ストーンズ作品評 by 中川敬

ソウル・フラワー・ユニオン中川敬さんによる、ローリング・ストーンズのアルバム評を勝手にまとめました。 1枚ずつゆっくり聞いていきます。
14
ソウル・フラワー・ユニオン @soulflowerunion

ローリング・ストーンズ『The Rolling Stones』(1964)。裏ジャケのオールダムの文「ローリング・ストーンズはただのグループではなく、一つの生き方である」を、56年経った今も実践し続けるバンドの1st 。同期他バンドのR&Bカヴァーアルバムとの明快な差は、米国黒人音楽への尋常ならざる愛の深さ。 pic.twitter.com/3ibxpSb47C

2020-02-22 14:33:12
拡大
ソウル・フラワー・ユニオン @soulflowerunion

ローリング・ストーンズ『12×5』(1964)。チェス録音の5曲入りUK版EP『ファイヴ・バイ・ファイヴ』に7曲を加えたUS版2nd。ライヴで演り慣れた曲が並ぶ、丁寧な作りの1stに比べ、「Empty Heart」「Time Is on My Side」等、いい塩梅に無骨な2ndは、世界中の後進ガレージ・バンドに大きな影響を与えた。 pic.twitter.com/dtRUo9C9QB

2020-02-22 15:15:50
拡大
ソウル・フラワー・ユニオン @soulflowerunion

ローリング・ストーンズ『Now!』(1965)。『12×5』同様、EP文化のない米国で編纂されたUS版3rd。実質寄せ集めだが、オリジナル「Heart Of Stone」、ウィリー・ディクソン作「Little Red Rooster」の不敵な2曲、イアン・スチュワートのピアノが素晴らしい「Down The Road Apiece」等、聴きどころ満載。 pic.twitter.com/bld6UUqNz3

2020-02-22 15:48:25
拡大
ソウル・フラワー・ユニオン @soulflowerunion

ローリング・ストーンズ『Out Of Our Heads』(1965)。本作もUKとUSで異選曲だが、ジャガー=リチャード開眼曲「Last Time」「Satisfaction」収録のUS版が重要。ここまでもう一息感あったソウル・カヴァーも、Mゲイ、Dコヴェイ、Sクック、Sバーク、Oレディング等々、絶品カヴァー居並ぶ、至福のR&B盤。 pic.twitter.com/up1f7zMxq1

2020-02-22 18:41:59
拡大
ソウル・フラワー・ユニオン @soulflowerunion

ローリング・ストーンズ『On Air』(2017)。1963年から65年までのBBC出演ライヴ音源を蔵出しした感涙盤。「Roll Over Beethoven」「Fannie Mae」等8曲の公式未録音曲の登場が目玉。リズム隊の二人と、Bジョーンズの低音弦リズム・ギターが、最初期転石のスイング感の肝であることを雄弁に語る音源集。 pic.twitter.com/RvU9XLUfnR

2020-02-22 19:30:12
拡大
ソウル・フラワー・ユニオン @soulflowerunion

ローリング・ストーンズ『December's Children』(1965)。US未発表曲やシングル曲を集めた、年末商法US編集盤。シングル曲「Get Off of My Cloud」「I'm Free」「As Tears Go By」「The Singer Not the Song」等、R&Bから離れ、フォークロック路線にシフトチェンジするバンドの過程が垣間見える名品。 pic.twitter.com/6SCxvy0HQn

2020-02-23 01:57:44
拡大
ソウル・フラワー・ユニオン @soulflowerunion

ローリング・ストーンズ『Aftermath』(1966)。初めて全篇オリジナル曲で構成された分水嶺的重要作。曲作のヴァリエーションは拡張され、個人的性愛や愛憎を描く詩作のパターンは本作で確立。同時期のディラン『ブロンド』、ビートルズ『ラバーソウル』同様、「ロックミュージック」の開闢でもある。 pic.twitter.com/v6uvXrQJnR

2020-02-23 02:49:55
拡大
ソウル・フラワー・ユニオン @soulflowerunion

ローリング・ストーンズ『Big Hits (High Tide and Green Grass)』(1966)。初ベスト盤。これまたUKとUSで異選曲だが、1st シングル「Come On」「Little Red Rooster」「Have You Seen Your Mother, Baby…」収録、ジャケも完璧なUK盤がマスト。中3の時にまず『サタニック』とコレを買ったんよねー。 pic.twitter.com/aa5DFpPmao

2020-02-25 16:18:38
拡大
ソウル・フラワー・ユニオン @soulflowerunion

ローリング・ストーンズ『Got Live If You Want It ! 』(1966)。初のライヴ・フルアルバム(当初USのみ)。かなりオーバーダブ編集されている微妙作だが、オールダム監修のCD化の際にオーバーダブされた楽器が消えてたり、歌のテイクが違ったりと難儀な一品。マルチテープの存在は確実。それを出せ。 pic.twitter.com/JbYFCZ1UGV

2020-02-25 23:38:05
拡大
ソウル・フラワー・ユニオン @soulflowerunion

ローリング・ストーンズ『Between the Buttons』(1967)。初のサイケデリア作だが、明快にディラン、キンクス等々の影響下にある、スウィンギング・ロンドンの喧騒に詰まった名品。意欲的というよりは、何でも欲しがる癖に直ぐに飽きるといった体の投げやり感が、結果、良い塩梅になるという転石流。 pic.twitter.com/YyTGiVET4b

2020-02-26 02:27:16
拡大
ソウル・フラワー・ユニオン @soulflowerunion

ローリング・ストーンズ『Flowers』(1967)。シングル曲収録のために数曲外すという当時の米レコード会社の慣例により前2作から外れていた曲を、サマーオブラヴ商法に絡めて編纂したUS版コンピ。『Aftermath』のアウトテイク「Ride On, Baby」「Sittin' on a Fence」、惨敗カヴァー「My Girl」収録。 pic.twitter.com/aNvF5ti4eu

2020-02-26 03:16:43
拡大
ソウル・フラワー・ユニオン @soulflowerunion

ローリング・ストーンズ『Their Satanic Majesties Request』(1967)。薬物騒動のカオスの最中、緩慢な実験の明け暮れが産み出した、英国サイケデリアの至宝。初めて買った転石のアルバムで、15の時、針を落として流れてきた「Sing This All Together」に完全KOされた時の感触は一生モノ。俺的神盤。 pic.twitter.com/XLyd0dc8En

2020-02-26 13:31:51
拡大
ソウル・フラワー・ユニオン @soulflowerunion

ブライアン・ジョーンズ『Pipes Of Pan At Joujouka』(1971)。68年夏、モロッコのジャジューカ村を訪れたブライアンは、ロングトーンの木管ライタ、山羊革太鼓ティベルを用いて集団演奏される原始的儀式音楽を録音した。後に発表されたこの貴重な巡検記録が、10代半ば、俺の初アフリカ音楽になった。 pic.twitter.com/69dxb694z7

2020-02-26 14:29:14
拡大
ソウル・フラワー・ユニオン @soulflowerunion

ローリング・ストーンズ『Beggars Banquet』(1968)。10代半ば、俺の音曲渡世を決定付けた超名品。数年続く驚異的絶頂期の序章で、ギター・チューニング改革、深化するルーツ探訪等々が要だが、何より特記すべきはジミー・ミラーとの抜群の相性。ロックって何?と聞かれたらハイこれと差し出す音盤。 pic.twitter.com/4ijypVvGJD

2020-02-26 22:16:44
拡大
ソウル・フラワー・ユニオン @soulflowerunion

ローリング・ストーンズ『Rock And Roll Circus』(2018)。1968年にBBC TVで撮られたままお蔵入りしていたライヴ音源の3LP化。転石は、ブライアン生前最後のライヴで、当時の最新曲5曲を演奏。そして何よりザ・フーの怪演「A Quick One」、ジョン・レノンの躍動する「Yer Blues」が光る歴史的必携盤。 pic.twitter.com/nQ5vAZpsx1

2020-02-27 01:59:06
拡大
ソウル・フラワー・ユニオン @soulflowerunion

ローリング・ストーンズ『Through the Past, Darkly (Big Hits Vol. 2)』(1969)。ブライアン追悼ベスト盤。当初シングルのみリリースの「We Love You」「Dandelion」「Honky Tonk Women」、そして人類史上最も偉大な発明「Jumpin' Jack Flash」の箇所に、何度も何度も針を落とした16歳中川敬である。 pic.twitter.com/RN5X5EieDq

2020-02-27 02:38:00
拡大
ソウル・フラワー・ユニオン @soulflowerunion

ローリング・ストーンズ『Let It Bleed』(1969)。ライヴ定番曲最多収録、バンドの方向性を決定付けた極北。ブライアン死亡の混乱の最中、確立されたグリマーツインズ二頭体制によって、カントリーブルースを基調にした無類のロックンロールは完成をみる。世間にイメージされる転石の全要素が出揃う。 pic.twitter.com/L1y2Kp3K3N

2020-02-27 15:55:07
拡大
ソウル・フラワー・ユニオン @soulflowerunion

『Jamming with Edward』(1972)。『Let It Bleed』でレコーディングしたギターを殆どキースに差し替えられたライ・クーダー立腹事件は有名だが、本作は1969年春、キース不在時、残されたメンバーとニッキー・ホプキンス、ライ・クーダーによるジャム・セッション発掘音源集。何もかもが素晴らしい。 pic.twitter.com/27v0nQw6co

2020-02-27 16:59:13
拡大
ソウル・フラワー・ユニオン @soulflowerunion

ローリング・ストーンズ『Metamorphosis』(1975)。バンド未承諾の60年代未発表音源集。A面の9曲は64〜65年録音の他歌手提供曲デモ音源で、歌以外の演奏は実質転石ではない。要はB面の66〜69年録音音源7曲。とりわけ「I Don't Know Why」「Jiving Sister Fanny」「I'm Going Down」の69年モノが重要。 pic.twitter.com/JDGDuuln9u

2020-02-27 23:06:46
拡大
ソウル・フラワー・ユニオン @soulflowerunion

ローリング・ストーンズ『Gathers No Moss』(1977)。63〜69年デッカ時代のオリジナル・アルバムから洩れた、シングル・オンリー曲やテイク違いの26曲を時系列に一挙収録した、日本企画2LPレアリティーズ。16の時、中古盤屋で見つけ、抱きしめ、キスし、家で拝むように聴いた至宝。発見次第即救出を。 pic.twitter.com/fvadr2yWYE

2020-02-27 23:58:50
拡大
ソウル・フラワー・ユニオン @soulflowerunion

ローリング・ストーンズ『Get Yer Ya-Ya's Out』(1970)。ミック・テイラー参加後初ツアーの69年NY公演を収録した第2弾ライヴ盤。アンペグ・サウンドが中核を成す、70年代転石絶頂期のライヴ作法は決定された。09年のデラックスエディションで当ツアーのセットリストの残り5曲が遂にリリースされた。 pic.twitter.com/ROGwDUj3w2

2020-03-02 19:06:14
拡大
ソウル・フラワー・ユニオン @soulflowerunion

ローリング・ストーンズ『Sticky Fingers』(1971)。「Brown Sugar」「Wild Horses」収録、自己レーベルRolling Stones Recordsからリリースされた初スタジオ作。マッスル・ショールズ録音曲を含む、米南部色濃厚な一品で、初フル参加のミック・テイラー成分が最も高い、最高傑作の内の一枚。驚異的。 pic.twitter.com/6BSLgKUZVk

2020-03-02 19:45:45
拡大
ソウル・フラワー・ユニオン @soulflowerunion

ローリング・ストーンズ『Marquee Club (Live in 1971)』(2015)。公式発掘された、『Sticky Fingers』リリース1ヶ月前のライヴ音源。長年海賊映像で世に出回っていた小箱ライヴの名演で、前後の69年、72年ツアー時よりもソウル・ファンキー路線の転石ライヴ音源が、ボブクリのミックスで蘇生。極上。 pic.twitter.com/VfposHKJyq

2020-03-02 22:12:13
拡大
ソウル・フラワー・ユニオン @soulflowerunion

ローリング・ストーンズ『Exile on Main St』(1972)。南仏キース別荘地下室セッションが産んだ初2LP盤。『ベガバン』以降の4作はどれも甲乙つけ難いが、こと演奏に於いては絶頂期の驚異的瞬間を数多押さえた本作に軍配。アレサのゴスペルライヴに触発されたミック発案のクワイヤが肝。全人類マスト。 pic.twitter.com/Rzbxr5GlWM

2020-03-02 23:17:10
拡大
ソウル・フラワー・ユニオン @soulflowerunion

ローリング・ストーンズ『Ladies & Gentlemen』(2017)。1972年北米ツアーの名ライヴ映像作のCD化。10代半ば、行きつけのロック喫茶にあった本作の海賊ビデオを店で何度リクエストしたことか。72〜73年こそがライヴ活動最充実期で、選曲・演奏共に最強。然るべきマスタリングを経たアナログ盤、早よ。 pic.twitter.com/GCAj0RfFP1

2020-03-03 01:40:58
拡大
1 ・・ 4 次へ