園児RPGテキスト外伝「宵の流星と暁の詩」第五章

―始まりの地、忘れられない場所、そこに全てが集まる― 序章はこちら https://togetter.com/li/1242608 第二章はこちら https://togetter.com/li/1246684 第三章はこちら https://togetter.com/li/1257847 続きを読む
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@hiiragi_r_t_d

真円の大鏡……君は今代の「光」か! #mmytxt

2019-04-27 21:53:37
moyo @moyoko9000

一体どこのタイムシフターなんだ!! #mmytxt

2019-04-27 21:53:56
無銘海姫 @Mumeinight

深い、深い森の中。「GYARUUUU!!」木々を揺るがす咆哮。蒼白く目を光らせた巨大な魔物が姿を現したのだ!その正体は、燐光めいた蒼白い火球を吐き出し放置すれば周囲を焦土と化す危険な魔物・燐光竜である!相対するは、杖を手にした蒼髪碧眼の女性だ。 #mmytxt

2019-04-27 21:54:27
無銘海姫 @Mumeinight

「ARUUUU……」「私は…………もう何も失いたくない!!」蒼髪碧眼の女性が覚悟を決めたように進み出る。女性の言葉は半分掠れて聞き取れぬ。 #mmytxt

2019-04-27 21:55:53
無銘海姫 @Mumeinight

燐光竜の体高は女性の背丈の三倍はあり、その巨躯の所々が威嚇的に発光している。女性は杖に魔力を込め、素早く踏み込む!「イヤーッ!」「GYRUUU!」燐光竜が丸太めいた巨腕を振るう! #mmytxt

2019-04-27 21:58:11
無銘海姫 @Mumeinight

(これは夢で見たのと同じ…?いや、違う)腕の一薙ぎを瞬時に見切って回避した女性のオフホワイト外套が風にはためき、フードが脱げる。周囲に十二のプレートが展開!(やっぱりあの人が…!!)それを見ていた彼女は確信した。 #mmytxt

2019-04-27 22:00:20
無銘海姫 @Mumeinight

彼女は顔を上げた。少年と目が合う…彼は彼女を見返して来た。(これを見せるために…?)彼は答えず、ただ手を差し伸べてきた。光の粒が落ちる。(…光をとって…)二人の間…『鞘』の上に光が集まり、やがて一つの玉となった。(つかんで…光を!) #mmytxt

2019-04-27 22:03:27
無銘海姫 @Mumeinight

声に従って彼女は手を伸ばし…光を掴んだ!やがて二人は二重の螺旋軌道を描きながら光が渦巻く無限の彼方へと果て無く加速していき…。 #mmytxt

2019-04-27 22:06:20
無銘海姫 @Mumeinight

―――――――――――― #mmytxt

2019-04-27 22:07:02
無銘海姫 @Mumeinight

「どうしたの?もうすぐポポースカに着くわよ」ムメイの声が聞こえ、シカナは我に返った。「ちょっと…夢を見てたんだ」「夢を?」「光の中をずっと飛んで行って、それから…」ふとシカナは思った、あれは本当に夢だったのか。目前に見えるポポースカの地に強い既視感を覚える。 #mmytxt

2019-04-27 22:10:05
無銘海姫 @Mumeinight

彼女は視線を落とし、握った右手を開いた…そこには半透明のクリスタルめいたプレートがあった。ただまっさらで、暁の空のような。 #mmytxt

2019-04-27 22:11:04
無銘海姫 @Mumeinight

シカナはそれを大事に懐に入れると、呟いた。「夢じゃ…ないと思う」「わかったわ。何があったかは分からないけど、感じた事、出会ったものを大事にしてね!」ムメイがそれに応える。ポポースカの港はもうすぐだ。「ところで、シカナさんはこれからどうするの?」 #mmytxt

2019-04-27 22:12:54
無銘海姫 @Mumeinight

「まっすぐ森へ向かう、確かめたい事があるんだ」シカナははっきりとそう答えた。「…わかった、わたしはボートを港に着けて待ってるから」ムメイは少し振り向いてそう返すと、海面を駆ける速度を上げて一直線に港を目指す…その姿を遠くから観察する者が一人。 #mmytxt

2019-04-27 22:15:19
無銘海姫 @Mumeinight

風化作用で生み出された断崖の岩の間に襤褸装束姿の青年…『力』のコセンが身を潜め、様子を窺っているのだ。「確か『海』のムメイ…何故ここに来る…?あの少女は一体誰だ」彼の目つきが一層険しくなった。「胸騒ぎがするな」感覚を研ぎ澄まし、刀の柄に手をかける…後ろだ! #mmytxt

2019-04-27 22:18:39
無銘海姫 @Mumeinight

半回転跳躍しつつの抜刀!先程までコセンが立っていた地面に尖った岩が突き刺さる!振り抜かれた刀が飛来した岩を二個両断!更に一個が剣圧で大きく逸れる!「…最悪の挨拶だ。山道の一件も合わせて減点200」「やっぱしばれちまったか」首狩りナイフ二刀流を構えるオオトリ。 #mmytxt

2019-04-27 22:20:31
無銘海姫 @Mumeinight

「まぁ、イツキは自分の戦いがあるみたいだし直接は関わってないけど、僕が楽しいから戦う」オオトリの発した言葉にコセンが驚愕する。「どういう…事だ…!?」イツキが何か企んでいるという事か。だが今は…。コセンの背後で大岩が轟音を立て海へ落下!それと同時に両者動く! #mmytxt

2019-04-27 22:22:51
無銘海姫 @Mumeinight

―同刻・ポポースカ山中森林地帯― #mmytxt

2019-04-27 22:25:13
無銘海姫 @Mumeinight

二人が切り結ぶ音が響く。クリナゴはハシバミの杖を構えたまま大地を踏みしめる。一方イツキはワインレッド外套を翻し受け流すような大バックステップ、高台に着地すると手にしたレイピアを地面に突き立てる!「僕の筋書き通りさ、君は勝てはしない」深紅の刀身が禍々しく光る! #mmytxt

2019-04-27 22:27:35
無銘海姫 @Mumeinight

大地に邪悪なる力が迸る!そして…「GYARUUUU!!」木々を揺るがす咆哮。蒼白く目を光らせた巨大な魔物が姿を現したのだ!その正体は、燐光めいた蒼白い火球を吐き出し放置すれば周囲を焦土と化す危険な魔物・燐光竜である!「君は全てを失う、あの時のように」イツキが嗤う! #mmytxt

2019-04-27 22:29:58
無銘海姫 @Mumeinight

「ARUUUU……」「私は確かにあの時全てを失った…だから、もう何も失いたくない!!」クリナゴは覚悟を決めたように進み出た! #mmytxt

2019-04-27 22:31:59
無銘海姫 @Mumeinight

【「宵の流星と暁の詩」第五章終わり。第六章に続く】 #mmytxt

2019-04-27 22:35:02
無銘海姫 @Mumeinight

Tips:燐光竜 ドラゴンの一種。飛行能力は無いが頑強な外殻に覆われ、口から吐く蒼白火球で全てを焼き払う #mmytxt

2019-04-27 22:40:51
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