- ultimatile
- 5307
- 10
- 0
- 0
このツイートの直後に最寄り映画館のレイトショーの席を確保するファインプレーをしたので今から見に行きます
2019-07-19 21:02:38おい!!!!!!!!!!新海誠!!!!!!!!!!お前!!!お前、めっちゃ話つくんの上手くなりやがって!!!!!!!!!!お前!!!!!!!おい!!!!!!!!新海誠!!!!!!!!おまえ!!!!!!!!!!!!おい!!!!!!!!!!!!
2019-07-19 23:38:10本作においては雨が重要な役割を果たすわけですが、私はこの異常な長雨というモチーフを、現在の社会を覆った閉塞であると捉えました これは老婦人の独白「今の子は可哀想」や度々出てくる「世の中が狂ってしまった」という表現に裏打ちされます
2019-07-19 23:46:04この長雨の中で人々は滞りなく生活しており、一時の晴れ間を齎すことは可能であるにせよ、完全な晴れを手に入れる即ち閉塞のない世界に生きるためには誰かを犠牲にする必要があるわけだ
2019-07-19 23:48:56世界よりも自分の大切な人を取る、というのはセカイ系の文脈でもありますが、同時に、世界がたとえ狂い続けていても(ずっと雨が降り続けていても)あなたがいる日常があれば十分であるという、ポストアポカリプス系日常物の主張であると私は捉えました
2019-07-19 23:52:01この見方を補強するのがラストの描写で、水没した東京にあってもなお人々の生活は続き、その中でそれなりに幸せな日常が続いていく エヴァや最終兵器彼女のように“世界”の反対に“あなた”を置くのではなく“日常”が置かれる現代の価値観が一貫して描かれている
2019-07-19 23:55:47壊れた世界で日常を過ごしていくという命題は、作中で歌われていた現代のヒットソングでも歌われているのです 即ちそれは「恋するフォーチュンクッキー」(未来はそんな悪くないよ)であり「恋」(意味なんてないさ暮らしがあるだけ)であるわけで、このシーンで危うく歓声を上げるところだった
2019-07-19 23:58:34僕は開始十分くらいからずっとこの見方をしていたので、クライマックスで「世界が壊れたままでもいい」の台詞が出て危うくガッツポーズするところだった 新海誠がここまで一本筋通した話を書けるとは……
2019-07-20 00:00:16また別の話として、ヒロインとその弟が貧乏暮らしのはずでありながら洒脱で垢抜けた人物として描かれているのも今様だなぁと思います 現代において貧乏というのは特殊な性質でも憎い敵でもなく寄り添って暮らしていかねばならない隣人であって、それと付き合っていけるのがオシャレなのだ
2019-07-20 00:05:06そして、社会からはみ出しながらも生活を営んでいた人々が“正しさ”によって糾弾されていく展開、これもやはり現代的で、『万引き家族』を想起しました 正しいことは果たして善であるのか?
2019-07-20 00:07:00映像面に関しては明るくないので新海誠だなぁという感じで見ていましたが、一点、花火のシーンで地上から見るカットよりも打ち上げられる花火の只中を飛んでいくカットの方に重きを置かれているのが印象的で、あれはドローン撮影から来る映像感覚ですよね そういうところも今っぽい
2019-07-20 00:10:30話の筋もびっくりするくらいきれいに整備されていてビックリしました 良くも悪くもポエム帳みてぇな筋だったのに……と嬉しくもあり寂しくもあり ただ、盛り上がるべき部分をMVにすることで強引に盛り上がらせる手法は正直笑った
2019-07-20 00:13:01あと途中でお盆の説明が入る低リテラシー配慮のシーンとか、露骨なサービスとして入れられた瀧君たちとか、ちょいちょいウケポイントがあった お前『君の名は。』と『天気の子』繋げたら隕石で村が消滅した挙げ句に東京が水没する激ヤバ世界観になるけどそれでいいのか?
2019-07-20 00:15:58総じて言うと、現代的な感性を美麗な映像で嫌味なく表現してエンタメとして一本の筋を通しきった良作でした ただし秒速ではない
2019-07-20 00:18:26あーあと、雨が設定に絡んでるから心情や展開に合わせて雨が降ったり止んだりするご都合演出に意味が出るのは上手いな〜と思った そしてだからこそクライマックスの晴れは意味がずらされて光ってくるんだよな
2019-07-20 00:25:00いや、新海誠な映画だったかと言われると微妙だが、とにかく話の筋がきれいに通ってしっかりエンタメしていたのでそちらの嬉しさが勝る 秒速みたいな映画はもう作られないのかと思うと寂しいけどね……
2019-07-20 00:39:34