「有病率」「事前確率」「感度」「特異度」…/素人にはとてもわからない単語が新型コロナウイルスの検査にまつわってやり取りされる

前段のまとめとしてはこちらをどうぞ →https://togetter.com/li/1473827 医学書院/週刊医学界新聞(第3346号 2019年11月11日) 流行期のインフルエンザ診断 http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA03346_05
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satoru sunahara @kochweser

韓国とは違う状況だと。「陽性の結果が得られても、そもそも日本国内の有病率(事前確率)が低いので、陽性的中率は低いと考えられます。」>>新型コロナ、なぜ希望者全員に検査をしないの?  感染管理の専門家に聞きました buzzfeed.com/jp/naokoiwanag… @nonbeepandaさんから

2020-02-26 14:09:50
陰キャ偽医者(physical distancing) @inkya_physician

カミ様の思し召しにより風邪症状のある人達のコロナウイルスの事前確率は2割らしいです。カミ様が決めたんだからしゃーないね。 (ネタやぞ)

2020-02-26 14:17:22
ぱんこ⁷ ᵈʸⁿᵃᵐⁱᵗᵉ @PanKoChang

検 査も希望じゃなくて症状と病態に合わせてする 国がコ ロナ患者を全員把握したい!とか拡散防ぎたい!とか今更なことを言ってるならやるかも知んないけど 今この状態で希望者に合わせて検査するとか検 査の無駄だし事前確率上げるために症状の有無やリスクで選ぶしかないと思う、

2020-02-26 15:09:15
Jun Makino @jun_makino

「計測しないものは制御できない」だわね。そこにある体重計にのらないみたいな話。

2020-02-26 16:44:43
ニートマン @internalneetman

@jun_makino 測っても測らなくてもその後の制御の中身は変わらないので、事前確率が低い集団への無闇な計測は無意味です。 コロナ肺炎は対症療法しかないので、重症化する前は自宅で安静が最適解です。制御方針決定に関係ない無闇な測定は医療資源を枯渇させるだけです。もっと多くのパラメータを考慮して下さい。

2020-02-26 20:00:33
医学界新聞 @igakukaishinbun

検査の感度・特異度や事前確率に関する議論がさかんです。平時の診療の質を高めることが、有事の際にも役立ちそうです。というわけで弊紙全4回連載で勉強しましょう(以上、宣伝でした)。 流行期のインフルエンザ診断(名郷直樹) igaku-shoin.co.jp/paperSeriesDet…

2020-02-26 18:09:38

その他の関連ツイート

やまもとひろお@小児科医 @Hi_ro_ro_ro_ro

感度、特異度、尤度比、ベイズの定理の復習です。 検査適応を考える上で必須の知識です。 【感度】 疾患のある患者の中で検査が陽性となる確率。 【特異度】 疾患のない患者の中で検査が陰性となる確率。 pic.twitter.com/KXpKKQ8Nnq

2020-02-26 13:42:22
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やまもとひろお@小児科医 @Hi_ro_ro_ro_ro

【陽性尤度比】 大きいほどすぐれた検査といえる(一般に5以上)。 pic.twitter.com/84iNVPXZ40

2020-02-26 13:42:24
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やまもとひろお@小児科医 @Hi_ro_ro_ro_ro

【陰性尤度比】 小さいほどすぐれた検査といえる(一般に0.2以下)。 pic.twitter.com/f7WaJb6XNv

2020-02-26 13:42:26
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やまもとひろお@小児科医 @Hi_ro_ro_ro_ro

【ベイズの定理】 尤度比を用いて、事前確率から事後確率を算出することができる。 陽性尤度比が優れていても、事前確率が十分に低ければ、確定診断には至らない。 pic.twitter.com/CPi5zcGDkN

2020-02-26 13:42:28
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手を洗う救急医Taka @mph_for_doctors

話題の感度・特異度についてです。 ・感度 本当に病気がある人に検査をして、ちゃんと陽性と判定される確率 ・特異度 本当は病気がない人に検査をして、ちゃんと陰性になる確率 です。

2020-02-25 09:37:47
手を洗う救急医Taka @mph_for_doctors

直感的な理解のためには、「ミス」を考えるのがわかりやすいです。 例えば感度99%なら、 本当に病気がある人に検査をして、間違って陰性と判定される確率1% です。 つまり、感度が高いと「ミスって陰性と判定される確率が低い」、すなわち「陰性だったら多分病気はない」といいやすいです。

2020-02-25 09:37:47
手を洗う救急医Taka @mph_for_doctors

次に、特異度99%なら、 本当は病気がない人に検査をして、間違って陽性と判定される確率1% です。 つまり、特異度が高いと「ミスって陽性と判定される確率が低い」、すなわち「陽性だったら多分病気がある」といいやすいです。

2020-02-25 09:37:48
手を洗う救急医Taka @mph_for_doctors

つまり、感度が高い検査が陰性なら病気がないといえる。 特異度が高い検査が陽性なら病気があるといえる。 と直感的に思います。 しかし、ここまで学んでいただいたことを台無しにします。 これは両方間違いです。

2020-02-25 09:37:48
手を洗う救急医Taka @mph_for_doctors

これは「有病率」という第3の因子を無視しているからです。 どういうことか見て行きましょう。 例えば、病気のある人が100人、病気のない人が100人いて、全員にこの検査をします。 すると、検査が陽性で病気がある確率も、検査が陰性で病気がある確率も99%です。 予想通りですね。 pic.twitter.com/ebrR2xoTLn

2020-02-25 09:37:48
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手を洗う救急医Taka @mph_for_doctors

次に、病気のある人が100人、病気のない人が10000人いて、全員にこの検査をするとしましょう。 これは有病率がおよそ1%の人達を見ていることになります。 図の通り、 検査が陰性の人が病気がない確率はめちゃくちゃ高いですが、 検査が陽性の人が病気がある確率は五分五分です。 pic.twitter.com/l7Yb1vxOs3

2020-02-25 09:37:49
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手を洗う救急医Taka @mph_for_doctors

日本での感染者はクルーズ船を入れて1000人弱です。 1億人中1000人なので、有病率は0.001%です。 つまり、闇雲に検査をしても、検査陽性の人が病気を持っている可能性はおよそ0.1%になります。 「検査が陽性なので、あなたが新型コロナウイルスにかかってる確率は0.1%です」と言われたいですか?

2020-02-25 09:37:49
手を洗う救急医Taka @mph_for_doctors

まして検査の感度が70%、特異度が95%とか言われていますので、ものすごく間違います。 そして、現実はもっと複雑です。 実際には「現在何人が感染しているか」なんてわからないからです。 通常医師はこの「検査前の確率」を経験と論文知識を元に主観的に決めています。

2020-02-25 09:37:49
手を洗う救急医Taka @mph_for_doctors

例えばインフルエンザなら、医師たちはほぼ無意識に 「この症状なら60%ぐらいでインフルエンザだろうな」 とか考えながら検査をします。 で、検査が陽性なら病気がある確率は95%、陰性なら35%ぐらいと見積もった上で、 「検査が陽性なのでインフルエンザです」という風に説明するわけです。

2020-02-25 09:37:50
手を洗う救急医Taka @mph_for_doctors

しかし、今回の新型コロナウイルスについては「検査をする前にどれぐらい確からしいか」を判断する材料がありません。 武漢渡航歴のない40歳女性で体温37.5℃の人が、感染している確率なんて誰にもわかりません。 つまり検査をしてもどの程度病気が確からしいかサッパリわかりません。

2020-02-25 09:37:50
手を洗う救急医Taka @mph_for_doctors

この状態で希望者全員に検査をしてもほとんど時間の無駄ですね。 これが、軽めの症状なら自宅で安静にしていただいた方がよっぽどよい理由になります。 言ってることがわからないところもあるかも知れませんが、「検査って簡単じゃない」ということがわかってもらえればと思います。

2020-02-25 09:37:50
innovest @taiking_cheeter

@mph_for_doctors 事前確率を参照しながら判断するのは完全にベイズ統計学ですね。有病率が安定しないコロナのような事例では柔軟に事前確率を更新することは有用かと思います。

2020-02-26 08:47:19

まとめは以上です