エルフの女奴隷を代々受け継ぐ家系の話（ #えるどれ ）～8世代目・その6～

帽子男 @alkali_acid

ふかふかの毛皮をまとう極夜の戦士は髭を波打たせながら呟く。 「あのよお？解ってんのか。ん？そいつらはよ？昆布の森を幾つも氷漬けにしてな？海獺（らっこ）を群ごと貪り食っちまった種族だからな？」 「んだ。うまそうだ」 「あっそ。解ってんならいいけどよ」

帽子男 @alkali_acid

かくして久しぶりに集ったしろがねの凱歌号の乗員四人と船長の玄孫は、まだン千歳ぐらいにしかならないかわいそうな海魔の子を迅速に仕留め、昆布鍋で煮込むと、雲丹味噌で上手に味付けして、恐る恐るようすを見に来た海獺（ラッコ）を招いて、一緒に舌鼓を打ったのだった。

帽子男 @alkali_acid

さて、「ドレアムの賭博放浪記」シリーズ、 次回は、「いいやいるね。あんたの中に女王が。ダリューテ。西の果てで武芸を教えてる時にも、かすかに影は見えた。だが今やどこまでも黒く濃い闇そのものさ」 乞うご期待！！！