AGSの 記事「CBT的アプローチのセッション運営」(認知行動療法を援用したTRPG運営に関する記事)に関する @takinohara 氏の懸念

AGSの 記事「CBT的アプローチのセッション運営」(認知行動療法を援用したTRPG運営に関する記事)(http://bit.ly/gYXJut)に対する反論文(http://bit.ly/mg4BeO)を公開された @takinohara 氏の、公開にいたる考えや、記事に対する懸念をまとめました。
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滝野原南生🇹🇼 @takinohara

また、AGS主宰の岡和田氏には、医療やケアのトピックスを取り扱う際には他のトピックスと異なった“安全性”という視点からの注意が必要であること、センセーショナルになってはならないことを是非ご一考いただきたく存じます。

2011-05-01 08:49:20
Tz @Tzweet

【プロと素人1】TRPGとセラピーという、そのままど真ん中ストライクの話題がTL上をかすめる。このことは私に、二つの対立する悩みを思い起こさせた。セラピーにおける、プロと素人の問題だ。

2011-05-01 10:07:24
Tz @Tzweet

【プロと素人2】私たち医療関係者にとって、悩ましい二つの事象がある。一つは「自称セラピスト」、もう一つは「精神科の事は専門家に任せろ」族である。

2011-05-01 10:11:06
Tz @Tzweet

【プロと素人3】「自称セラピスト」はちょいとネットを探ればボロボロ出てくる。多くは人間性回復運動からこっちの、疑似心理学ブームに乗ったもので、日本では「自己啓発セミナー」と言えばかなりイメージが近いのではなかろうか。効果のほどは怪しいか、もしくは低いことが示唆されている。

2011-05-01 10:15:50
Tz @Tzweet

【プロと素人4】実際これら「自称セラピスト」が問題なのは、殆ど皆が善意であることだ。「米国発の画期的治療」や「実践的心理学」によって、誰もが手軽にセラピストになれ、社会全体が幸福になると信じている。

2011-05-01 10:22:20
Tz @Tzweet

【プロと素人5】実際の精神科的障害を持つ患者や人生に悩む人に、この素人的実践を適用するのは危険な行為だ。私の友人の精神科医はそのような実践で患者が悪化したのを何度も尻拭いしている。僕自身も、一度や二度ではない。

2011-05-01 10:29:46
Tz @Tzweet

【プロと素人6】ちなみに、もっと悩ましいのは、自称セラピストよりも自称セラピスト養成講座の人たちである。彼らはセミナーで驚くべき効果を上げる「ように見える」。実際にはそれは、コールドリーディングと集団心理の応用にほかならない。

2011-05-01 10:35:40
Tz @Tzweet

【プロと素人7】まぁ、「自称セラピスト」の害については他をご覧いただいて、この分野が、「素人が下手に手を出すとお互い大火傷する分野」であるという事はわかっていただきたい。で、それでいいのかというと、そういうわけでは無い。ここからが難しいところなのだ。

2011-05-01 10:46:39
Tz @Tzweet

【プロと素人8】この分野は、「ボイラーはボイラー技士しか触っちゃだめだよね。大やけどしちゃうからね」という単純なものではない。この分野の患者さんの多くは、その回復にどーしても素人の介在が不可欠なのだ。

2011-05-01 10:50:18
Tz @Tzweet

【プロと素人9】一般に、(あくまでも一般に)この分野の患者さんはなぜ患者さんなのかというと、「そのまんまじゃ社会生活に支障をきたすから」患者さんなのである。だから、回復は「社会に帰ってナンボ」なのだ。

2011-05-01 10:55:28
Tz @Tzweet

【プロと素人10】薬物やカウンセリングはそのために行われるのだけど、社会に「再び帰る段階」には、薬物やカウンセリングといったプロの技量だけでは越せないところがある。そこで「素人」の出番なのだ。

2011-05-01 11:00:00
Tz @Tzweet

【プロと素人11】「こころある非専門家」こそが、病院と一般社会をスムーズにする。偏見が少なく、思いやりがあり、だけれども一般社会の厳しさも持ち合わせる人物がいるかいないかで、その人の社会的予後は大きく違う。

2011-05-01 11:03:21
Tz @Tzweet

【プロと素人12】精神疾患というだけで「その人の悩みに素人は一言も口を出してはいけない」というのも間違いだ。これは、怪我と絆創膏に例えると分かりやすいかもしれない。

2011-05-01 11:06:27
Tz @Tzweet

【プロと素人13】怪我に絆創膏張るのは医療行為だけど、誰でもやってよいし、やってくれると医療者としては助かる。絆創膏が効かないような大怪我でも、とりあえず圧迫しておいてくれたら、しないのと比べると雲泥の差だ。

2011-05-01 11:11:24
Tz @Tzweet

【プロと素人14】悩ましいのは、この分野は大けがかどうかが素人にはイマイチわからないところで、そういう意味では「ダメなら病院へ」は是非付け加えてほしいところであるが、だからと言ってそれしか言わないんじゃちょっとね。

2011-05-01 11:14:17
Tz @Tzweet

【プロと素人15】まぁつまりこう言う事である。踏み込み過ぎると大けがをし、踏み込んでくれないと患者は孤立するばかりなのだ。僕らはこのジレンマに大いに苦しんでいる。

2011-05-01 11:17:40
滝野原南生🇹🇼 @takinohara

自分の中にある“欲”と折り合いがつけられなければならないからこそ、本来ケアのために存在したわけではない技術を援用することには慎重でなければならないと思う。

2011-05-01 10:50:03
滝野原南生🇹🇼 @takinohara

また、支援的なケアというのは“治してやる”というものでは決してなく、相手の“にもかかわらず、生きる”という力が生まれるまで責任を持って(続く)

2011-05-01 10:55:53
滝野原南生🇹🇼 @takinohara

治療の技術を持つものとチーム関係を保ちつつ、受け入れ寄り添い続けることなのだと私は考えている。実は、こんなこと、教科書にもいわゆる専門書にも山ほど書いてある。

2011-05-01 10:59:27
滝野原南生🇹🇼 @takinohara

だからこそ私は、“より詳しくは専門書を”程度の言説は不足で、人にケアへの関与を促すなら、既に確立されている実践的な学びの場への参加をこそ最初に言わねばならないと思う。

2011-05-01 11:01:49
滝野原南生🇹🇼 @takinohara

じゃあ、専門家じゃなければ、学びの場にいなければ何もできないのか……そんなことはない。“こういう人がいるんだ”という知識、受容と共感の態度、そして自分ならどこまで関われるのかという見切りラインを持っていることは、病を得た人にとって、“辛くない、心地いい”環境を形成しうる。

2011-05-01 11:09:05
滝野原南生🇹🇼 @takinohara

そのための知識・技能・態度。自分の関われる範囲を見切るための基礎知識、だと思う。

2011-05-01 11:11:29
滝野原南生🇹🇼 @takinohara

@Tzweet ご意見ありがとうございます。うっかりしたことをしないでほしいと思うあまり、“素人は手出し厳禁”的な論調になってしまったかもしれません。一般化できないものを一般に語るのは難しいです。暴走気味のところに適切なご意見、感謝いたします。

2011-05-01 13:27:24
このツイートは権利者によって削除されています。
pumimin @pumimin

はい、早瀬先生のご寄稿に感謝いたします(礼)。私も拙速でも公開と議論を!みたいな気持ちから、一石投じたのだからあとはじんわりと、という思いに変化してきました。

2011-05-01 18:31:44
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