茂木健一郎さん連続ツイート2011年7月

「東秋」「ガチ」「ピアプレッシャー」「おまかせ」「言挙げ」「多様性」「雲主」「楽観」「言葉の置かれた文脈」「身内の恥」「創造性」「ちょ(著作権)」「悪」「教科書検定」「逆グローバリズム」「ブレイクスルー」「タイガー・ジェット・シン」「知性に対するリスペクト」「ハイコンテクストローコンテクスト」「衆知」「飲勢インリー・グレイト」「テレビの未来」「忘れれば人生うまくいく」「国家」「他力本願」「働く」「贅沢」「夏モード」「韓国」
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茂木健一郎 @kenichiromogi

こあ(9)言挙げしようよ。そのためには、猛勉強。ピッチの上を、全力疾走。感性を開いて、いろいろな人に会ってさ。テレビや新聞の、花鳥風月なダラダラした調子に付き合うな! 目の前で大臣が放言したら、即座に「ふざけるな」と言えるような、感性と反射神経を持ち続けよう。

2011-07-05 06:13:40
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、「言挙げ」についての連続ツイートでした。松本放言の時に、その場で取材している人の誰かが「ふざけるな!」と言ったら、メディアに対する信頼は増したろうね。やっていいんじゃないか。人間として。沈黙の壁を貫く必要はないよ。

2011-07-05 06:14:48
茂木健一郎 @kenichiromogi

たよ(1)シャルルドゴールに着いて、北駅まで列車で向かった。駅舎の中を歩いたら、いろいろな人がいる。アフリカ系の人や、中東の人。中国人の団体のような雰囲気のグループが、大声で喋りながら歩いていった。

2011-07-06 12:36:19
茂木健一郎 @kenichiromogi

たよ(2)研究所にいき、リュック・スティールズと話をして、それから荷物を置いて街を歩いた。大学が近いからか、若者たちがカフェにうわーっといて談笑している。インド料理屋に入ったら、ベトナム人らしい人たちがフランス人らしい人たちと何やら話をしていた。

2011-07-06 12:38:07
茂木健一郎 @kenichiromogi

たよ(3)グローバリズムの時代。フランスの首都もまた例外ではない。さまざまな肌の色の人たちが、いろいろな様子で佇み、行き交っている。世界が密につながり、関わり合う。それが肌で感じられるから、パリに来るのが好きだ。

2011-07-06 12:39:17
茂木健一郎 @kenichiromogi

たよ(4)世界のいろいろなところから人が集まり、溶け合う。そのような感覚は、パリだけでなく、ニューヨークやロンドンでも同じ。では、東京はどうか。外国人の数は増えてきているけれども、多様性に包まれる肌感覚がない。今日の世界を生きる上での、坩堝の手応えが、どうにも乏しい。

2011-07-06 12:40:37
茂木健一郎 @kenichiromogi

たよ(5)グローバリズムは、今始まったことではない。かつて、唐の都、長安には、東西のさまざまな目の色、肌の色が集ったという。魅力があれば、人々は集まる。今の日本には、そして東京には、開放的なダイナミクスの中、人々が集って溶け合う、そんな吸引力が欠けているのではないか。

2011-07-06 12:42:27
茂木健一郎 @kenichiromogi

たよ(6)日本の大学のキャンパスを歩く。少数の例外を除いて日本人ばかり。その風景に、本能的な恐怖を抱く。グローバル化時代、ビジネスや学問で活躍するためのfinishing schoolとしての機能を果たさず。大学が、ガラパゴス化の象徴になっている。

2011-07-06 12:44:28
茂木健一郎 @kenichiromogi

たよ(7)もし、ボクが文部科学大臣だったら、就任一日目に、国内の主要な大学の学長を回って、「とにかく入試を変え、国外からの留学生の数を増やして下さい!」と頭をいくら下げても頼みにいく。それくらいの恐怖と危機感がある。このままでは、日本は沈むのではないか。

2011-07-06 12:45:56
茂木健一郎 @kenichiromogi

たよ(8)もしボクが経済産業大臣だったら(厳密な意味で所轄かわからないけど)、就任一日目に経団連に行って、お願いですから新卒一括採用を、即時廃止してくださいと頭を下げる。「均一性」を前提にものを考える企業のmindsetを打破しないと、グローバル化の中日本は終わる。

2011-07-06 12:48:08
茂木健一郎 @kenichiromogi

たよ(9)東京や大阪のような大都市は、本来国際社会の縮図でなければならない。そんな役割を果たせていない現状は、日本のダメさの象徴。付加価値は、ハブになることで生まれる。パリを歩いている時の感覚を東京でも得られるようになったら、日本は本当の意味で再生するだろう。

2011-07-06 12:49:37
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、日本の社会に根本的に欠けている、文化的多様性についての連続ツイートでした。

2011-07-06 12:50:11
茂木健一郎 @kenichiromogi

雲主(1)今読んでいるYou are not a gadgetという本と、昨日Luc Steelsとカフェでワインを読みながら議論したことが、ちょうど同じ方向で、今書いているLeviathanについての本の内容にも絡むので、頭の中で化学反応が起きた。そのことを書く。

2011-07-07 11:00:28
茂木健一郎 @kenichiromogi

雲主(2)最近のコンピュータ・サイエンスの学生は、認知や知性といった困難で本質的な問題に取り組まずに、SNSを作るとか、手っ取り早く金儲けができることに走る傾向がある。アメリカの影響で、ヨーロッパでもそうなりつつあるとリュックは言う。

2011-07-07 11:01:37
茂木健一郎 @kenichiromogi

雲主(3)グーグルは、古典的なアルゴリズムの価値を高めた。それ以前の、言語や思考といった人間の本質的な能力をコンピュータが再現できるか正面から問うていた学問的姿勢はすっかり下火になり、わーっと書いてどーっと使えばいいという、実際的な立場だけが隆盛した。

2011-07-07 11:03:06
茂木健一郎 @kenichiromogi

雲主(4)リュックの専門分野である言語でも、最近はベイズ的な統計モデルや、たくさんのデータベースを動員したモデルが主流で、学問的には深みがなくてつまらないという。しかし、やっている人たちは、「これこそが学問だ!」と無反省にごりごり進めていくのだそうだ。

2011-07-07 11:04:10
茂木健一郎 @kenichiromogi

雲主(5)認知神経科学まわりでもそうだが、ベイズや統計モデル一般は、本当につまらん。セクシーではない。しかし、コンピュータの能力の発達とともに、とにかくがしがし書けば何かできるという思考停止がすっかり主流になった。リュックの言語分野でも同じらしい。

2011-07-07 11:05:04
茂木健一郎 @kenichiromogi

雲主(6)リュックは、ベルギー出身、かつてブリュッセルにいたイリヤ・プリゴジンのように、本質的な問題を総合的に考えるタイプの科学がすっかり下火になった。しかし、人類の歴史を見れば、今の砂をかむような科学は行き詰まり、必ず反動が来るだろう。リュックとそう言って乾杯した。

2011-07-07 11:06:16
茂木健一郎 @kenichiromogi

雲主(7)我が盟友、池上高志(@alltbl)も、もちろんリュックや私と同じように、反ベイズ、反統計主義の側にいる。この場に高志がいなくて寂しい、と言ったら、リュックが、「あいつ今度Artificial Lifeの学会でパリ来るよ」と言った。そうだったか!

2011-07-07 11:07:59
茂木健一郎 @kenichiromogi

雲主(8)メインのことを書くスペースがなくなってきた。以上のことと関連して、ツイッターやフェイスブック、ユーチューブなどの、「クラウド」の持ち主だけが利益を得て、個々のクリエーターがスズメの涙なのは問題だと、リュックは言う。この構造変革も、大事なアジェンダになろう。

2011-07-07 11:09:23
茂木健一郎 @kenichiromogi

雲主(9)リュックは、フェイスブックをやらない。雲主(cloud owner)がお前の情報を集めて、お金儲けに使うだけだからと。歴史は繰り返す。かつての封建領主と領民と同じ構造がネット上に生まれつつある。パリだと、こんなテーストの話にどうしてもなるのよね。楽しいね。

2011-07-07 11:10:35
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、始まったところでスペースが尽きましたが、雲主(cloud owner)についての連続ツイートでした。ネット途中で途切れなくてよかった。

2011-07-07 11:11:18
切り取り線 @kiri_tori

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2011-07-08 14:00:00
茂木健一郎 @kenichiromogi

楽観(1)突然ですが、あなたはあと何年生きると思いますか? この質問に対する人々の答えは、たいてい、「平均余命」よりも長い。もしみんながそれだけ生きたら、平均寿命自体が変わってしまう。だから、みんな、自分は実際よりも長生きすると楽観しているということになる。

2011-07-08 14:27:15
茂木健一郎 @kenichiromogi

楽観(2)「宝くじの一等に当たる確率はどれくらいだと思いますか?」という質問に対して、たいていの人は実際よりも多めの期待をしている。だからこそ、売れる。「宝くじは、無知への課税」であるという英語の言い方があるけれども、楽観しているからこそ、年末ジャンボ買うんだね!

2011-07-08 14:28:48
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