尾上先生の勉強風景

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尾上正人 @9w9w9w92

「私[アイアンズ]は次第に、人間本性の不変的なものや個人の動機づけにはあまり注意を払わなくても文化を分析できるとする正統的な人類学の立場から、個々の人間は進化適応たる堅固な傾向を持っているとする異端的な立場に移行した」p.48.

2018-10-13 21:11:46
尾上正人 @9w9w9w92

「文化的成功と、育てる子どもの数の逆相関…近代社会においては、文化的成功は繁殖を低めるか、あるいは繁殖に何の影響も及ぼさない」p.49.

2018-10-13 21:22:52
尾上正人 @9w9w9w92

Smith, Eric Alden. (1985) “Inuit Foraging Groups: Some Simple Models Incorporating Conflicts of Interest, Relatedness, and Central Place Sharing,” Ethnology and Sociobiology 6, pp.27-47. →reprinted, pp.50-69.

2018-10-14 10:46:18
尾上正人 @9w9w9w92

P. S. ロッドマンによる行動生態学と社会生物学の融合…「個人的適応がある集団規模において最大化するならば、包括適応…は常に、それより大きい集団規模においてピークに達する」p.59. ライオンやオオカミが狩りの個体上の最適レベルよりも大きな群れを作ることを説明

2018-10-14 10:52:44
尾上正人 @9w9w9w92

Smith, Alden Smith. “Sex Is Not Enough,” pp.70-2.

2018-10-14 11:46:02
尾上正人 @9w9w9w92

「『成員-参入者モデル(member-joiner model)』…[ハミルトンの]血縁度は、[食物への]フリーアクセス(参入者のルール)の下では安定的な集団規模を減らすように働くが、参入がコントロールされている(成員のルール)下では増やすように働く」pp.70-1.

2018-10-14 11:52:09
尾上正人 @9w9w9w92

東&山村批判…「集団成員が潜在的参入者を排除するために払わねばならないコストについての、セカンドオーダーの集合行為問題を無視している。つまり、そうした排除は全成員に平等に利益をもたらすが、必ずしも全員がコストを払わなくてよいので、排除はタダ乗りの機会のある公共財なのである」p.71.

2018-10-14 11:58:39
尾上正人 @9w9w9w92

「協力の決定因として血縁にあまりに重きを置かないように注意する必要がある。ハミルトンの包括適応の公式は今も強力で魅力的だが、分析者はr(血縁度)にあまりに照準しすぎてCやB(社会的・生態学的に決まる費用と便益)を忘れることが多かった」p.71.

2018-10-14 12:03:03
尾上正人 @9w9w9w92

Chagnon, Napoleon. (1988) “Life History, Blood Revenge, and Warfare in Tribal Population,” Science 239, pp.985-92. →reprinted, pp.87-99.

2018-10-15 05:40:27
尾上正人 @9w9w9w92

シャグノン「暴力は人間社会の潜在的な力であり、文化の進化の背後にある主要な駆動力であるかもしれない」p.87.

2018-10-15 05:49:52
尾上正人 @9w9w9w92

シャグノン「多くの人類学者は戦争を、同じ集団における他の暴力形態と独立に起きる現象として扱う傾向がある。しかし、決闘は死に至り、そして死はコミュニティの結束に至り、さらに2つの今は独立したコミュニティの成員による復讐殺人に至るのである」p.87.

2018-10-15 05:50:31
尾上正人 @9w9w9w92

シャグノン「多く[の人類学者]は、原始の戦争をただ単に稀少であるか減っている物質的資源をめぐる争いと見ている。そのような見解では、紛争の深刻化の各段階において、紛争の発展的継起と、とりわけ性的嫉妬や魔術への非難、そして復讐殺人といった原因の複数性を、考慮に入れることができない」87

2018-10-15 06:02:14
尾上正人 @9w9w9w92

シャグノン「私は人間が、自分の包括適応度を高めるか最大化しようと意識的に争うとは想定しない。だが人間は、自分たちの文化的伝統が価値があるか尊重すべきと見なしている目標のために争うと想定する。多くの社会において、文化的成功を収めることは生物学的(遺伝的)成功に至るように思われる」88

2018-10-15 06:20:51
尾上正人 @9w9w9w92

シャグノン「復讐によって動機づけされた戦争は、しっぺ返し戦略であるように思われる。そこでは参加者のスコアが、利得を最大化するよりもむしろ損失を最小化する点から、最も良く測定されるのかもしれない」p.88.

2018-10-15 06:32:43
尾上正人 @9w9w9w92

シャグノン「ヤノマミは、速やかな復讐をするという評判を得ている集団は攻撃される頻度がより低く、死ぬ確率もより低くなると説明する。彼らはまた、女の拉致のような侵略の他の形態も、攻撃的なスタンスを取ることで少なくなると述べている」p.88.

2018-10-15 06:42:34
尾上正人 @9w9w9w92

シャグノン「ヤノマミ族の居住域における成人男性の死のおよそ30%は暴力によるものである。…成人男性における戦争死亡率は、全てニューギニア高地であるが、マエ・エンガで28.5%、フリで19.5%、ドゥグム・ダリで28.5%と報告されている」p.89.

2018-10-15 06:46:43
尾上正人 @9w9w9w92

シャグノン「[多村への襲撃から]いつも落伍している者は臆病者(têhe)との評判を得てしまい、しばしば怒りや嘲りの対象となり、彼らの妻は他の男たちからのますます増える性的関心の目標となる」p.90.

2018-10-15 10:07:09
尾上正人 @9w9w9w92

ヤノマミで賞賛される多村襲撃等による殺人者(unokais)は25歳以上の男性の44%にのぼる。p.90.

2018-10-15 10:18:28
尾上正人 @9w9w9w92

「もしクラウゼヴィツツが提起したように、(近代の)戦争が他の手段による政治の遂行であるならば、部族世界においては戦争とは、まさにそれによって(ipso facto)暴力を用いる親族義務を拡張することである」p.92.

2018-10-15 11:01:07
尾上正人 @9w9w9w92

「部族の組織化されたコミュニティにおける全ての個人間の血縁度に関する統計を出している、公刊された人類学的説明はほとんどなく、そのことが部分的には、血の復讐を部族世界における戦争の原因として無視する人類学的傾向を説明するかもしれない」p.92.

2018-10-15 11:46:23
尾上正人 @9w9w9w92

ヤノマミ男性における、殺人経験者(unokais)と未経験者の間の、繁殖成功度の違い。p.95. 一目瞭然すぐる… pic.twitter.com/HVPLyldw8t

2018-10-15 12:08:32
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尾上正人 @9w9w9w92

「いまだ植民国民国家から独立している他の似たような部族における[文明と]接触以前の暴力についての比較計測ができれば、ヤノマミの暴力の量は非典型的ではないのではなかろうか」p.93.

2018-10-15 13:17:04
尾上正人 @9w9w9w92

Mulder, Monique Borgerhoff. (1990) "Kipsigis Women's Preference for Wealthy Men: Evidence for Female Choice in Mammals?" Behavioral Ecology and Sociobiology 27, pp.255-64. →reprinted, pp.103-14.

2018-10-15 15:03:28
尾上正人 @9w9w9w92

「花嫁の親の選択」でもない…「キプシギスの娘は、自分が同意しない結婚を強制されることはめったにない…不満な妻は夫を捨てて実家に帰り、親の土地の作物で食わせねばならない子を養い続けるからだ…結果的に…キプシギスの親たちの主要な関心は、娘が満足し続けると期待される男を見つけること105

2018-10-15 15:12:55
尾上正人 @9w9w9w92

女の選択は、必ずしも遺伝的形質・表現型に基づいていない…「より年長の男はより若い男よりも選好されず、『良い遺伝子』論、すなわち女は[男が]長く生きてきたことを遺伝的生存能力の指標として用いているという説に、背く証拠を示している」p.111.

2018-10-15 16:36:37
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