雇用流動化は人手不足”感”を解消しない――雇用流動化と人的資本蓄積のジレンマ

雇用流動化は、人材育成(人的資本蓄積)を可能な限りアウトソーシングする戦略を相対的に促すため、経済全体の労働生産性成長が阻害され、そのせいで人手不足”感”は一向に解消されないままとなるだろう。
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望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

またぞろ一部の経済学者界隈から「人手不足解消のためには、労働市場の流動性を高めて社内失業者の離職を促すべし」といった聞き飽きた処方箋が喧伝されているようなのだが、賭けても良いんだけど、そのような政策は人的資本蓄積の阻害を通じて、人手不足"感"を一層強める方向に働く。

2018-11-15 11:25:24
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

囚人のジレンマじみた話で、各企業が「簡単に首を切ってより良い人材を探そう(自前で人材育成をするのではなく、『使える人材』を外部から調達しよう=人材育成をアウトソーシングしよう)」という方針を取ると、経済全体で人的資本蓄積が停滞し、労働生産性が低下して、経営は一層苦しくなる。

2018-11-15 11:29:24
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

これは経営者が無能だから発生するわけではなく、むしろ経営者の(各企業、各場面での)合理的判断によって、全体的に状況が悪化するというところが問題なわけだ。この意味では、合成の誤謬に近い構造がある。

2018-11-15 11:31:08
Augustin @grateaber

たとえば解雇しやすいアメリカは実際そうなってますかね? それに経営者が無能じゃないなら、優秀な人を解雇しないし、他社がより高給で引き抜くというならそれは改善じゃないの? twitter.com/motidukinoyoru…

2018-11-15 11:42:17
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@grateaber ameblo.jp/shingekinosyom…などで解説しているのですが、アメリカでも当然ながら、賃金抑制圧力に伴うイノベーション低下が指摘されているようです。(労働自由化だけでなく、金融化等の影響もあるわけですが)

2018-11-15 11:50:19
Augustin @grateaber

アメリカ以上に欧州でイノベーションが起き、賃金が停滞しているとはそもそも思えないが? twitter.com/motidukinoyoru…

2018-11-15 12:01:20
Augustin @grateaber

外部に出ない技術蓄積がイノベーションをもたらすというが、経営者が無能でないならなぜ企業はそういう人材を抱え込まないのか。 あるいは引き抜かれてしまうのなら、それをとめることはどう正当化できるのか。というか後者は低賃金圧力とか解雇とそもそも関係ないので前者を説明する必要があるよね。 twitter.com/motidukinoyoru…

2018-11-15 12:04:42
CBJapan @CBJapan1

「パソコンやスマホは一旦買ったら簡単に他機種に乗り換えられないように法で規制しないといけない。なぜなら、簡単に乗り換えられてしまうとコツコツやるのがアホらしくなり、技術の蓄積が業界全体で停滞し、経営が厳しくなるからだ」とでも言いたそうな人発見⬇︎ twitter.com/motidukinoyoru…

2018-11-15 12:09:37
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@grateaber 欧州も、ドイツを筆頭に、ここ数十年、労働規制緩和や金融自由化などに勤しんでいた国々ですよね。

2018-11-15 12:15:23
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@grateaber 「ある良い人材が居て、それを抱え込む」というミクロな話と、「経済全体で見て、人的資本蓄積にかけられる投資水準が上がるか下がるか」というマクロな話はそもそも次元が違うものではありませんか。

2018-11-15 12:17:38
Augustin @grateaber

んじゃあそもそも望ましい国ってどこよ?どこと比較してどこが優位という事実に基づいて言ったの? twitter.com/motidukinoyoru…

2018-11-15 12:18:09
Augustin @grateaber

なぜあなたのロジックで、経済全体でみて人的資本蓄積にかけられる投資水準があがる? 解雇規制あっても引き抜きや自発的移動は止められないけど、そういう前提でもそう言えるの?もちろん経営者が、バカでない前提も加えて。 twitter.com/motidukinoyoru…

2018-11-15 12:20:52
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@CBJapan1 パソコンやスマホは、人間、人的資本とは別物ですよね。 あえてパソコンやスマホで例えると、「他の企業がもっと良いパソコンやスマホを作る技術開発をしてくれる。開発してくれた企業を事後的に買収すれば良い」と考える電機メーカーが"多数派"になったら電機業界はどうなると思いますか?という話。

2018-11-15 12:21:54
Mr.Kite @iwakura1204

社内失業という異常な事態は、従業員と雇用先の仕事のアンマッチによる。解雇規制をなくして労働市場の流動性を高め、自由に転職出来る方が本人のためだ。自分に合わない企業にしがみつく必要がなくなるし、職場が原因の鬱病も激減するだろう。問題は新卒一括採用、解雇規制、終身雇用にある。 twitter.com/motidukinoyoru…

2018-11-15 12:25:05
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@grateaber 例えばアメリカの経営学者であるマイケル・ポーター hbr.org/1992/09/capita… は、1992年当時に米企業と日独企業の投資行動を比較する論文を出してしますね。 尤も、日本にしてもドイツにしても、既にこの前後から各種規制緩和が進められつつあったことは周知の通りです。

2018-11-15 12:30:45
Augustin @grateaber

@motidukinoyoru つまり現在では比較できるような対象はないと? そもそもロジックからして謎。解雇規制でなく、離職規制ならば、人的資本に投資水準があがるのはわかるが、解雇規制やったって引き抜きは防げないんだから、その点では自分で教育せず他社から引き抜く方針に変化はないはず。

2018-11-15 12:33:46
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@grateaber 上位人材の引き抜きに関しては労働規制が強かろうが弱かろうが変わらない要素なので、そこは制度の巧拙を決めるポイントにはなりません。 肝なのは、簡単に首を切れない、賃金を下げられない労働者を抱えると、そうした労働者を育成するインセンティブが働くというところ。

2018-11-15 12:34:18
Augustin @grateaber

それ上位だろうが下位だろうがロジックに変わりはないよね? 事実にも反してると思うね。単純労働でさえバカのひとつ覚えみたいに即戦力が叫ばれるし。トラックの運転手とかね。自分で教育せず、他社から経験者引き抜く、上位も下位も変わりはないよ。だから仕方なく教育するのも規制に関係なくやる twitter.com/motidukinoyoru…

2018-11-15 12:38:35
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@iwakura1204 労働者と職場が手の施しようがないほど完全にアンマッチという可能性もなくはないのですが、それよりも、「与えられたカード」でいかに生産性を上げるかという経営上の努力の如何の方が、経済全体で見た労働生産性の向上の点から見て重要になります。

2018-11-15 12:40:14
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@iwakura1204 「この人材は合わなそう(即戦力にならない)からすぐ解雇」という企業が多数派の経済と「この人材は今は上手く活用出来ていないけど、(簡単に首を切れないし)どうにかして活かせるような環境etcを整備しよう」という企業が多数派の経済、どちらの方が全体で見て労働生産性が上昇するのかという話です。

2018-11-15 12:40:28
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@grateaber 一定以上育成された人材が引き抜きの対象になる話には最初から全く反対はしていないのですが、軽々しく解雇して即戦力を探す戦略を促進するような規制改革(規制緩和)は、人的資本蓄積を受けられずスポイルされてしまう人材を増やしてしまいますよね。 フォーカスしている対象にズレを感じます。

2018-11-15 12:43:51
Augustin @grateaber

あと見落としてる要素あるよね。 下位人材を扱う企業が、そういう規制をかけられるからこそ、本来自社で教育して済ませてた程度の人材が、専門学校をでたり、あらかじめ資格とらないと、そもそも雇われなくなったりするデメリットがある。 教育コストを企業が負うとは限らないよ。 twitter.com/motidukinoyoru…

2018-11-15 12:45:41
Augustin @grateaber

今の派遣みたいな? たしかに労働者個人でみればスキルを磨けない意味では不利な立場ではあるけど、それこそ経済全体みれば、一時的な労働の調整弁の部分だからこそなわけでその方が効率的。 あと自由市場ならば短期雇用の方が高給だし、それは仕方ないね。 twitter.com/motidukinoyoru…

2018-11-15 12:48:34
Goldstein @IakobGoldstein

労働者だって馬鹿じゃないんだから自己研鑽に励むし。何も心配要らないよ。 twitter.com/motidukinoyoru…

2018-11-15 12:49:36
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コメント

やまだ @sakusakutoux 2018年11月15日
簡単に首を切れない、賃金を下げられない労働者を抱えると、そうした労働者を育成するインセンティブが働くというところ。←実際は逆労働者の首を簡単に切れない賃金下げれない欧州や日本で起こったのは労働者を育成するより雇わないって解決法だって直接雇わなければその手の問題に煩わさわ無いから これ自分で会社やればわかるけど解雇と賃金下げられないって経営側からするとコレほど恐ろしい話ってないんだよだってとんでもない無能でも首にできないんだぞ 知識が浅すぎて前提がガバガバ
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望月慎(望月夜) @motidukinoyoru 2018年11月16日
ミクロで見ると「この無能を即刻首に出来る制度の方が良いに決まってる」と憤慨する気持ちはよくわかるんですが、それでは簡単に首に出来る制度にしましょうとなると、無能認定のハードルが下がって、転々と放り出されるスポイルされた人材が蔓延することになるんですよね……。 企業側が忍耐強く幅広い人材の育成に取り組むようなインセンティブを与える制度でないと(このまとめにも書いたように、その制度は必ずしも解雇規制+最低賃金という形を取るべきだとは限らないのですが)、そうした弊害は免れ得ないわけです。
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望月慎(望月夜) @motidukinoyoru 2018年11月16日
しかしながら、まとめで書いたように、解雇規制+最低賃金制度は、確かに民間依存的要素が強い制度設計ではあります。 各企業がそうした民間依存的要素による負担に耐えかねるというのであれば、まとめ内でも解説したようなJob Guarantee Program的な制度へのシフトも有効になるのかもしれません。 しかしどちらの場合にせよ、労働者保護の充実が、労働生産性の(相対的)向上にあたって有効、ないし必要であるということに変わりはありません。
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yuki🌾㊗️5さい🎉⚔ @yuki_obana 2018年11月16日
解雇よりもプライシングミスると死ぬのといらない人材になったとき即時クビに出来ないと死ぬのの2つがあるのよ(´・ω・`)1000万円の価値があるとわかったら1200-1500万円(ひどいと4000万円くらい)で殴らないといけない。でないと引き止められないで早ければ次の日死ぬ。分かった瞬間に行わないと本人が先に気づかれたら逃げられてしまう。要らない人材ならさっさと減給かクビにすればいい。基本二度と戻らない。同じものを買い戻すには更に上積みするほうがいい。骨董品と同じ。倉庫は常に満杯なの。
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望月慎(望月夜) @motidukinoyoru 2018年11月16日
上記コメントを見ても分かる通り、人材の良し悪しは事前に固定的に決定しており、しかも教育や環境整備による適応改善には期待できない(ので、「要らない人材はクビ」)という考えはかなり多いです。 ミクロの経営視点では、そう考えたくなる気持ちもよく分かるのですが、既に書いたように、”無能人材はいついくらでも解雇していい”とすると、その”無能人材”が誰にも育成されずスポイルされる上、(簡単に解雇できるので)”無能人材”認定ハードルが下がってたらい回しにされる人材が大量発生するという問題があります。
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望月慎(望月夜) @motidukinoyoru 2018年11月16日
ミクロで行う行動や、ミクロでは「こうした方が良いのでは」と考えられる直観をマクロで適応すると、実はあまり上手いこと行かない、というより不利益を発生させる、ミクロとマクロの食い違いみたいなものが、この議論には横たわっているわけです。(もちろん、ミクロとマクロの食い違いという構造が発生するのは、この議論には限りませんが)
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UKB0927 @ukb0927 2018年11月18日
そもそも手元の社員を切ってでも有能な人材が欲しい企業が、よその会社を解雇された人物を「有能な人材」と見ることができるのだろうか? 解雇緩和論には「今の職場では不適格だが、他に相応しい場がある」信仰がある一方で誰もその「他の場所」を買って出ることはなくただ「不採用にする権利」がセットになるだけだと思う。
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じむ123 @sdejr01212 2018年11月18日
自由で得するのは強者だけ。
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