日本画の挑戦者たち @山種美術館 館長・山崎による作品紹介
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菊、ススキ、おみなえしなど秋の草花が琳派風に描かれた木村武山の《秋色》(山種美術館)。部分的に朱や墨のたらし込みで表現された葉からも、季節感が感じられます。トンボや蜘蛛など小さな虫が愛らしく描かれている点にもご注目。(山崎) pic.twitter.com/Vd1If2mJT8
2018-10-12 21:21:09絵具のにじみを活かしながら写実的に描かれた速水御舟《柿》(山種美術館)。描かれた柿を見ていると、丸い実や硬い葉の質感が伝わってくるよう。日本画の岩絵具で油絵のような表現を追求していた頃の御舟の優品です。(山崎) pic.twitter.com/VSfv3gATAD
2018-10-14 12:00:06本日から新たに展示の速水御舟《名樹散椿》(山種美術館)。昭和以降の日本画で初めて重要文化財に指定された作品。当時、樹齢約400年の八重散椿を描き、背景は砂子を敷き詰めた撒きつぶしの技法。この金地の質感をぜひお近くでご覧ください!(山崎) pic.twitter.com/s8K5Nnp33z
2018-10-16 12:18:38宮廻正明《水花火(螺)》(山種美術館)はユニークな技による作品。極薄の美濃紙に裏彩色(裏から絵具を塗る技法)を施し、表に水衣という能装束に使われた絹を張り込んでさらに上から細かい網目を描いているんですよ。(山崎) pic.twitter.com/NGrsGzUYHu
2018-10-17 13:31:59木曽川と長良川に囲まれた福原輪中の一隅を描いた田渕俊夫《輪中の村》(山種美術館)。空の表現に使われているのはなんとアルミ箔。箔を手で掴みくしゃくしゃにして、紙の上に置いていくという方法を使ったそうですよ。(山崎) pic.twitter.com/VCF0cpbi5M
2018-10-18 12:00:06安田靫彦《出陣の舞》(山種美術館)。織田信長が桶狭間の戦いを前に、居城で幸若舞『敦盛』を舞う場面を描いた作品。左右で色の異なる片身替わりの小袖を着た信長の、凛とした表情や扇を持つ手先に緊張感が漂う作品です。(山崎) pic.twitter.com/XyR8TSVAMb
2018-10-19 12:00:11今日は #十三夜 。十五夜の後に巡ってくる十三夜は「のちの名月」ともいわれる日です。森田曠平《洛北仲秋》(山種美術館)も、美しい月を想像させる作品。日暮れ時、くつろいだ大原女たちが月の出を待つひと時を描いています。(山崎) pic.twitter.com/jpKPbcSTjJ
2018-10-21 12:09:04#霜降 秋が一段と深まり、朝霜が見られる季節到来。山は紅葉が色づきはじめ、初霜の知らせが届くのもこの季節です。今村紫紅《大原の奥》(山種美術館)もまた、薄墨の衣に身を包んだ建礼門院が秋の野に立つ姿に寂寥感が漂う作品。(山崎) pic.twitter.com/C6GJpRGi0l
2018-10-23 12:00:06平泉で藤原秀衡の保護を受けていた義経を描いた安田靫彦《平泉の義経》(山種美術館)。兄・頼朝の挙兵を知り、黄瀬川の陣に馳せ参じる前の秀衡との別れの場面を描いた作品。威厳に満ちた秀衡と若き義経の表情の違いにご注目。(山崎) pic.twitter.com/duCw9JpAZ0
2018-10-24 12:00:09ライフワークとも言うべき面構(つらがまえ)シリーズで、名だたる浮世絵師を取り上げた片岡球子。《北斎の娘おゑい》(山種美術館)では、北斎の娘で浮世絵師でもあったおゑいの、「きかん気」なところを描きたかったそうですよ。(山崎) pic.twitter.com/5VQzdUPoDG
2018-10-25 12:00:07#日本画の挑戦者たち 展@山種美術館は11/11まで! #小林古径《猫》や《清姫》全8点、#速水御舟 の《名樹散椿》【重要文化財】や《牡丹花(墨牡丹)》、#岩橋英遠《暎》など、院展を代表する画家たちの名品をお見逃しなく!(山崎) pic.twitter.com/WdoQ9rfdDm
2018-10-25 12:05:04速水御舟《和蘭陀菊図》(山種美術館)。蕾から開花までの様々な段階の菊の姿が一つの画面に描かれた作品。昭和6年の御舟の《写生帖》の中には、本作品の参考にしたと思われる蝦夷菊のスケッチも残っています。(山崎) pic.twitter.com/0I9KDUkCi9
2018-10-26 12:10:04奥村土牛《城》(山種美術館)は昭和29年、姫路城天守閣の解体修理の報を聞いた土牛が、現地での写生を繰り返して描いた作品。横から天守閣を仰ぎ見た構図により、城の壮大さや堅牢さが強調されています。特徴的な空の青色にもご注目。(山崎) pic.twitter.com/j6Kex2b6Q5
2018-10-28 12:10:56小林古径《弥勒》(山種美術館)。縦幅が2mを越える大きな画面に、奈良・大野寺の弥勒磨崖仏(まがいぶつ)が自然の中に佇むように描かれています。崖壁に彫られた仏像の傍には満開の山桜に加え、人物も描きこまれているんですよ。(山崎) pic.twitter.com/yXSotI0DXH
2018-10-29 12:00:09古径の最後の院展出品作、小林古径《菖蒲》(山種美術館) 。本作は古径が好んだ花菖蒲と、愛蔵の古伊万里の壺を取り合わせて描かれています。花菖蒲が上方に向かってボリュームを出す構図や、花瓶右側に施された影の表現にもご注目。(山崎) pic.twitter.com/nICsdtg8jz
2018-10-30 12:18:25狩野芳崖《芙蓉白鷺》(山種美術館)。中国では芙蓉の「蓉」が「栄(rong)」と同音で栄華の花、鷺が「路(lu)」の音に通じて「一路栄華」という意をなし、芙蓉と鷺の組み合わせは吉祥画題として好まれました。(山崎) pic.twitter.com/IZaBjFOuFT
2018-10-31 12:00:06扇面に松竹梅を配した古径の《松竹梅》(山種美術館)。松竹梅は歳寒三友と称し、いずれも厳冬に耐えることから、清廉や高節(気高い節操)を象徴し、吉祥の主題として好まれたものです。墨、金、赤に限定された色遣いにもご注目。(山崎) pic.twitter.com/bzNEZM1817
2018-11-01 12:47:0311/2は #横山大観 の誕生日!大観の《喜撰山》(山種美術館)は、和紙の裏に金箔を貼り、表面を薄く剥いで作った「金箋紙」という紙を使って描かれています。新たな日本画の表現に挑戦し続けた大観らしい作品。(山崎) #めいこい #横山大観生誕祭2018 pic.twitter.com/8J0KNQjrYj
2018-11-02 12:00:07#横山大観《蓬莱山》(山種美術館)。蓬莱山とは中国における空想上の山のひとつで、仙人がすむところ。わが国では、古くから不老不死の願いをこめて描かれてきました。墨を使った見事なグラデーションにもご注目。(山崎) #めいこい #横山大観生誕祭2018 pic.twitter.com/DT3lsQRtvO
2018-11-02 12:05:03岩橋英遠《暎》(山種美術館)。夕陽で赤く染められた水田と大空。低空を舞う鳥が、その影を水面に落とした幻想的な風景です。北海道に生まれ育ち、自らの原体験をもとに描き続けた英遠の鋭くも優しいまなざしを感じる作品。(山崎) pic.twitter.com/alXjsaexG3
2018-11-04 12:21:15酒井三良《夜漁》(山種美術館)は、《松籟》(福島県立美術館蔵)と共に、再興第49回院展に出品された作品。限られた色数ながら、暗闇の中、かがり火に照らされて浮かび上がる鵜飼の光景を巧みに表現しています。(山崎) pic.twitter.com/Vjv7bMx680
2018-11-05 12:00:10守屋多々志《葛の葉》(山種美術館)は、安倍清明の母が狐だったという伝説を元にした歌舞伎などの演目「芦屋道満大内鑑」に取材した作品。家族の元を去り、秋の野に姿を隠した主人公の哀しみが作品から伝わってくるようです。(山崎) pic.twitter.com/rrIdIrb244
2018-11-06 12:00:14大正期に入り、「新南画」を提唱した今村紫紅。最晩年作である《早春》(山種美術館)は、梅が咲く棚田を中心に、高台に茅葺きの家を臨む早春の田園風景を捉えた構図。江戸時代の文人画を思わせる大らかな雰囲気の作品。(山崎) pic.twitter.com/ejdp22a54t
2018-11-07 12:21:30松村公嗣《津軽》(山種美術館)。蟹のお腹の白い部分は、津軽で取材したとき、蟹が宝石のように輝いて見えたことから、光沢を表現するために金泥も用いているそうです。女性の毅然とした強い眼差しが印象に残る作品ですね。(山崎) pic.twitter.com/7gXR72K19l
2018-11-09 12:00:07