- ttt_ceinture
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@ttt_ceinture リアルタイムではないので断言しかねますが、印象としてニューアカ最後の光芒という感じが丹生谷貴志にはあります。某若手の映画監督も丹生谷の文芸批評を読んだと表明してましたし。
2011-06-11 01:53:51@jun7704 丹生谷単体というわけではなく、『光の国』一点の件です。丹生谷の著作の中でもああも莫大な引用をしている書籍は他にない。また、映画批評・文芸批評における丹生谷の位置はまた別個で、蓮実から伝って思考するルートに丹生谷がかつて存在していたのです。
2011-06-11 01:56:41@jun7704 また、デビュー時期が早いとはいえ、「ニューアカ」という符丁を使うと、澤野雅樹、前田英樹、宇野邦一、松浦寿輝をはじめとする「文芸作品について語った80-90年代のドゥルージアン」といった圏域における丹生谷の位置が読めなくなります。
2011-06-11 02:01:57@ttt_ceinture 『光の国』未読につき、大変失礼しました。《映画批評・文芸批評における丹生谷の位置はまた別個で、蓮実から伝って思考するルートに丹生谷がかつて存在していた》とは存じませんでした。よろしければ、後者があっての前者としか認識していない者に詳細をご教授願います。
2011-06-11 02:04:19@jun7704 蓮實の総長就任時期があって、90年代前半~中盤は蓮實の活動が休止する面があったのですが、蓮實の語法がパタン化し、初期との違いが際立ったとともに、さらに思考を継続するにはどうすればいいか+趣味的に近しさを感じれるものはどこにいるか、という目線で見たとき、
2011-06-11 02:07:47@jun7704 蓮實から一部重複しつつ逸脱していたという刺激的な位置にいたと思います。蓮實では幾分言及少なめのゴダールに特に丹生谷が言及しているとか、金井への好意など、重複しつつ差分があった。あと、訳出される以前の環境において、『シネマ』援用が独特なので、関心を引いたかと。
2011-06-11 02:09:09@jun7704 蓮實の切り開いた読者層は大きなものだったと思うんですが、その上でどのようにステップアップしていけばいいのかで微妙に停滞があったように思うわけです。で、丹生谷は差分を含めて少し逸れた位置にあり、また、シネフィルとしても馴染みやすい身体性の重視もあった。
2011-06-11 02:10:39@jun7704 蓮實を経由しないで丹生谷に直通していた層もいると思うのですが、私や友だちなどはそうじゃなかったので経験的にうまく掴めてません。あとは、90年代中盤~後半の『文藝』のメンバーが、『現代思想』を文芸誌向けにカジュアルにしたような面もあった。
2011-06-11 02:12:39@ttt_ceinture 私も中年なので、蓮實~丹生谷でしか理解してないです。松浦寿輝や丹生谷がここ数年は、失速にしか見えないのが残念です。が、それこそ奥泉光が先週の読書人で言っていた「『戦争と平和』だってナポレオン戦争から60年後だ」という類の賢明な沈黙なのでしょうが。
2011-06-11 02:22:59@ttt_ceinture 週末の真夜中にご気分を害してしまったことを深くお詫び申し上げます。先の@jun7704のツイート中の「も」は「は」に訂正させていただきます。@ttt_ceinture様のツイートには、これからも勉強させていただきます。
2011-06-11 02:40:21@jun7704 いやあ、中年の範囲は結構広いので、入るといえば入る、入らないといえば入らない、というグレーゾーンってあるなあ、とか、20代前半視点からは20代後半以降は中年になるかもしれない、中年とはなんだろう、と考えてました
2011-06-11 02:43:49@ttt_ceinture 不勉強なので印象にしか過ぎませんが、デビュー当時の中村光夫や吉田健一の、若さ=性急さと、学習した土台あっての落ち着きとのバランスが好ましくおもいます。いややはりそれでも丹生谷の『死体は…』は散文として格別ですが。
2011-06-11 02:51:33@jun7704 中年ということでいうと、まさしく丹生谷が35歳ぐらいに東京を離れ、神戸に住み、ドゥルーズ晩年の主題、フーコーの自己の陶冶、バルト、と関心を集中させていったことは、年齢と地理にかなり規定されているでしょうね…
2011-06-11 02:56:48@ttt_ceinture ぼくにはむしろ、焦点を合わせてくれたという感じでひたすら有難いです。もはや書評(=万引き)レベルでしか追いかけてませんが、ドゥルーズとフーコーに比べるとバルト解読が少なくなったのは、英語偏重によるものなのかとか仏語が読めない素人目にはおもったりします。
2011-06-11 03:06:20@jun7704 しかし丹生谷のドゥルーズには今となっては欠落面などが目に付くと思いますよ。丹生谷に限らず生じることですが。バルトの言及低下は、構造分析の時代のバルトが受容され切らず、80年代時点においてすでに後期偏重が相次ぎ、「文芸」バルトに国内受容が傾斜したためもあるかと。
2011-06-11 03:12:34@ttt_ceinture ご教示ありがとうございます。映画プロパー(というと方々で否定されるのですが)の身では、残念ながら《「理論」と「実践」》を結ぶ批評家((c)柄谷行人)の名はほぼおもい浮かびません。今後の@ttt_ceintureさんのお仕事に期待させていただきます。
2011-06-11 03:36:48@ttt_ceinture tttさんには『光の国』のコンコーダンス、出典索引か用語解説か註釈集かでもつくってもらって、あの書物のポテンシャルを再生してほしい。小林康夫は『光の国』について「これを読み通した人に懸賞を出そう」と言ったらしいけど、tttさんに懸賞をあげるべきだろう。
2011-06-11 10:59:54@parages 『光の国』のポテンシャル再生作業や充実したコマンテールは大変そう……。道元やエックハルト、井筒俊彦、リグ・ヴェーダ、ヘンリー・ミラー、レイモン・ルーセル、ボブ・マーリー、クリフォード・シマック、『バガヴァッド・ギーター』までもが乱舞しているので……
2011-06-11 13:51:34タイミングを気にせず書誌作ったり丹生谷再読してたけど(鈴木新著の目次予告を見て書誌作った)、鈴木丹生谷対談、UTCP丹生谷講演、九月の丹生谷新著、とぴったり合ってしまった……
2011-06-12 02:55:13