2019.7.13-14 市民科学研究成果発表会 2019｜高木仁三郎市民科学基金

HOSOKAWA Komei @ngalyak

【高木基金成果発表21】 このマップの存在はどう認識してるか。学者の評価は？ 小山さん：　学会関係者からは論文のかたちにしてほしいと要請されている。海外版が英語の論文になることを期待。国は私達の活動をしっかり見張っている感じ。成果を知らないことはないだろう。

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【高木基金成果発表22】 那須塩原のサンプリング協力者（女性）：　教育委員会の許可をとって土壌採取、当時は協力的ではあったが、その後の読み解きなどは一緒に出来ていない。 生活者ネットワーク議員（女性）：　若いママたちは「見たい、見たい」と反響。読み解き講座にも関心もたれるだろう。

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【高木基金成果発表23】 議員さん続き：　私はもと保育園につとめていたが、事故当時小さかった子どもたちへの影響を不安に思っている人たちが多い。 小山さん：　事故自体を知らない世代が子育てを始めているので、事実を知らせることがひき続き大切。 以上、みんなのデータサイトの発表と質疑。

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【高木基金成果発表24】３件目の発表 （３）五十嵐康弘さん 「チェルノブィル原発事故後のポーランドの甲状腺がんについて」 チェルノブイリ事故でポーランド政府は安定ヨウ素剤を配布したので「甲状腺がんは出なかった」という話が日本では流布している。実際には配布は遅すぎた。現ポ政府は原発推進

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【高木基金成果発表25】五十嵐康弘、続き ポーランドはホルミシス仮説（低線量の放射線は体にいい？！）の牙城でもある。チェルノブイリ事故のポーランドへのプルームの流れ、ポーランド政府報告書の図版映写。4月28日から5月初旬にかけてポーランド全域をなめた。フランスIRSNのCs137シミュレーション

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【高木基金成果発表26】 全域がプルームに覆われた後で政府がヨウ素剤配布を決定。つまり決定的に遅い。会場に３択で挙手おねがい ──ポーランドはヨウ素剤配布したので甲状腺がんが出なかったという話を、信じていた／疑っていた／今日初めて聞いた → ５０名ほどの聴衆が、ほぼ３分の１ずつ挙手。

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【高木基金成果発表27】五十嵐さん続き ポーランドでの研究論文があまり英語で紹介されていないので知られていない。Nauman論文、WHOでは「高品質でないエビデンス」と評価。ポーランドでは甲状腺がゼロというのは、だいぶ怪しい話。全国がん登録の年次報告でみると小児甲状腺がんの登録数は増加中。

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【高木基金成果発表28】 チェルノブイリ事故との因果関係はただちには判断されないが、小児甲状腺がんの増加は事実。ポーランドではあまり議論されていない。 細川（基金理事）質問：　チェル事故当時、豪州留学中。ポーランドから若い人が避難してきたので驚いた。堕胎をさせられると言った話を聞いた

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【高木基金成果発表29】 細川質問続き：　また、チェルノブイリ以降「影響が認められるのは甲状腺がんだけ。ヨウ素剤でブロックできる」という筋立てが（原発推進派から）打ち出されいることに注意が必要。甲状腺以外の健康影響も重視したい。 五十嵐さん：　妊婦への対応はわからない。がん統計は各種

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【高木基金成果発表30】 あるので、マンパワーさえあれば数字を分析できる。わたしの手作業では甲状腺がんを確認するのが手一杯。 小澤選考委員：非常に重要な研究と思ったので選考の際も推挙させてもらった。ポーランドでの研究状況は？ 五十嵐さん：研究は非常に少ない（だから私がやるしかないと）

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【高木基金成果発表31】 藤原顧問：　山下俊一氏がポーランドの甲状腺ゼロの話をよく書いている。がん登録のグラフで99以降増加してるのは？ 五十嵐さん回答：　出典はナウマン論文だろう（未確認）。97年・98年のデータが欠落しているのは医師のストライキで診断名が記入されなかったという経緯。

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【高木基金成果発表32】五十嵐発表への質疑 河合弁護士：　ポーランドはチェルノブイリ事故の被害者なのにどうして事故影響を隠すような動きが？ 五十嵐さん：　当時社会主義国でソ連に逆らえないという事情があったのは確か。 河合：日本でも「甲状腺がんが出てない」という〝逆伝言ゲーム〟という話

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【高木基金成果発表33】 五十嵐さん：ポーランドの研究者は日本の最新データを「知っているが、日本の代表機関からは伝わっていない」と。 青木一政さん：　ポーランド全国がん統計の年齢別グラフ（スライド16と17）が重要、チェル事故で被ばくした世代に多く発症していることは明瞭に読み取れる。

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【高木基金成果発表34】続いて４件目 （４）伊藤延由さん（飯舘村在住） 「福島県飯舘村の村民のための、放射能による村内環境汚染の実態調査」 国がおしすすめている〝事故矮小化〟のモデルケースが飯舘村といえるのではないか。その観点から飯舘村で何が起きているかを見て行きたい。事故前人口6132

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【高木基金成果発表35】 帰還者数は1169+転入118、現地の実感としてはその半分くらい。帰還者の年齢性別構成のグラフ（スライド３）、60歳以上が８割以上を占める。私は村内の小宮に住んでいるが、線量やや高めの地区。学校再開して、多くは村外からのバス通学。学校は除染徹底してるけど学校から離れ

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【高木基金成果発表36】 ると高地境界から20ｍで1mSv/hを超える。村内の田んぼで学校の子供たちに田植えをさせたりしている。役場は「測ってるから大丈夫」というが、事故前の線量と比べると５〜10倍なみ。そんな水田にはだしで田植えさせる。放射性物質は「無害」との前提に立っているのではないかと

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【高木基金成果発表37】 モニタリングポストは役割を果たしているか。MPで0.5mSv/hでも道路はさんだ山側では0.9とか1.26とか（1m高）。土壌は３万Bq/kgを超える（MPの足元土壌は200Bq/kgくらい）。国は除染廃土をうまく始末してやろうと考え、長泥地区（村内の帰還困難区域）が実質的な永久処分地に。

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【高木基金成果発表38】 MPは機能していないが、撤去には反対。廃炉までは置いておくべき。除染はこれ以上やっても事態改善されず、ゼネコンのためでしかない。 河合弁護士：　飯舘村ADRをやって11億円くらい賠償はとったけど運動としては盛り上がらなかった。菅野村長にしてやられたという感もある。

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【高木基金成果発表39】 寺田良一さん（選考委員）：少数とはいえ若い人も戻って来ているのは心配。居住している地区の線量は低いのか？ 伊藤さん：　居住しているところは低い。面積にして飯舘村の15％で除染が進められたが、事故前の線量とくらべると人が住んでいい場所はないと私は考えている。

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【高木基金成果発表40】 村のアンケに「帰還を希望」と答えないと、除染も家屋解体もしてくれないので、帰還希望者の数は高く出る。 市原千博さん（のちほど発表）：　除染は合理的発想ではない。無意味だけど「ひとつ積んでは親のため」みたいな。予算は無限に費やされる。非合理的思考こそが原子力。

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【高木基金成果発表41】 以上で午前中の発表４件を終了。昼食休憩にはいります。午後の部は13時20分から再開（６件の発表を予定）。 takagifund.org/activity/2019/…

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【高木基金成果発表42】 13:20　午後の部、開始します。午前中に４件発表、午後これから６件、明日さらに10件の成果発表があります。 takagifund.org/activity/2019/… 午後１件めの発表、福島原発事故による茨城県の放射能汚染について、天野光さん

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【高木基金成果発表43】 （５）いばらき環境放射線モニタリングプロジェクト 「福島原発事故による茨城県の放射能長期汚染とその特徴」 天野光さん：　高濃度汚染が起きたにもかかわらず、あまり注目されていない茨城県の放射能汚染の状況について、実地測定により特徴を明らかにするため調査してきた