日向倶楽部世界旅行編第69話「強襲のサザナミ」

勝ちに行こうとしない対戦相手から、何かの思惑を感じざるを得ない日向。そんな彼等に、ピンクショッカーズのサザナミが襲い掛かる。無気力なシラヌイを他所に翻弄するサザナミだが、一人では不利な事は承知であり…
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三隈グループ @Mikuma_company

サザナミはそう言うと、日向達の方を見据える。だが、その状態でシラヌイに向けて言った。 「なぁ、ヌイクソ」 「はい?」 「オメー、"ジョジョ"に嫉妬してんだろ?」 ジョジョ、その名が出た途端、シラヌイの表情が僅かに変わる。僅かに、確かに、不快感を示したのだ。

2018-11-29 22:23:55
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サザナミはそれを予見するかのように言う。 「オメーはよォ、ジョジョって奴がドクターの"とっておき"だって事が気に入らねえんだ。自分じゃなくて、何処のどいつかも分かんねえヤローがそういう扱いを受けてる事が気に入らねえ。」 サザナミはニタニタと笑い、シラヌイの方を振り返る。

2018-11-29 22:25:56
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「オメーの顔に"表情"が現れるんだよな。ジョジョの話をすると、無表情でクソ面白くもねえオメーの顔が、ほんの少し変わるんだ。」 彼女の言う通り、シラヌイは今、無表情とは言い難い顔をしている。それを確認すると、サザナミは肩を竦めてまた前を向く。

2018-11-29 22:27:11
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「ジョジョってヤローは、男か女か、ガキかジジイか、人間がそうじゃないかすら分かんねえ奴だ。」 彼女は正面を指差す。 「例えばよォ、今目の前にいるあいつらのどっちかがジョジョかもしれねえ、或いはこの次戦うヤローが、ジョジョって事もあり得る訳だなァ」

2018-11-29 22:28:15
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サザナミは続ける。 「…ま、馬の耳になんちゃらって言葉もあるしよォ、勝手に決めりゃ良いぜ。ガラクタには文句言ってるくらいが、こっちとしてもちょうど良いからな。」 そして彼女は主砲を構え、速度を上げ、置き土産のように吐き捨てる。

2018-11-29 22:30:17
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「最も、今のオメーじゃ良くてナンバー2だ!ジョジョが前に現れてもオメーは気付きもしねぇだろうからなッ!」 彼女がそう言った瞬間、シラヌイも速度を上げた!それを見てサザナミはニヤリと笑う。 「ケッ…めんどくせェ奴だな本当」

2018-11-29 22:31:51
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悪態を吐きつつも、シラヌイを戦いに参加させられた事に関しては思惑通りとなった。そんな彼女に、シラヌイは言う。 「…戦術はどうしますか」 「向こうは前と後ろの態勢だ、ならこっちは、前の一匹をタコ殴りにしてやりゃあ済む。」 サザナミは主砲を構え、再度交戦距離への接近を始める。

2018-11-29 22:33:59
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「どっちも砲は遠中距離向けだけどよォ…あまり近付き過ぎんじゃねーぞ。装備の軽いアバズレはこっちの主砲を刀でぶった切りやがった、多分、もう片方も同じ事が出来る。」 彼女はそう忠告すると、加速を強めて海を駆ける。

2018-11-29 22:36:15
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「第二ラウンドだぜ…手の内は見してもらった、今度はきっちり潰してやるよォッ!」 シラヌイを加え、サザナミは再度日向達を強襲する! 第69話 「強襲のサザナミ」 おしまい

2018-11-29 22:38:33