反出生主義について本気で自分なりに考察してみた
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前置き
どうも、今年の5月初旬にトゥギャッターの読者達から放った「お前は子孫を残すに値しない人間のクズだ」という一言で物凄く傷付いた挙句ツイッターをやめたいよかんドールです。
2019-08-12 11:21:57……まあ実際のところはより正確に言うととある読者がトゥギャッターで私が今まで取ってきた態度の酷さを批判する時に「お前ってどう見ても将来結婚して子供が出来たら間違いなく毒親になるタイプだよな」というような言い回しをしてきたのですが、
2019-08-12 11:21:58ぶっちゃけこっちからすれば赤の他人から今後反出生主義者として生きることを強要されたのも同然な仕打ちだったという訳です。
2019-08-12 11:21:58しかも私は例のツイッター撤退から半月以上前に「人間は本当に万物の霊長なのか?」というテーマについて考察した記事の最後で反出生主義の説明を少しだけした後に私自身はその主義に概ね否定的な見解を示していたばかりだったので、
2019-08-12 11:21:58それを踏まえると先述の一言はある意味反出生主義に否定的な自分へのブーメランでもあったという皮肉な結果にもなってしまいました。
2019-08-12 11:21:58とは言え私自身が現時点では誰かと結婚する予定もなければ子供が欲しいという願望も特別強い訳ではないですし、それに加えて私の姉が赤子を連れて定期的に出戻りする度にその赤子の異常な騒ぎっぷりで当惑するのが半ば日常と化しているという地味に厄介な家庭事情もあるので、
2019-08-12 11:21:59正直言ってそんな私が先述の一言にいくらケチをつけたところで説得力が無いのは否定できないんですけどね……。 ……おっと、前置きが結構長くなってしまいましたね。改めて本題に入ります。
2019-08-12 11:21:59反出生主義の概要
さて、今回は私が約3か月前に作った現生人類の立ち位置等を検証する記事や先程の前置きで言及した反出生主義について考察することにしますが、この主義って文字だけ見たら単に人の出生、つまり子供を持つ事に対して否定的な考え方であるだけのようにも見えますよね。
2019-08-12 11:21:59【現生人類の立ち位置等を検証する記事(※まとめ主作)の参照URL】
勿論実際にはそんな安っぽい代物ではなくてむしろ極めてシンプルかつ強力な論理で構成された思想なんですが、その内容を大まかに要約すると次のような感じになります。
2019-08-12 11:21:59【反出生主義の前提知識】 ・生きることそのものを苦と見做し、どんなに幸福な人生だったとしても最後には死の苦しみを味わうことになると捉える ・上述の諸問題は生まれないことによって全て回避出来るので人は生まれてくるべきではないと考える
2019-08-12 11:22:00・勿論生まれることが子供にとってではなく道徳的に悪いとする等と言った細かな違いはある ・中には反出生主義による段階的な人類絶滅を支持する輩もいるが、別に殺人や自殺、中絶を勧めているわけではない ・要するに反出生主義の主張を一言で言うなら「人は死ぬ必要も生まれる必要もない」ってこと
2019-08-12 11:22:00……まあ先程見ても分かる通り、少なくともこの思想は清々しい位にシンプルで強力な論理を以って人の出生を否定していることが理解できると思います。
2019-08-12 11:22:00と言うのも実際人生は決して楽しいことや幸せなことばかりではなく、時には様々な苦しみや不幸も同時に受け入れなければならない場面も多々ありますし、それらの困難を乗り越えたとしても今度は死という誰も逃れられない生き物の性が往生際で待ち受けているんですからねぇ……。
2019-08-12 11:22:01そういう意味を踏まえた上で「だったらいっそ生まれて来なければいいじゃん」という発想に至るのはよく考えれば割と無理が無いとも言えます。
2019-08-12 11:22:01ちなみに先述の前提知識で道徳的な観点から出生を悪としている反出生主義者も存在するという風に書きましたが、それをまさに体現している人物の一人が南アフリカ・ケープタウン大学の哲学科教授であるデイヴィッド・ベネターさんです。
2019-08-12 11:22:01【デイヴィッド・ベネターの参照URL】
https://ja.wikipedia.org/wiki/デイヴィッド・ベネター
んで、彼は反出生主義の普遍的な妥当性を説明する為に「快楽と苦痛の非対称性」という論証を通して、「苦痛は無い方がいいが快楽は無くても別に問題ない」という非対称性を示すことで反出生主義の正しさを主張しているのです。
2019-08-12 11:22:01更に言えば彼は「反出生主義による段階的な人類絶滅」を望んでいる人物の代表格でもあり、その影響力の強さは今やイギリスで反出生主義を掲げる政党が既に結成されている程です。
2019-08-12 11:22:02とは言え彼が望んでいる施策自体は今から28年前に設立されたアメリカの環境保護団体・VHEMT(自主的な人類絶滅運動)という先例があり、反出生主義そのものに関しても古代ギリシャやお釈迦様の時代にもそれと似た考えが見られ
2019-08-12 11:22:02その後もアルトゥル・ショーペンハウアーやエミール・ミハイ・シオラン、更にはハワード・フィリップス・ラヴクラフト等と言った先駆者が多数存在するのでそれほど目新しいものではありません。
2019-08-12 11:22:02【VHEMT(自主的な人類絶滅運動)の参照URL】
https://ja.wikipedia.org/wiki/自主的な人類絶滅運動
【まとめ主が先述挙げた人物の各参照URL】
釈迦:https://ja.wikipedia.org/wiki/釈迦
アルトゥル・ショーペンハウアー:https://ja.wikipedia.org/wiki/アルトゥル・ショーペンハウアー
エミール・ミハイ・シオラン:https://ja.wikipedia.org/wiki/エミール・シオラン
ハワード・フィリップス・ラヴクラフト:https://ja.wikipedia.org/wiki/ハワード・フィリップス・ラヴクラフト
ですがそもそも約20万年前に現れた現生人類がここまで繁栄出来たのは現生人類が他種と比べて特別優れていたところがあったのではなく、むしろ急激な環境変化への適応等を始めとした数々の偶然の要素が積み重なった結果に過ぎないという事実がある為、
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