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sosyoku_matome
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こういう恐ろしく新しい質感の音楽(当時評価)は勿論TVやラジオは放送しない。 ではなぜ少年ステルスは飯場のプレハブ事務所でそれを聞いたのか。
2019-07-02 21:35:31![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
少年ステルスの師匠であらせられるところの中村さんのバンドが一定期間飯場の事務所を借りて練習をしており、その日は師匠がバンドを抜ける日だった。 中村さんがふざけてこの曲のイントロを弾き始め、バンドが後追いした。 なんじゃこれ!中村さん今までこれ聴かせてくれなかった!
2019-07-02 21:41:06![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
中村さんは、間奏を弾きながらドヤ顔で少年ステルスを見た。 私が女子だったら排卵していたと思う。 くっそ、憎たらし、くっそ。ボコッ ボコッ ボコッ
2019-07-02 21:45:26![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
中村さんはバンドの中心人物なので、今日辞めたらバンドはどうなってしまうんだろう。 帰り道、バイクの後ろに乗せてもらいながら質問した。 「バンドはどうなるんですか?」 「アイツラだけでやっていく」 「無理ですよそんなの」 「知るか」
2019-07-02 21:50:40![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
バンドは改名され、気持ち悪いグループサウンズとなり、ゲーノ界で活躍した(あまり活躍してない類だけど)。 「オレが辞めたわけ分かったな?」 「はい」 「オマエ生意気すぎ」
2019-07-02 21:57:31![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
「オレはもう音楽やめる。お前は続けろ。何も教えないけど、ずっと家に通って来い」 「え、じゃ月謝払わなきゃですかね」 「膝突きか?バカ」 それじゃ、今日の膝突くTwがこれでおしまい。 またこんど!
2019-07-02 22:04:45
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Genさんと知り合ったのは 吉祥寺「赤毛とそばかす」だった。 吉祥寺「BeBop」じゃないところが ミソだ。 どちらもやや土臭いが行くところがない ので仕方ない。 まだ吉祥寺には「ミラージュ」が無かった (追々わかるから大丈夫) pic.twitter.com/gt0itcDAuL
2019-07-04 21:05:52![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
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「赤毛とそばかす」や「BeBop」は 通称ロック喫茶と呼ばれるところで、 店内では会話もできないほどの大音響で 音楽が流れていた。 「赤毛」のほうがやや先進的だった。 やや。 当時は「やや」が付くだけでかなり違う瞬間がある。
2019-07-04 21:10:42![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
Genさんともう一人の男性がペアでいつも居た。Genさんはめちゃ男前で綺麗にカールした長髪とへそ出しルックがトレードマークだ。女子にキャーキャー言われていた。 Genさんもステルスも同じ曲に反応したことから互いを意識するようになった。 互いに心の中で「あれは名の有るお方に違いない」と。
2019-07-04 21:16:04![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
Genさんの連れは大柄で、いつもギターのケースを持っていた。 中身はGibsonのSGだ。私は連れの風貌がらギターの機種を予測した。 ステルスは勇気を出して話しかけた。 「それ!!!SGでしょ!!!!???」 大声。。。
2019-07-04 21:22:26![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
大当たり。 その後話は弾み。 大声のドッヂボールが壁や天井にドスドスと跳ね返りながら。 Genさんと大柄の連れはバンドをやっていることが分かった。 「私あなたにブラック・サバスだらけなの」 と、大柄のギタリストは全身で主張していた。
2019-07-04 21:27:55![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
当時ライブハウス的なものは無いに等しく、ロックコンサートは稀に開催されたものの、ほとんどがコピーバンドだった。日本の貧しい音楽史。 Genさんはドラマーだった。そんな時代、Genさんと連れのバンドはオリジナルを演奏すると聞いてビビッた。 簡単にビビッてもらえる日本の音楽史。
2019-07-04 21:32:58![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
見に行くしかないでしょう?兄弟、そうだろ? 私は雪の降る寒い寒い日に一人新宿へ向かった。そこはロカビリーの殿堂だった。 アレ?と思ったが受け付けに行き、パスをもらって入場した。
2019-07-04 21:37:32![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
ステルスは天井桟敷に陣取った(これで何処だか分かるにとには分かる)。 何か変だ。 下の客席を見ると女子ばかり。しかも、こういう言い方はアレだが、「赤毛」なんかでかかる音楽とは無縁な風情の女子ばかり。
2019-07-04 21:42:10![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
バンドの演奏が始まる。 アレ?え? 確かにあれはGenさんと連れ。でもそこは黒の安息日どころか、フリフリのお花畑だ。アレ? なんかナヨナヨした男が出て来て歌いだした。 たまらん。苦痛。
2019-07-04 21:46:12![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
はい。確かにオリジナルだと思います。 一曲目が終わると歌っていた男が壮絶なMCを入れた。 「今日はあいにくの雪ですねー。雪ってなんで降るか知ってますか~?」 会場「え~?しらな~い」 「じゃ、教えてあげましょう。寒いから降るんですよ」 ステルス立ち上がり、去る。つつがなく去る。
2019-07-04 21:50:35![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
先日の飯場の床の音で思い出した。 記憶の時系列に間違いがあった。 あの寒い寒い雪の日。一人とぼとぼと新宿駅に向かいながらこう思った。 プロのコピー大会やゲーノー界が若き音楽青年の未来なら、アチシはまっぴらごめんだ。 アチシはまっぴらごめんだ。
2019-07-04 21:58:00![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
師匠め、自分だけさっさと音楽をやめおってからに。私もやめる。もーやめる。明日、師匠に言いに行く。 そう思った雪道。 未来の窓辺に無情のツララがキラリと光った日。 それじゃ、今日の凍てつくTwがこれでおしまい。 またこんどぉ!!!
2019-07-04 22:02:26
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数か月前に話したと記憶しているが、分校のヒラサワが見た本校の外見がそっくりな2人の女子。 あれは明らかにDNAが違う。
2019-12-28 21:34:23![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
あの話には後日談がある。 後日というより後年だが。 同じ顔の女子を見たのは中学生ヒラサワだ。その後高校生ヒラサワは彼女を市川真間駅付近で偶然見かけた。 (何故ヒラサワが市川真間にいるのかのほうが不思議)
2019-12-28 21:39:39![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
彼女は167センチで小柄なので遠くからでもすぐ分かる。 私は迷わず近づきこう言った。 「ひさしぶり。キミはどっちなの?」 「あら、ヒラサワくん、何でこんなところに?どっちって?」 「どっちのキミなのか。つまり、キミなのか、それとも…キミじゃないほうのキミなのか」
2019-12-28 21:45:09![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
倉田(仮名)さんじゃないほうの彼女は一緒にいた友達に私を紹介し、「じゃ、行きましょうか」 と言った。 「どこへ?」 「文化祭」 「行かない」
2019-12-28 21:54:21