有害図書指定制度の根拠~みんなが有害と思っていれば有害か
「普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反する」つまり「普通の大人に見せられない本」を取り締まるのが刑法175条とすると、「子どもに見せられない本」が有害図書。と考えると、有害図書指定はわいせつ性の判断基準を「子ども」にしていると考えることができないものか。
2011-05-01 21:33:39有害図書の青少年に対する有害性だとか、各都道府県でまちまちな基準の有効性だとか、規制する側は検証する気はなさそうだが、それというのも、要は子ども目線で「わいせつ性」を判断しているのだろうと思われる。
2011-05-01 21:37:54ゾーニングそのものは見たくない権利、社会秩序を考えると必要なことだと思うし、そこを「子どもに見せられるかどうか」を基準に判断するのは、コンセンサスを得やすそうだし、有効ではないか。そして現行の有害図書指定は、現実にはこの方向で機能しているのだろう。
2011-05-01 21:44:32だから、有害図書指定の制度が守っているのは見たくない権利や社会秩序といったものであって、子どもではない。有害性が明らかでない以上、子どもを守っているとは言えない。だから、子どもに売ったら処罰されるとか、そういうのを止めちまえばいいのに。
2011-05-01 21:48:10……有害図書類が,一般に思慮分別の未熟な青少年の性的価値観に悪い影響を及ぼし,性的な逸脱行為を容認する風潮の助長につながるものであることは,既に社会共通の認識(電脳学園シナリオⅠバージョン2・0事件)
2011-05-06 23:02:45みんなが悪影響があると思ってるから悪影響がある、というのは市民感情のみならず裁判においてもで説得力があるらしいのだが・・・どうすりゃいいんだって話だな。
2011-05-05 23:38:57すでに社会の共通認識だから有害だと断じるのであれば、保護しているのは、害を受けている対象ではなく、社会の共通認識の方だ。社会がもし間違っているとしたら、それは守るべき対象ではなく啓蒙の対象だ。
2011-05-05 23:44:04青少年に対する悪影響が社会の共通認識であるから悪影響がある、しかし科学的因果関係は明らかでない、というのなら、その規制の論拠は現実的な悪影響ではなく、「わいせつ」だと思う。
2011-05-05 23:51:25そういう感情で動く国では、「みんなが都条例には悪影響があると思ってるから悪影響がある」とするしかない? QT @wagu108:みんなが悪影響があると思ってるから悪影響がある、というのは市民感情のみならず裁判においてもで説得力があるらしいのだが・・・どうすりゃいいんだって話だな。
2011-05-06 08:41:39皆が有害と思っていることを、有害性に蓋然性があるということの根拠にできるかどうか、大変疑問である。みんながあいつが犯人だといったら、そいつは証拠がなくても犯人なのかと言う話だ。なので、有害かどうかは本当はわからないのだ、と考えてみる。 (続)
2011-05-06 23:03:38ここで、皆が有害と思っているとはいえ、有害性があるとは限らないので、少年の知る権利を制限するのは不当である。と、裁判所が判断した場合、裁判所は「皆が有害と思っている」という判断を規制の根拠として足らないと、否定的に判断したことになる。(続)
2011-05-06 23:05:15裁判所が、漫画の有害性を肯定できない、としたならば、「みんなが有害だと思っている」という社会の共通認識・社会通念は危機にさらされ、見直しを迫られる。(続)
2011-05-06 23:05:54一方、皆が有害だと思っているから、それが規制の根拠に足ると裁判所が判断したならば、皆が有害であると思っているその判断を、裁判所は大いに肯定している。だから、裁判所は「みんなが有害だと思っている」そういう社会通念に、お墨付きを与えているわけだ。(続)
2011-05-06 23:06:46裁判所が「皆が有害と思っているから有害」を支持し、社会において規制が継続的に行われる場合には、そのシステムは、「皆が有害と思っているから有害」という社会通念を維持・強化するが、それで青少年が保護されているかは、本当のところはわからない。(続)
2011-05-06 23:07:30そういうわけなので、「本当のところはわからないけど、皆が有害だと思っているので有害なんだろう」を根拠とした規制は、「皆が有害だと思っている」という社会通念を保護するが、青少年を保護しているかどうかはわからない。
2011-05-06 23:08:59だから、社会の共通認識を根拠とした規制というのは、悪影響というより、「わいせつ」に関する規制なんだと思う。わいせつはわいせつで規制すればいいんだけれど、ただ、やり方は変わってくるだろうと。
2011-05-06 23:14:09ただ「本当のところはわからない」というのは、議論のあるところだろうし、有害性・・・他者危害の認識においても相当の差があるからな・・・
2011-05-06 23:17:06子どもは日々色々学んで生きていくので、数式的な答えはありません。心理学者の先生に聞いたのですが、『学術的なデータは無理』と言われてしまいました。逆に、『影響しない』という論もあるくらいです。(都小P 新谷会長)(続)
2011-05-07 19:18:40でも、私たち親の感覚では、『データはあるのか』と言われること自体がありえないですね。素直な親の感覚として、こういうものが規制なしで存在すること自体が問題なのであり、例えデータがなくても子どもを守るために読ませたくないという気持ちです。(都小P 新谷会長)
2011-05-07 19:19:49「例えデータがなくても子どもを守るために読ませたくないという気持ち」というのはぼくでさえもわかるし、まさにそれが社会通念というものだ。だが、それをもって規制の根拠として良いかは、また別だと思うのだが・・・
2011-05-07 19:22:46