茂木健一郎さん@kenichiromogiの「若者よ、中年よ、年寄りよ、脱藩せよ!自ら社会の「補助線」となれ! 組織や肩書きにしがみつく横着者を嗤え!」

だぱ(5)組織に属し、肩書きに安住する人は思考停止していてもいいが、脱藩者は忙しい。時代を読むために猛勉強して、相手の懐に飛び込む技術を磨き、点と点を結ぶ補助線に自らがならなければならない。龍馬は、初めて会う人の心をつかむ。卓越した技術を持っていたのだろう。 by 茂木健一郎
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茂木健一郎 @kenichiromogi

これから、「連続ツイート」をお届けします。テーマは、朝起きた後でうかんだものを、「これで行こう!」と決めます。文章は、その場で組み立てながら即興的に書いています。

2011-06-30 08:38:08
茂木健一郎 @kenichiromogi

だぱ(1)高知の郊外に、「和霊神社」がある。小さな社。ここに、26歳の坂本龍馬は参拝し、水杯で武運長久を祈り、そして脱藩していった。当時、脱藩することは切腹に値する重罪だった。それでも、龍馬は脱藩していった。それから、龍馬の大活躍が始まった。

2011-06-30 08:39:28
茂木健一郎 @kenichiromogi

だぱ(2)組織や肩書きを離れて初めてできることがある。脱藩したからこそ、龍馬は組織の壁をこえて自由に「結ぶ」ことができた。勝海舟の下を訪れて、「弟子入り」した。薩摩と長州を結んで、薩長同盟を仲立ちした。縦横無尽の活躍は、脱藩者ならではのものである。

2011-06-30 08:41:42
茂木健一郎 @kenichiromogi

だぱ(3)龍馬が組織した日本初の「貿易商社」である「海援隊」。その約規には、「脱藩した者」から構成されると明記されている。既存の組織から離れて、自由に行動する者たちだからこそ、幕府によって武器を禁輸されていた長州に、薩摩の名義で武器を調達するなどの活躍ができた。

2011-06-30 08:43:24
茂木健一郎 @kenichiromogi

だぱ(4)大人たちは、組織に属せ、という。「所属」という首輪をつけたまま、学校から会社へと切れ目なし。幕末の守旧主義者と同じ。時代を読み切る者は、「新卒一括採用」などというアンシャン・レジームの抑圧などに屈しない。新生日本は脱藩者から生まれるだろう。

2011-06-30 08:45:42
茂木健一郎 @kenichiromogi

だぱ(5)組織に属し、肩書きに安住する人は思考停止していてもいいが、脱藩者は忙しい。時代を読むために猛勉強して、相手の懐に飛び込む技術を磨き、点と点を結ぶ補助線に自らがならなければならない。龍馬は、初めて会う人の心をつかむ。卓越した技術を持っていたのだろう。

2011-06-30 08:47:04
茂木健一郎 @kenichiromogi

だぱ(6)初対面の若者が、「茂木さん、オレはそのうちビッグになりますから」という。ビッグになるやつを見たことがない。脱藩者に何よりも必要なのは、時代を読み切るビジョン。そして、大言壮語する自分を笑う、強靱なメタ認知。むき出しの野心だけでは、知性が足りない。

2011-06-30 08:48:48
茂木健一郎 @kenichiromogi

だぱ(7)残された龍馬の書簡に見られる、ユーモアの精神。魅力的だったのだろう。日本の未来を語った後で、「もっとも、こんなことを言うオレは」と笑う。そんな風に自分の欠点をさらけ出した時に、勝海舟もみなもやられてしまったのではないか。脱藩者は人たらしでなければならない。

2011-06-30 08:50:41
茂木健一郎 @kenichiromogi

だぱ(8)脱藩者は、ハーフの間、サッカーのピッチを走り回る選手のように、闊達で、運動量が多くなければならない。脱藩したからといって、うずくまっていてはいけない。動きながら考える。自分自身が補助線になるのだから、点と点の間を走り回らなければならない。

2011-06-30 08:51:53
茂木健一郎 @kenichiromogi

だぱ(9)組織の中で肩書きに安住している人と話すと、クロック数が遅い。そういうやつらが牛耳る日本の悲劇。無益な椅子取りゲーム。脱藩者のCPUは速い。それは、疾風怒濤の生き方である。そして、他人の懐に飛び込むやわらかさも持つ。諸君、目指すなら、脱藩者だな。

2011-06-30 08:54:11
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、「脱藩」についての連続ツイートでした。若者よ、中年よ、年寄りよ、脱藩せよ! 自ら社会の「補助線」となれ! 組織や肩書きにしがみつく横着者を嗤え!

2011-06-30 08:55:02