植物たんと学ぶビタミン
- botany_tan
- 1562
- 8
- 0
- 0
これちょっと前から気になってるんだけどさ(成分的な意味で) 実はビタミンFっていう物質たちは実際には「あるけどない」んだよね twitter.com/aoyamaflowerm/…
2020-04-21 15:50:51お花🌸や植物🌿には私たちの心を癒してくれる「ちから」があります。そんなパワーが、#ビタミンF ! 花や緑のパワーを感じたこと、ありますか? #おうちフラワー #stayhomewithflowers #flowerpower #savetheflowers pic.twitter.com/Gnju0JJh6Z
2020-04-21 15:16:16そもそもビタミンって何かって聞かれてみんな説明できる? なんか体に良さそうとか、栄養分っぽいとか、色々印象はあると思うんだけど じゃあタンパク質とか炭水化物は栄養だけどビタミンではないの? 栄養ならなんでもビタミンなの?
2020-04-21 15:53:34ビタミンといえば他にも色々気になることあるよね なんでビタミンBだけめっちゃあるの? ってかビタミンB12とかあるけどビタミンB何とかって12個もなくない? ビタミンAからビタミンEまではあるけどビタミンF以降がなくて突然ビタミンKなのは何事? とかとか、気になったことはないかな?
2020-04-21 15:57:49@ryosa7777 これはその名の通り、「あるけどない」んですよね_(:3 」∠)_ それはきちんと説明いたします(ง ˙˘˙ )ว
2020-04-21 18:11:35@botany_tan アルファベット順で並んでるのかと思いきやめっちゃ飛んでいきなりKが来るところとか、Bに付いてる数字とかが気になります!
2020-04-21 17:57:59@chemetymology ですよね!A, B, C, D, EときてKかーい!ってなりますよね!_(:3 」∠)_
2020-04-21 18:14:36よし、それじゃ喋っていこうかな まずはビタミンって何なのかについて話して、その歴史的な経緯からビタミンの命名について、それから何故命名が飛び飛びなのかなどについて触れていきます(ง ˙˘˙ )ว
2020-04-21 18:31:51ビタミンってのは、以下の要件を満たしている成分のことなんよ ・ある生物の生存、生育に必要である ・その生物が自力で十分量生合成できない ・有機化合物である ・炭水化物、タンパク質、脂質ではない ひとつずつ噛み砕いて見てみよう((੭ ᐕ)੭
2020-04-21 19:04:04・ある生物の生存、生育に必要である つまり、これがないと死んじゃうっていう栄養素じゃないと、ビタミンとは呼ばないんだよね それから「ある生物の」ってとこもポイントで、ヒト以外の生物にもビタミンがあるんよ 生物によって必要な栄養素の種類は違うから、生物種によってビタミンも変わるの
2020-04-21 19:10:27・その生物が自力で十分量生合成できない これも大切な要件ですね(( ˘ω ˘ *)) 生存に必要な物質なんていっぱいあるけど、自分で作ってまかなえる成分ならそれはビタミンではないのです(ง ˙˘˙ )ว 全く生合成できない、もしくは十分量をまかなえないならビタミンになりうるんよね( ˙꒳˙ )
2020-04-21 19:22:11・有機化合物である 例えばカルシウムや鉄分はヒトの生存に必要だし、自分で作れないけど、これらは有機化合物ではなくて無機化合物なので、ビタミンではなくミネラルに分類されます( ˙꒳˙ ) 有機化合物とはって話をすると長くなるので、今回は「元素名のみの名前じゃないやつ」って感じにしときます
2020-04-21 19:32:30・炭水化物、タンパク質、脂質ではない これもあとで大切になってくる要素です(「・ω・)「 炭水化物やタンパク質、脂質は生物にとって必要不可欠だけど、これらはビタミンとしてはカウントしないことになってます
2020-04-21 19:34:27さて、そんじゃビタミンの歴史について面白いとこだけかるーく触れながら命名の話をしていきます まず世界で1番最初に発見されたビタミンは、ビタミンA……ではなく、実はビタミンB1なんだわ( ˙꒳˙ ) この成分は、脚気の研究の過程で見出された成分だったんだわ(ง ˙˘˙ )ว
2020-04-21 19:42:03脚気(かっけ)ってのはビタミンB1欠乏症の一種で、心不全や末梢神経の障害をもたらす疾患なんだけど、当時は原因が分からなかった 白米ばっかり食べてる人と玄米も食べる人とでは白米を食べる人の方が脚気になりやすいことに気づいた鈴木梅太郎さんが米糠の中から発見した成分がビタミンB1だったんだ
2020-04-21 19:46:07鈴木梅太郎さんはその栄養素をイネの学名(Oryza sativa)からオリザニンと名付けて論文で発表したんだけど、日本語で書いたので(一説には翻訳ミスで)なかなか海外には浸透しなかった そうしているうちに、海外ではカジミール・フンク氏が同成分を抽出し、これをビタミン(vitamine)と名付けたんだ
2020-04-21 19:51:21ちなみにvitamineのvitaは、ラテン語で命とかそういう意味の言葉に由来してて、例えばバイタルサインのvitalとかは同語源だし、re-(再び)と合わせてrevive(復活する)とか、sur-(超える)と合わせてsurvive(生き残る)も同語源なんだ
2020-04-21 19:55:23もっとちなむと、今のビタミンの綴りは、vitamineではなくてvitaminになってます(( ˘ω ˘ *)) 最初に見つかったビタミンB1は、構造からアミン(amine)と呼ばれる成分たちの仲間だったのでvitamineと名付けられたんだけど、他のビタミンはそうとは限らないので、紛らわしいので後で変えたんだ( ˙꒳˙ )
2020-04-21 19:59:29で、その後すぐに別の研究者エルマー・ヴァーナー・マッカラム氏によって、バターからネズミの成長に不可欠な成分を見つけた 生存に不可欠って意味ではフンク氏が発表したビタミンに似ているけど、フンク氏のビタミンは水溶性だったのに対し、新たに見つかった成分は脂溶性だったんだ
2020-04-21 20:05:12そこでマッカラム氏は自分の見つけた成分を「脂溶性A」、フンク氏の見つけた成分を「水溶性B」と名付けたんだ これがビタミンAとかBとかの呼び方の元になってる訳だ(ง ˙˘˙ )ว
2020-04-21 20:11:10次に見つかったのはビタミンCだった ジャック・セシル・ドラモンドは、ビタミンC欠乏症である壊血病の研究の一環で、柑橘類の果汁からその成分を見いだした 彼はこの成分の命名に際して、既に一般的に認知され始めていた「生命に必要な成分」としての「ビタミン」の名を使いたかった
2020-04-21 20:17:46でも彼の成分はアミン(amine)の仲間ではなかったから、ビタミンの綴りをvitamineからvitaminに変えた上で、ビタミンCと名付けたんだわ(「・ω・)「 これでビタミンA、ビタミンB、ビタミンCと呼ばれる成分が出揃った(ง ˙˘˙ )ว
2020-04-21 20:19:22この後も色んな生体に必要そうな成分が見つかっていって、構造と正式な名前が決まるまではビタミンD、E、F……と順番に名付けていったんだ 中でもビタミンB1のように、水溶性で炭水化物をエネルギーに変える手助けをするビタミンはビタミンB群としてまとめられ、ビタミンB1、B2……と名前がついたんだ
2020-04-21 20:25:55でな、いっぱい見つけたのはいいんだけど、後でちゃんとビタミンかどうか確かめたら違ったやつもいっぱいいたのね 例えばビタミンFなんかはその典型例だったんだわ
2020-04-21 20:32:50ビタミンFはリノール酸やリノレン酸といった必須脂肪酸のことだったんよ 確かにヒトの生存には必要で、自分では合成できなかったりするし、有機化合物なんだけど、後々構造をちゃんと見たら脂質の仲間だったんよね 最初に確認したけど、脂質はビタミンにカウントしないんだったよね?
2020-04-21 20:35:06