『さらざんまい』5話予告考察 ~「見えないつながり」、「小さなつながり」、つながる仕組み(「対象a」)~

2019年4月から放送開始したアニメ『さらざんまい』。今回、5話予告の考察をします。今回は、予告の内容だけというより、「つながり」というテーマ性について深く考えます。なお、ネタバレの配慮はしていないので、アニメ本編を視聴前提のまとめです。
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しろうと @sirouto

togetter.com/li/1344581 アニメ『さらざんまい』4話考察 ~サラ××説の検討、欲望を描く理由など~

2019-05-06 23:14:10
しろうと @sirouto

youtube.com/watch?v=LIMBBh… 「さらざんまい」予告| 第五皿

2019-05-06 23:15:01
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しろうと @sirouto

今日は、『さらざんまい』5話予告についての感想。

2019-05-06 23:15:58
しろうと @sirouto

「さら」5話予告の要約(ネタバレ)。サラの握手会、カズキの子供時代の回想、トオイとエンタの喧嘩、カッパカズキの涙、などなど。

2019-05-06 23:18:11
しろうと @sirouto

5話予告は、だいたい4話から予想される流れなので、予告自体にコメントする要素は少ないのだけれど、個人的に気になる要素があった。

2019-05-06 23:19:32
しろうと @sirouto

それが「キュウリを振りかぶっているシーン」。何をしようとしているんだろう? まさか、キュウリで誰かを撲殺する(笑)、展開とかありえないよね?

2019-05-06 23:20:42
しろうと @sirouto

あるいは、このキュウリで「飲み込んで、ボクのエクスきゅうりバー……」みたいな展開(笑)になるのか?

2019-05-06 23:22:18
しろうと @sirouto

GW終わりの現実逃避にちょうどいいので、『さらざんまい』視聴者の人は、「飲み込んで、ボクのエクスきゅうりバー」を、さあ脳内再生してみよう! トオイがカズキに言うか、カズキがエンタにかは、お好みで。

2019-05-06 23:24:48
しろうと @sirouto

さて、小ネタを消化したところで、別の話。競馬や競輪ではないので、先の展開の予想を当てることよりも、テーマ性やメッセージ性について、余裕のあるときには語っておきたい。

2019-05-06 23:26:45
しろうと @sirouto

1話を見たときに、「登場人物が、誰か死んでいるのではないか。またはこれから死ぬのではないか」と、推測したけれど、その予想の当たり外れは別にして、もし誰か死んでいたら、テーマとしてはどう違ってくるか?

2019-05-06 23:30:25
しろうと @sirouto

本作では、人間の「つながり」が、重要なモチーフになっている。現実社会でのコミュニケーションやコミュニティの要素に相当するだろう。そのつながる相手は、「死者」である場合も可能だと考えている。

2019-05-06 23:34:05
しろうと @sirouto

死者が相手ではつながれないと思うだろうか? しかし、文豪の小説を考えてもらえば分かる。たとえば、夏目漱石の『吾輩は猫である』とか、芥川龍之介の『河童』とか、小説を通して死者の考えに触れている。

2019-05-06 23:35:41
しろうと @sirouto

それは、夏目漱石ら文豪が有名人だから特別だ、という感想を抱くかもしれない。だが、小説だけではなくて、社会や文化自体も、過去の人間たちから受け継いでいる。

2019-05-06 23:37:55
しろうと @sirouto

たとえば、東京の「日本橋」「浅草」などの地名は、江戸時代(以前)からある。過去から名前を継承している。京都の神社仏閣などの建築物も、大昔から残っているものがある。

2019-05-06 23:44:15
しろうと @sirouto

名前や物体だけでなく、習慣のようなものもある。たとえば、日本人が和服だけでなく洋服を着始めるようになったのは、明治時代からだ。衣食住の様式も変わっているし、流行語などももちろん変化している。

2019-05-06 23:45:33
しろうと @sirouto

つまり、社会や文化というものは、過去から継承しつつ、少しずつ入れ替わっていくということ。「何を当たり前のことを言っているのか」と思うかもしれない。

2019-05-06 23:46:35
しろうと @sirouto

なぜそう言うかといえば、人間の「つながり」といったときに、仲の良い周囲の人間だけを思い浮かべるだろうが、見えない部分でもつながっているということ。

2019-05-06 23:48:11
しろうと @sirouto

あるいはたとえば、普段は意識しないだろうが、輸入ものの食品を食べているのであれば、もちろん外国の人間ともつながっている。

2019-05-06 23:50:30
しろうと @sirouto

「さら」が歴史の深い浅草を舞台にしたり、生と死の中間的な空間(欲望フィールド)を用意しているのは、「見えないつながり」も描こうとしているのではないか、と考える。

2019-05-06 23:51:06
しろうと @sirouto

アニメゲームの学園物なんかは、身近な人間関係だけで完結しがちだが、社会的な広がりを描こうという意図を、「さら」にはそこそこ感じる。

2019-05-06 23:55:17
しろうと @sirouto

『ウテナ』『ピングドラム』などのイクニアニメは、「セカイ系」に分類されることが多いが、今回の「さら」もセカイ系かというと、微妙なところだと思う。社会を描かないのがセカイ系の特徴だが、少し毛色が違う。

2019-05-06 23:56:44
しろうと @sirouto

どうして「見えないつながり」を描くのかといえば、そういう「絆」は、メディアで重要性を叫ばれるのとは逆に、現実世界では衰退しているからだろう。単純に考えて、核家族化や未婚化や少子化は絆の減少だろう。

2019-05-06 23:59:50
しろうと @sirouto

少し違う角度から言えば、「シェアリング・エコノミー」なども、「所有」から「共有」という、人間とモノとの関係、ひいては人間と人間の関係を再構築する考え方だろう。

2019-05-07 00:01:23
しろうと @sirouto

たとえば、「シェアハウス」なんて「つながり」そのものだろう。ただもちろん、良いことばかりではなくて、つながるというのは、トラブルなどのリスクも抱えることになる。

2019-05-07 00:02:22
しろうと @sirouto

今のアニメは、仲の良い登場人物だけで、つながっていることが多い。が、「さら」では「嫌いな相手とのつながり」も描こうとする意志を感じる。

2019-05-07 00:04:49