「政府の債務は国民の資産」だから、いくらでも国債を増やせる、という「MMT」支持者のウソ ――日銀副総裁の国会答弁がその証拠
MMT信者たちは、「MMTは事実」などと自信満々に宣言する。しかしそれが、希望的観測に過ぎないのは、先の日銀副総裁の発言から明らかだ。
2020-07-14 22:30:48MMT信者たちは、コピペしたように、MMT本で受け売りで同じことを言っていて、先の日銀副総裁の発言のような、一次資料や事実関係を確認しない。
2020-07-14 22:32:15彼らは「見たいものを見る」だけで、都合の悪い部分を全然見ていないので、リスク管理ができない。そんな雑な話に乗って、国の財政を任せて大丈夫か? 非常に危なっかしい、と私は思う。
2020-07-14 22:34:50さてもうひとつ、別の角度から、MMTの危険性を指摘しておこう。今度は、ノーベル(経済学)賞を受賞した経済学者「クルーグマン」の発言を見てみよう。
2020-07-14 22:37:27ポール・クルーグマン(経済学者/ニューヨークタイムス) 「成長率が利子率より高いのであれば大きな問題にならないが、金利が成長率より高くなれば債務が雪だるま式に増える可能性がある。債務は富全体を超えて無限に大きくなることはできず、残高が増えるほど、人々は高い利子を要求するだろう」
2020-07-14 22:39:12昔の「リフレ派」の議論でも、ドーマー条件の話は出ていたのに、MMT論者がなぜ、そこを無視するのかが分からない。条件によっては、国債は普通に発散しうる。
2020-07-14 22:41:40ピケティは、過去200年くらいの世界のデータを見ると、「成長率(g)」よりも、「利子率(r)」の方が高い傾向があるという。そして、これが格差の原因になっていると指摘する。
2020-07-14 22:49:18それがなぜか、すごく簡単に言うと、経済成長によって、労働者の賃金が上がるよりも、利子率によって資本家や投資家が儲かるスピードの方が早く、よって貧富の格差が拡大していく、ということだ。
2020-07-14 22:50:15本題のMMTに戻ると、ピケティがそう言うのだから、成長率が利子率を、長期的に上回る状態を持続させるのは、難しいのではないかと考える。
2020-07-14 22:51:25ここで、ありそうな反論が「低金利だから大丈夫」というものだ。たしかに、現状は超低金利(ゼロ金利/マイナス金利)だから、国債の利払い費が抑えられている。
2020-07-14 22:54:14nikkin.co.jp/nikkin_m/media… 社説 マイナス金利の弊害直視せよ(ニッキン 日本金融通信社)>「17年度は地域銀行106行の過半数で本業利益が赤字、うち52行が連続赤字に陥った」
2020-07-14 23:00:55「私の勤める会社は無借金経営だ」という人も出てくるかもしれないので、さらに言えば、その会社が無借金でも、取引先の企業はそうではないかもしれない。
2020-07-14 23:04:55さらに言えば、連鎖倒産などが起きた時、失業者になれば消費を控えるから、「BtoB」ではなく、「BtoC」だから関係ない、という訳でもない。
2020-07-14 23:06:30