのではないだろうか。(続く

2018-08-23 13:43:10
Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

ちょうど同じ時期に、建屋滞留水の Cs-137濃度もおよそ一桁上昇している。 出典: 2017/12/26資料→ nsr.go.jp/data/000214396… (続く pic.twitter.com/wOYh9nGyzK

2018-08-23 13:45:32
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Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

前ツイ資料で説明されているように、この上昇は、3号機原子炉建屋の高い濃度の汚染水が、タービン建屋の水位低下に伴って、タービン建屋側に流入したためだと推測されている。 これに伴って、滞留水の I-129濃度も上昇したのではないだろうか?(続く

2018-08-23 13:48:51
Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

滞留水の I-129濃度は、解析値による評価値として、告示濃度の160倍、つまり 1,440 Bq/Lと評価されている。出典: 2018/8/7資料→ www2.nsr.go.jp/data/000242591… (但し、実際の滞留水の濃度は、ほかの高濃度の核種が存在するために、きちんと定量するのは難しい。) (続く pic.twitter.com/zEsY9iICV7

2018-08-23 13:53:37
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Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

前ツイの表の数字は、実測できない核種の評価をする上で重要なのだけど、この数字が信頼できないと、評価そのものが怪しくなってしまう。(そうなると、I-129の基準値越えよりも、さらにやっかいな問題になるかもしれない。)

2018-08-23 13:59:13
Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

参考) 多核種除去設備の I-129濃度(入口水、出口水) データまとめ(xlsx)konstantin.cocolog-nifty.com/blog/files/I-1…

2018-08-24 11:23:04
Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

補足)ALPS等処理済み水を海洋放出する場合、【海水で基準濃度以下に希釈してから、海に放出する】方法になるようだtogetter.com/li/1266026 しかし、この方法が許されるなら、放射性物質を、いくらでも排出することが出来てしまう。

2018-09-14 14:12:43
Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

続き)エネ庁も規制委も、Cs-137 や Sr-90 に、そのような方法が許されるとは考えていないだろうし、これはやはり(環境や公衆への影響が比較的小さい)トリチウムに限って許される、例外的な手法なのだと思う。

2018-09-14 14:15:33
Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

続く)この点から考えると、やはり、告示濃度を超える I-129 を、海水で基準濃度未満に希釈してから、海に放出する、というのは、まずいのではないかと思う。

2018-09-14 14:19:01

 
2016年3月以前は、敷地境界線量の低減を優先させていた

f1nps @f1nps

2013年のALPSホット試験開始以降、ヨウ素129は最後まで除去に苦労した核種だが、2014年には吸着塔の構成を変更して1Fの告示濃度限度未満まで除去できることを増設ALPSで確認している。例えば、2014年10月30日廃炉・汚染水対策チーム会合 第11回事務局会議PDF資料20頁以降。tepco.co.jp/nu/fukushima-n…

2018-08-20 15:14:12
f1nps @f1nps

ところが、この性能を維持するためには吸着塔を高頻度に交換する必要があった。吸着塔を交換する間は水処理ができないので、頻回の吸着塔交換は装置の稼働率を下げることになる。

2018-08-20 15:14:13
f1nps @f1nps

当時は、2015年3月末までにタンクに貯留するSr処理水(セシウム吸着装置でCsを除去しただけ、Srがまだ残っている水)を全て処理するという目標(実際の完了は2015年5月末)があった。

2018-08-20 15:14:13
f1nps @f1nps

また、敷地境界における線量低減の目標(2015年3月末で2mSv/年未満)を達成するためには、敷地内のタンクに貯留しているSr処理水からSrを除去して、タンクから発生する放射線を低減する必要があった。

2018-08-20 15:14:14
f1nps @f1nps

訂正。×Sr処理水→◯RO濃縮水。セシウム吸着装置でCs除去後、淡水化装置で淡水を取り出した残りの方。Srがまだ残っている水。

2018-08-22 08:48:32
f1nps @f1nps

このため、告示濃度限度未満までヨウ素129除去することよりも、「敷地境界における実行線量へ影響を与えない範囲で、(告示濃度限度にとらわれずに)放射性核種を十分低い濃度まで除去する運転を実施」という方針がとられた。

2018-08-20 15:14:15
f1nps @f1nps

2014年12月19日廃炉・汚染水対策現地調整会議(第16回)PDF資料13頁にこの方針について記載あり。tepco.co.jp/nu/fukushima-n…

2018-08-20 15:14:15
f1nps @f1nps

除去性能向上のための吸着塔の構成変更は、増設ALPSでは初期から導入されたが、既設ALPSでは処理を優先するために2015年5月のSr処理水の全量処理完了後に先送りされた。

2018-08-20 15:14:16
f1nps @f1nps

以上が、2015年頃までの状況で、この頃にALPSで処理された水は、ヨウ素129が告示濃度限度未満でないものが普通にあったかもしれない。その後の状況はよくわからない。

2018-08-20 15:14:16
f1nps @f1nps

中国新聞の記事によれば、2017年度のALPS処理水にヨウ素129が62.2Bq/L(告示濃度限度9Bq/L)とのこと。最近のALPS処理水のトリチウム濃度は数十万Bq/Lなので

2018-08-20 15:14:17
f1nps @f1nps

これを地下水バイパスやサブドレンと同じ運用基準(トリチウムが1500Bq/L)まで希釈するには100倍以上の希釈率となり、ヨウ素129の62.2Bq/Lを100倍希釈すれば告示濃度限度の1/10くらいになる。

2018-08-20 15:14:18
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