2019-2020 ECF MIAvsBOS Game 3 レビューまとめ - MUMとそのエラー、Zone攻防、SSBA

①BOSのMUMとMIAのBlitz ②MIAのMUMエラー ③MIAのZoneの攻防 ④SSBA(STA) Game 1: https://togetter.com/li/1594956 Game 2: https://togetter.com/li/1595740
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Modern Basketball Tactics Research (MBTR) @MBTResearch

MIAvsBOS Game 3 のゲームレビュー。 まずはいつも通りBOSのMatch Up Makingから。

2020-09-22 12:54:35
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Flip DHO + PNRでケンバvsバムを作る。 バトラーがヘルプポジションを取った隙をついてジェイレンにパス→ドライブするも不発。 一旦スマートを経由してからのスマートのスクリーンでジェイレンvsダンロビに。 そのままAlley Driveからのレイアップを、タイスがPut Backしてフィニッシュ。 pic.twitter.com/l7VHxVZuRS

2020-09-22 13:25:43
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ポイント: ・バムがケンバをdenyしているために、ジェイレンのドライブコースが空く。 ・最初の目論見が潰れても、次に素早く切り替え。この場合はvsダンロビへ切り替わっている ・ケンバvsバムを作ったことでバムが外に引き出され、タイスのPut Backをアシストした構造。 twitter.com/MBTResearch/st…

2020-09-22 13:31:47
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Double Dragでヘイワード&タイス vs オリニク&バムの構図に。 ヘイワードがDrive It Backから、不用意に浮いてきたバムのカバーの隙を突いて、タイスのRollへPocket Passを通す。 pic.twitter.com/8Nu9dCVwxX

2020-09-22 13:33:01
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このシーンのDouble Dragは、「ボールスクリーン2枚を使って、より御し易いハンドラーDF&スクリナーDFをチョイスする」という意味では、実は twitter.com/MBTResearch/st… で解説したTwist PNRと似た構造を持っていると言えるかもしれない。

2020-09-22 13:35:53
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引き続きBOSのMUMを見ていく。 まず、Twist PNR(二回別々にピック)でオンボールDFのメンツをより好ましいプレーヤーに寄せていく。 最後のケンバvsオリニクを嫌ってMIAがBlitzを仕掛けたので仕切り直し。 WeaksideでDHO+PNRを行い、ジェイレンvsオリニクを作り出し、最終的にFT奪取まで持ち込む。 pic.twitter.com/vHAhnPLyUD

2020-09-19 22:15:01
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テイタム/ケンバのScreenでテイタムvsヒーローを作ってアタック。 バトラーが強くヘルプに出たのに合わせて、ヘイワードがケンバへのHammer Screenをセットする。 ケンバへのKick Outにヒーローがよく対応して追いついたが、ドライブフェイクからのショットには反応できず。 pic.twitter.com/dGpf36FWk3

2020-09-22 13:40:47
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Ram Wedge → Angle Change Passから、インサイドでのテイタムvsダンロビ。 BOSが望むところのマッチアップであるはずだが、ダンロビの好守備に阻まれる。 pic.twitter.com/Vv5aD2BtKt

2020-09-22 13:43:52
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Stack Out PNRから、注文通りのテイタムvsダンロビ。 BOSが一番狙っているマッチアップの1つだが、このシーンも決まらず。 pic.twitter.com/FmuNMFA4N5

2020-09-22 13:46:40
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DHO+PNRでケンバvsダンロビを作ってから、テイタム/ケンバのScreenで、再びテイタムvsダンロビの構図に。 BOSのvsダンロビへのこだわりの強さが見える一連のシーンだが、三度決まらず終わる。 pic.twitter.com/fcwi8ykUNi

2020-09-22 13:49:40
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Double Drag Rollから、スマートvsダンロビのPost Upへ。 今度こそBOSの狙い通りのスコア(&1)を奪取。 pic.twitter.com/xbnvIVtuqW

2020-09-22 13:57:44
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ジェイレン/スマートのPindownから、今度はジェイレンvsダンロビを作る。 ここもダンロビのDFに阻まれ得点ならず。 そこまでカモにされているわけではないのに、vsダンロビに拘る理由の推測については後述予定。 pic.twitter.com/DgTbri9r3m

2020-09-22 14:00:59
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Chicago Actionでケンバvsダンロビを作る。 one-pass-awayのスマートとテイタムが揃ってBack Cutしてアタッキングしやすいスペースを作る手の混みよう。 ケンバのRip Thruからのペネトレイトが決まってレイアップに。 pic.twitter.com/f3Zo4H76fB

2020-09-22 14:06:02
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なぜBOSはvsダンロビに拘ったのか? 様々な複合的要因があるだろうが ①消去法(ビッグマンだとBlitzされる。他のDFがバトラー、イグダラ、クラウダーetcで、狙えるのがダンロビ [サイズならドラギッチ] くらいしか居ない) ②ダンロビのファウルを稼ぎたい ③ダンロビの足を削りたい あたりだろうか。

2020-09-22 14:10:32
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MIA側もいつも通りBOSのMUMに対して、Blitzでの潰しを狙う。 Horns Flare → Elbow GetへのMIAのBlitzに対して、BOSはまずAngle Change Passを狙う。 Rollerをケアされたため、オープンなSkip Passを選択。 そこからのDrive→Kick→Extra→Driveで、最後はDunker Spotのカンターに入ってFTに。 pic.twitter.com/YNIakyCoHS

2020-09-22 14:22:28
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MIAがBlitzを解除する瞬間に、ケンバがあらかじめBack Cutしていたワナメイカーを見つけてパス。 SPRに合わせてあらかじめBack Cutしてハンドラー用のスペースを作っていたワナメイカー、という構図も注目ポイント。 pic.twitter.com/Iu8nBl7t4X

2020-09-22 14:28:02
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Blitzに対してケンバが必死にRetreat。 ようやくone-pass-awayのワナメイカーに通すもそこから発展せず。 既に togetter.com/li/1594956 で論じたところだが、Angle ChangeアプローチはBlitzへのカウンターとして問題があり、“浅い” Short Rollを試した方が良さそうに見える。 pic.twitter.com/Vp4kwRL7cR

2020-09-22 14:37:42

②MIAのMUMエラーと、その改善に向けて

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MIAvsBOS Game 3について、MIAのMatch Up Makingを取り上げる前に、MUMの観点から見たMIAの致命的エラーについて整理しておく。 ここまで確認してきたように、あらゆるスクリーンオフェンスにおいて、どのようなMatch Upが生成されるかは極めて重要なのだが、MIAはその点で大きな失敗を起こしている。

2020-09-22 14:48:49
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オフェンスの形としてはFloppy→Elbow Chicagoのオーソドックスな展開だが、BOS側がスモールラインナップであることに注意して欲しい。 バムをマークしているのはビッグマンではなくジェイレンであり、そこでピックすること自体得策ではない。 ジェイレンのGood D以前に、構図的にMIAが失敗している。 pic.twitter.com/wOvqdwihqT

2020-09-22 14:52:10
Modern Basketball Tactics Research (MBTR) @MBTResearch

このシーンも、いつもの感覚でバムがElbow Entryを受けに行くが、マークされているのがタイスでも、カンターでも、グラント・ウィリアムスでもなく、ジェイレンであるということにあまり注意していないきらいがある。 もし普通にレシーブ出来ていたとしても、その次のオフェンスが続かなかっただろう。 pic.twitter.com/e0rLceam0x

2020-09-22 14:57:31
Modern Basketball Tactics Research (MBTR) @MBTResearch

このシーンも、テイタムにマークされているのに普通にボールスクリーンをセット。 誰にマークされているかを意識せず、自分の役割のみに固執してピックプレーを行うと、オフェンスを停滞させ、ドツボにハマってしまう。 昨年のMILも、まさしくそのドツボハマっていたチームだったことを思い出す。 pic.twitter.com/O6jdpIfNy7

2020-09-22 15:04:56
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昨年のECF(TORvsMIL)のレビュー togetter.com/li/1382772 で取り上げたが、昨年のMILは、スクリーンでなぜかvsガソルやvsイバカをわざわざvsシアカムに変えてしまったり、vsラウリーやvsヴァンブリートを作らずにわざわざvsレナードorダニグリで攻めてしまったりと、ポカにポカを重ねていた。

2020-09-22 15:09:01
Modern Basketball Tactics Research (MBTR) @MBTResearch

対するTORが徹底してvsロペスのMatch Up Makingに拘っていたのとは、極めて対照的であり、戦術面で決定的な差を抱えていたのが昨年のTORvsMILだった。 以下 twitter.com/MBTResearch/st… はvsGSWでのワンシーンだが、自分の位置や役回りではなく、マークマンに合わせるルールがTORでは徹底されていた。

2020-09-22 15:19:23
Modern Basketball Tactics Research (MBTR) @MBTResearch

このシーンでも、グリーンにつかれたガソルではなく、ルーニーにつかれたシアカムがわざわざ遠くからピックに向かう。 『誰がピックするか』ではなく、『誰にマークされている人がピックするか』という考え方がTORでは徹底されている。 しかもガソルがこの試合一番上手く行っている‘short’の形を取る。 pic.twitter.com/oTxaZXcT9T

2019-06-10 07:10:19
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MIAは、MUMにおけるあまりにも酷すぎるエラーを修正できるのか? それともこの致命的欠陥を抱えたままシリーズを続けるのか? vsオリニク、vsバム、vsダンロビ、vsドラギッチなど、とことんマッチアップを意識するBOSとの差は埋まるのか? ここが治療できないと、シリーズの勝利は危うくなる。

2020-09-22 15:23:34