アニメカイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの軌跡―グラゼニ(シリーズ構成・全話脚本):周回時感想1期分
- makimogpfb
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いつもは日曜にやっている、高屋敷英夫さんについての特集ですが、今回はグラゼニ(高屋敷さんシリーズ構成・全話脚本)について、dアニメで周回した時の感想とかをちょこちょこまとめました。今回は1期の1~12話。
こちらも紹介:
私の(高屋敷英夫さんについての)ブログの、グラゼニに関する記事一覧:
https://makimogpfb2.hatenablog.com/archive/category/#グラゼニ
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・作品解説:
アニメ・グラゼニは、原作:森高夕次氏、作画:アダチケイジ氏の漫画をアニメ化した作品。監督は渡辺歩氏で、高屋敷英夫氏はシリーズ構成・全話脚本を務める。
・本作のあらすじ:
プロ野球投手・凡田夏之介は、年棒にこだわるタイプで、「グラウンドにはゼニが埋まっている(すなわちグラゼニ)」が信条。そんな彼の、悲喜こもごものプロ野球選手生活が描かれる。
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・今までに作った、グラゼニに関する私のツイートまとめ一覧:
その1
https://togetter.com/t/グラゼニmakimogpfb
その2
https://togetter.com/t/グラゼニmakimogpfb2
dアニメでグラゼニ(探求中の高屋敷英夫さんシリーズ構成・全話脚本)再配信はじまったあああ 何回も見てるけど全然飽きない! 今回は配信期限書いてないし、信じていいかな?末永く配信してほしい グラゼニ 第1話 #dアニメストア anime.dmkt-sp.jp/animestore/cd?…
2020-06-01 22:54:33dアニメでグラゼニ2話。この話も好きー。A話で卑屈な所を見せる→B話で友達思いで熱い面を見せる…と、夏之介の掘り下げを行いつつ、迫田さんや渋谷の掘り下げもするという、構成の隙の無さが凄い。アニオリも上手く原作を補完しているし グラゼニ 第2話 #dアニメストア anime.dmkt-sp.jp/animestore/cd?…
2020-06-01 23:31:15はー、アニメグラゼニいいわ…原作最新巻(パ・リーグ編)からしてみたら、この頃の夏之介はギラギラしてて不安を抱えてて、そして熱くて、ほんと「いとおしい」な。 アニメは「内なる熱さ」がプラスされているので、そこもいい。前も書いたが、作品の「キラキラしてるところ」をうまく切り取った構成
2020-06-01 23:52:34そこらへんのことは、前書いた: 高屋敷英夫さんの、「原作の一番キラキラしている所」を切り出す技術 - min.t (ミント) min.togetter.com/unDcjPA
2020-06-01 23:56:29あと、アニメグラゼニ序盤については、ここらへんに散々書いた: アニメカイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの軌跡を巡る旅、グラゼニ シリーズ構成・全話脚本:色々気付いたことメモ - Togetter togetter.com/li/1331431
2020-06-01 23:58:55dアニメでグラゼニ(探求中の高屋敷英夫さんシリーズ構成・全話脚本)周回、第3話。これも構成が凄い。目一杯詰めてるのに大野を掘り下げるアニオリを入れてるし、原作の時系列操作を、アニメでも上手く表現している。 3話目の節目に夏之介初××という構成も見事 グラゼニ 3話 anime.dmkt-sp.jp/animestore/cd?…
2020-06-02 21:05:32グラゼニ3話で好きなシーン。 アニオリで、大野を心配する夏之介と、それを汲み取る大野の場面が追加されたからこそ、ラストのイチャイチャ(これも原作より、かなり強め)もナチュラルなんだよなあ pic.twitter.com/Z5dOOnjX3d
2020-06-02 21:43:25あと、ほんの少しの改変だけど、大野が動画をチェックして分析してるのを追加したのも地味に効いてるんだよね。びっくりするくらい自然に、大野というキャラをシリーズに溶け込ませているのが凄い
2020-06-02 21:51:21dアニメでグラゼニ(探求中の高屋敷さんシリーズ構成・全話脚本)周回、4話。 前も書いたが、A話は土手来の、B話はナオキの目を通して、「夏之介って実は熱い/凄いのでは?」と段々感じてくる構成になっている。 5・6話への布石であると共に、野球あるあるネタでも魅せる。 anime.dmkt-sp.jp/animestore/cd?…
2020-06-02 22:53:53dアニメでグラゼニ(探求中の高屋敷英夫さんシリーズ構成・全話脚本)周回、5話。 大好きな回。1期シリーズ全12話の半分・6話に最高潮回があるので、その直前の盛り上げ回となっている。こういった構成が本当に秀逸。時系列もアニオリを入れて相当凝っている(続) グラゼニ 5話 anime.dmkt-sp.jp/animestore/cd?…
2020-06-03 21:52:56前に散々書いたが大事なことなので改めて書くけど、1話からじわじわ滲み出ていた「ある程度誇りや悟りがある熱い男」という「アニメ版凡田夏之介」がかなり見えてきた回でもある。(原作通りだが)漫画家の牧場の目を通すことにより、夏之介の凄さや誇りが出て、視聴者がハッとなる作りになっている
2020-06-03 22:03:05決定的に「アニメ版凡田夏之介」を印象づけたのは、ラストの夏之介のモノローグ「今日のセーブポイントは僕、凡田夏之介につきました!」が誇らしげであること(原作は控えめ)。“僕、凡田夏之介に”はアニメの改変。台詞・演技・演出・作画全てで「夏之介の持つ誇り」を表現している。 pic.twitter.com/1Dfs0OQQbj
2020-06-03 22:10:40高屋敷さんは「自分とは何か」といったことを提示することが多い。そう思うと“僕、凡田夏之介に”は非常に興味深い。 『おにいさまへ…』(高屋敷さん脚本・シリーズ構成陣)では、「自分」を好きになることが大切だと説く回があり、そのあたりと絡めると面白い。
2020-06-03 22:14:58前も書いたが、本作の場合、夏之介は(伸び代はあるが)大人で、自分とは何かをある程度わかっている状態。 一方、F-エフ-(高屋敷さんシリーズ構成・全話脚本)では軍馬が、自分とは何かを追い、成長し、聖に導かれて自分を超えるまでを描いた。 これについては、前書いた: makimogpfb2.hatenablog.com/entry/2018/12/…
2020-06-03 22:25:38つまるところ、自分とは何かを追う「青春期」を過ぎて、自分というものへの誇りはある程度あるが、更なる「自分超え」に挑んでいる状態が夏之介であり、軍馬や『カイジ』(高屋敷さんシリーズ構成・脚本)のカイジの延長線上にあるとも言える。
2020-06-03 22:32:24これも前書いたけど、自分とは何かを掴んでいる・または掴もうとするキャラは魅力的。 こういった、高屋敷さんの担当作にある「美学」は凄く私のツボ。 とにかく、夏之介の魅力が最高潮になるのが(一期シリーズ半分の)6話であること、その手前が今回であるというシリーズ構成の凄さがやっぱ神業。
2020-06-03 22:39:03dアニメでグラゼニ(探求中の高屋敷英夫さんシリーズ構成・全話脚本)周回、6話。 神回。なんといっても1期シリーズ(全12話)半分の節目にこの話が配置できているのが、つくづく凄い。 1話から匂わせ、5話で明確になった夏之介の「誇りと熱さ」が炸裂する。(続) グラゼニ6話 anime.dmkt-sp.jp/animestore/cd?…
2020-06-03 23:42:555話の改変「僕、凡田夏之介に」もだが、今回の「負けたくない!1800万だけど1億8千万に負けたくない!」というアニメ追加モノローグも、「若干熱い」アニメ版夏之介をよく表している。 また、前に述べたようにF-エフ-やカイジ(いずれも高屋敷さんシリーズ構成・脚本)と同じく「自分超え」が描かれる。
2020-06-03 23:51:09原作通りだが、なにしろ「自分10人分」との対決。さすがは大人といったところか。カイジのようなデスゲームとも、F-エフ-の軍馬の命懸けのレースでもないが、ある意味、自分の「人生」を懸けている、野球で生きようとする(「だって僕には野球しかありませんから」)夏之介の生き様が感じられる。
2020-06-03 23:58:35初めてこの回を見た時、高屋敷さんが長年提示する「自分とは何か」「自分の道を行け」「自分を超えろ」という要素がギュッと詰まっていて驚いた。 また、「夏之介ってかっこいいな」と実感した。 F-エフ-やカイジでもそうだったが、高屋敷さんは、キャラの魅力を「構成」するのが本当に上手い。
2020-06-04 00:09:09以前書いたが、F-エフ-にしろカイジにしろ、そしてグラゼニにしろ、主人公の魅力というのを積み上げていって、シリーズ節目に魅力爆発…という計算が緻密に行われていると感じる。カイジ的に言えば「気付いた時には沼にはまっている」状態。これが高屋敷さんのシリーズ構成の恐ろしいところ。
2020-06-04 00:15:11