「子宮頸がん予防ワクチンが無意味」?

以前「子宮頸がん予防ワクチンが無意味で有る可能性を指示する2つの文献」を某MLで貰ったので、実際に取り寄せて読んでみました。ファクトチェックって大事ですね。 姉妹まとめ 近藤誠氏は日本での百日咳を何故語らない?こんなに悲しいグラフがあるんだ。-DPTについて考える- https://togetter.com/li/1443878
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宮原篤 / 書籍「小児科医ママとパパのやさしい予防接種BOOK」@9月21日発売 @atsushimiyahara

某所で「子宮頸がん予防ワクチンが無意味で有る可能性を指示する2つの文献」を貰ったのですが、見たい人います?論文を取り寄せてみたら、意外な結果でした(意外でもないか)。エイプリルフールネタじゃありません。

2018-04-01 08:33:40
宮原篤 / 書籍「小児科医ママとパパのやさしい予防接種BOOK」@9月21日発売 @atsushimiyahara

一つは、こちらのデータを元に、10代ですでにHPV感染率が高いため、性行為での感染は否定できる、としたもの。「(そうならば、10代の感染が低く、20〜30代に高くなるはずである。)」 ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19432906 pic.twitter.com/fVOXdMGiAe

2018-04-01 08:33:40
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宮原篤 / 書籍「小児科医ママとパパのやさしい予防接種BOOK」@9月21日発売 @atsushimiyahara

これを見ると、確かに15-20歳代のHPVワクチン感染率が高く見える。「感染率が高い」と言い切るためには、全年齢層において同じ条件で標本(サンプリング)抽出を行う必要がある。そこで、どのような人たちが標本に入っているのか確かめる。

2018-04-01 20:54:13
宮原篤 / 書籍「小児科医ママとパパのやさしい予防接種BOOK」@9月21日発売 @atsushimiyahara

子宮頸がんスクリーニング・子宮頸部の治療やその他の理由で受診した人たちを対象にしている。15-20歳台の女性が上記の理由で産婦人科に受診するのは、特別な事情があるのは想像に難くない。このサンプリングでは他の年齢層よりHPV感染率は高いのは当然。選択バイアスpic.twitter.com/uJbbVoNQAC

2018-04-01 20:54:13
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ちなみに該当論文は学位論文として日本語で読める。これを読めば、著者はHPVワクチンで若年女性の子宮頸がんをより多く予防し得る可能性を指摘している。 ci.nii.ac.jp/naid/500000565… pic.twitter.com/0RLYhpLGDv

2018-04-01 20:54:14
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著者自身は選択バイアスを理解していたため、15-20歳代でHPV感染率が高いから、「10代には感染率が高く、40〜50代に向かって感染率が下がっていく。"自然に"何かHPV感染を排除する仕組み(免疫)が働いて居ることを示している」なんて事は書いていない。

2018-04-01 20:54:14
宮原篤 / 書籍「小児科医ママとパパのやさしい予防接種BOOK」@9月21日発売 @atsushimiyahara

次はこちらの論文。「高リスク性HPV感染は、周産期に既に始まっている」というキャプションがあった。これを読むと、子どもを対象にしていると思われるが、 "cervical"(子宮頚部)など、女性を対象にした単語が並ぶ。 twitter.com/atsushimiyahar…

2018-04-01 21:37:00
宮原篤 / 書籍「小児科医ママとパパのやさしい予防接種BOOK」@9月21日発売 @atsushimiyahara

そこで論文を読んで見ると、上記のグラフは母親を対象にしているのがわかる。子どもでは "genital"(陰部)と男女共通の単語。子どもでの感染率が生後2-6ヶ月で一時的に上昇しているのは、母体からの移行抗体が減少するなどのため、と論文では指摘してる。しかも2歳までしかフォローしていない。 pic.twitter.com/a1fE3VNHhj

2018-04-01 21:37:00
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宮原篤 / 書籍「小児科医ママとパパのやさしい予防接種BOOK」@9月21日発売 @atsushimiyahara

しかし「紹介されたグラフ」をみると、出生直後から子供のHPV感染率はどんどん上昇しているように見えてしまう。どうして初歩的なミスを紹介者がしたのかは不明。何れにせよ2歳までしかフォローしていないので、その後もHPVワクチンが持続するとは言えない。

2018-04-01 21:37:01
宮原篤 / 書籍「小児科医ママとパパのやさしい予防接種BOOK」@9月21日発売 @atsushimiyahara

二つの論文は、厚生労働省の資料ということ。紹介者はHPV感染は周産期から始まり、ティーンエイジまで持続する印象を与えている。

2018-04-01 21:37:02
宮原篤 / 書籍「小児科医ママとパパのやさしい予防接種BOOK」@9月21日発売 @atsushimiyahara

「おそらく、厚生労働省の技官は子宮頸がん予防ワクチンが無意味だと理解しているのでしょう。 公言はできなくても」「もちろん、子宮頸がん予防ワクチンが不要であると厚生労働省は知っているはずです」と表現している。

2018-04-01 21:37:02
宮原篤 / 書籍「小児科医ママとパパのやさしい予防接種BOOK」@9月21日発売 @atsushimiyahara

しかし、違う国(日本とフィンランド)を対象にした論文で、論文が対象にしていない期間(2歳から14歳)のHPV感染を推測することはできない。幾ら医系技官でも、子宮頸がん予防ワクチンが無意味だとは理解できない。

2018-04-01 21:37:02
宮原篤 / 書籍「小児科医ママとパパのやさしい予防接種BOOK」@9月21日発売 @atsushimiyahara

正直『 関係 ない グラフ の 線 を 2つ 並べ て、 もっとも らしく 見せよ う と し て いる だけの「 子供だまし」 です』 岩田健太郎. インフルエンザ なぜ毎年流行するのか (ベスト新書) 某SNSではこの論文以外はゴミみたいなこと言われた。私の議論がよほど低く見られていたのだろう。スマソ。

2019-04-06 06:41:56
宮原篤 / 書籍「小児科医ママとパパのやさしい予防接種BOOK」@9月21日発売 @atsushimiyahara

『関係ないグラフの線を2つ並べて、もっともらしく見せようとしているだけの「子供だまし」です』とは、近藤誠氏の反ワクチン本についての文脈で述べられています。/近藤誠氏「ワクチン副作用の恐怖」は真に妥当性のある意見なのか?~批評(3) healthpress.jp/2017/12/post-3… @Health_Press_JPさんから

2019-05-21 18:34:08

コメント

LINSTANT@ほぼ全素材不足マン @linstant0000 2019年5月21日
論文の読み方間違えてる人の相手お疲れ様ですとしか言えねぇ。
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両棲装〇戦闘車太郎 @d2N5Q4GciZtsa2e 2019年5月22日
やはり反ワクチン死すべし慈悲は無い。 そして、オレも男だてらにHPVワクチン接種を検討しよう
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online_cheker(舶匝(はくそう)) @online_checker 2019年11月5日
「英国など子宮頸がんワクチンを接種した世代で子宮頸がんが増加、HPVワクチンに全く効果がないことは明白になった」「それまで世界的に減少していた子宮頸がんは、ワクチン接種が始った後に、2007年から子宮頸がんワクチンを接種した世代で増加に転じています。  ワクチン接種してない50~60歳以降の世代では減少し続けているようです。」https://note.mu/sakazaki_dc/n/n9ab0c2603fb0
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