「声かけ写真展」から振り返るペドフィリア20年史

墨東公安委員会 @bokukoui

斉田石也先生といえば、ロリ小説家にしてロリビデオレーベルの経営者として往時は知られていましたが、何と言っても18歳の時に7歳下の女の子と出会って翌年結ばれ（時効です）、27歳の時に結婚したという、「筋」を通した生きざまが、凡百の自称「ロリ」を寄せつけぬ大物であります。

墨東公安委員会 @bokukoui

おまけに斉田先生、結婚後に子供ができると、なんと小学校のPTA会長におさまったという…！　不謹慎極まりない話ですが、私は、松戸で元PTA会長の男がベトナム籍の女子小学生殺害事件を起こした時、斉田先生のことを真っ先に思い出し、先生はそんな下手なことはしなかったのに、と思ってしまいました。

墨東公安委員会 @bokukoui

斉田先生も、小説はそこまで規制されたわけではないのに、お名前を見かけないので検索したら、これはもう10年近く前の記事じゃないかと思うのですが、座談会での肩書が「ビル清掃員」になっていて、廃業されてしまったのでしょうか… vobo.jp/zadankai.html

墨東公安委員会 @bokukoui

そういえばロリ雑誌での斉田先生の欄を読むと、遅筆ぶりがいつもネタにされており、しかし原稿やビデオ制作など多くの仕事にいつも追われていた（おまけにPTA会長やってたんだよなあ）ようなのですが、もしかすると小説よりビデオが仕事のメインで、児ポ法により廃業を余儀なくされたのでしょうか？

墨東公安委員会 @bokukoui

斉田石也先生について思い出したこと。少女愛雑誌の官能小説書評コーナーで、斉田先生は雑破業先生の『トキメキ★レッスン』（のちの辰巳版は『ときめき★Lesson』）を好意的に紹介していましたが、男性器を「シャフト」、女性器を「スリット」と書くのは、斉田→雑破と受け継がれた表記法のようです。

墨東公安委員会 @bokukoui

にしても、この座談会での斉田先生の「女の子にも性欲があるということを理解してるのかね、こういう法律（註：児ポ法など）を作ろうとしている人たちは」という台詞は、先生の人生を思うとなかなか重みのある言葉ではあります（逆に背景がないと説得力がない）。 vobo.jp/zadankai_2.html

墨東公安委員会 @bokukoui

話が始まって早々脇道に逸れました。ともあれ、このように世紀末少女愛界のイデオローグたちが再結集した「声かけ写真展」ですが、それを敢えて今やる際の理論武装がまるでなっていなかったことに、私が落胆したのも、二週間前に述べたとおりです。

墨東公安委員会 @bokukoui

とはいえ、二十年前の懐かしさに私が多少は絆されたことも事実です。そこで私はふと、余計なことを思いついてしまいました――どんちゃん氏や器具田こする教授が愛した、少女（幼女）型ラブドール「ゆうこ」ちゃんを製作した、ハルミデザインズという会社はまだあるんだろうか？

墨東公安委員会 @bokukoui

ネット時代の有難さ、検索したら結果は一発でした。ハルミデザインズ社は今なお営業を続けており、それどころか「ゆうこ」ちゃんも今でも製作・販売しているようなのです。私もさすがに感慨に打たれ、二十年間一筋斯業に打ち込んだ同社の執念に、敬意を表したい気持ちにすらなりました――しかし。

墨東公安委員会 @bokukoui

「ゆうこ」ちゃんのページ（これも昔懐かしい作りのサイトのままでした）を見ていた私は、ある一行に目を疑いました。ページがページなのでリンクは避けます。代わりに画像を張ります。私が衝撃を受けた文言とは―― 「韓国・北朝鮮・回教国・中国への輸出は行いません」 pic.twitter.com/didpKPPuFO

拡大

墨東公安委員会 @bokukoui

念のため魚拓を採っておこう… megalodon.jp/2019-0526-0217…

墨東公安委員会 @bokukoui

なぜ「ゆうこ」ちゃんは韓国・北朝鮮・回教国・中国へ輸出しないのでしょうか。イスラム諸国（「回教国」という言葉も久しぶりに見ました）へ輸出しないのは、まあ分かる気もします。中国もいろいろうるさいかもしれません。しかし、そもそも経済制裁中の北朝鮮に、どうやって輸出するのでしょう？

墨東公安委員会 @bokukoui

一番わからないのは、筆頭にあがっている韓国です。日本よりは性的なものにうるさいかもしれませんが、わざわざ真っ先に取り上げるほどでしょうか？　むしろアメリカとかの方が、もっとうるさくないでしょうか？ もっとも合理的な解釈は――ハルミデザインズは「嫌韓」である。これしか思いつきません。

墨東公安委員会 @bokukoui

私が心底がっくりしたのは、そういうわけです。かつての世紀末、どんちゃん氏は黎明期のネットで海外の同志と語らっていました。ノルウェー人と親しくなり、日本に遊びに行くというので成田に迎えに行ったが待てど暮らせど来ない、おかしいなと思ったらメールで「性犯罪の前科で出国できなかったw」

墨東公安委員会 @bokukoui

全盛期の少女愛はそういうインターナショナルな世界で、どんちゃん氏が「非ネイティヴの書く英語は大変分かりやすい、臆せず国際交流を」と書いていたのは今でも覚えています。

墨東公安委員会 @bokukoui

もっとも当時でも取締の厳しいアメリカのような国から日本の少女愛サイトへアクセスされるとまずいというので、日本の掲示板ではそういった情報のURLをわざわざ「壱、弐、参…」とか外国人に分からぬように書いたという話もありました。ただ、どんちゃん氏はそれに批判的だったと思います。

墨東公安委員会 @bokukoui

それにしても、少女愛ラブドール製作会社が「嫌韓」を打ち出すのはなぜでしょう？　韓国にだって少女愛者はいるでしょう、彼らが自らの性志向を他人に迷惑をかけない形で昇華する一助に、売ったっていいじゃないですか。「嫌韓」で「愛国」を打ち出せば、この商売がもっと流行るものでもないでしょう。

墨東公安委員会 @bokukoui

私はうんざりし、また悲しくなりました。マージナルな指向に忠実であった彼らが、俗情に阿るような真似をしていることにです。 そこで私は思ったのですが、実は「少女愛」というのは人間の本源的欲望に由来するのではなく、せいぜいナショナリズムと同程度に、近代に構築されたに過ぎないのでは？

墨東公安委員会 @bokukoui

そう、もはや古典であるフィリップ・アリエス『<子供>の誕生』によれば、中世には「子供」という、大人と違う独自のカテゴリの人間、という観念はなかったといいます。それが生まれたのはせいぜい17世紀以降の近世で、そこから子供は「純真無垢」であるべきで、学校教育を受けるべきとされたのです。

墨東公安委員会 @bokukoui

ここで先の、斉田先生の登場した座談会に戻ると、些か皮肉なことが思い浮かびます。斉田先生は、子供を純真無垢なものと囲い込み、性的なことに触れさせないのはおかしいと唱えます。しかし、まさに近代が子供を「純真無垢」と囲い込んでいるからこそ、あなたがたは子供に欲情するのではないですか？

墨東公安委員会 @bokukoui

いやむしろ、少女愛こそ（もしかすると他のどの性志向よりも）「近代」と密接に結びついており、それ故にナショナリズム的なものとの相性がとりわけいいのかもしれません。カマヤン先生が、ロリにはミリオタが多い、ということをどこかに書かれていましたが、それもまた一例かもしれません。

墨東公安委員会 @bokukoui

（ただ、ミリオタ以上に近代との関係が密接なはずの鉄道マニアでは、特段少女性愛との関係が深いとは思われない――「萌え」ミリと「萌え」鉄の繁盛の相違は一指標たるでしょう――のは、この仮説に対立するものではあります）