社会保障/給付に依存した低賃金雇用の実態とBI

興味深いポイントだと思われるのでまとめておきます。
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望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@EveryDirtyJob 生活保護の水準が不十分である現状は重々承知ですが、ベニさんと話している論点とはちょっと離れた話になります。 生活保護(あるいはそれに類する社会保障)が如何にセーフティネットとして重要なのか、その捕捉率の現状の不十分性についてはよく理解するところです。

2020-12-29 13:00:16
紅麹 @Beni_Kouji

@motidukinoyoru 論点を明確にするために動画の文字起こしを行いました。貴方がBIに語っている9:00~からです。 貴方は「社会保障を受けてその分だけ給与を減らすという」と発言されました。 youtu.be/agffSQc9X_c pic.twitter.com/9FxIVtirzK

2020-12-29 22:59:49
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紅麹 @Beni_Kouji

@motidukinoyoru しかし、貴方が参考したという記事には「社会保障を受けてその分だけ給与を減らす」ということは一切書かれていません。 wired.jp/2018/09/13/tru…

2020-12-29 23:05:22
紅麹 @Beni_Kouji

@motidukinoyoru それどころか、この記事では 「大量の従業員を抱える企業が、自社で働く人のどれだけが補助的栄養支援プログラム(SNAP)[編註:フードスタンプの正式名称]を利用しているかを正確に知ることは不可能だ。」ということも書かれています。

2020-12-29 23:06:18
紅麹 @Beni_Kouji

@motidukinoyoru つまり、「社会保障を受けた分だけ給与を減らす」ことなんて原理上不可能です。

2020-12-29 23:09:31
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@Beni_Kouji 当該記事の趣旨は、「労働者に対して強い交渉力のある企業は、社会保障受給を前提とした給与体系を強要しうる」という話で、これは当然BIに敷衍可能な話と思います。 もちろん、実際には中長期的なBIを実験しないと究極的には分からない、という不可知論は理解します。

2020-12-29 23:48:32
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@Beni_Kouji これは単に、技術的な問題として、社会保障受給者を測定できない(わざわざ数えていない)というだけの話です。 一応留保しておきますが、BI受給額を計算して給与に反映させるというよりは給与の均衡値が下がる(より低い給与で労働者が妥協可能となるため)という構図です。 twitter.com/Beni_Kouji/sta…

2020-12-29 23:50:57
紅麹 @Beni_Kouji

@motidukinoyoru 「社会保障受給を前提とした給与体系を強要しうる」 それは貴方の感想であって、記事の趣旨ではありません。 社会保障によって賃下げや給与が減らされるということは、一切書かれていません。 そもそも、賃下げ自体の言及すらありません。

2020-12-30 01:04:23
紅麹 @Beni_Kouji

@motidukinoyoru 低賃金労働が横行する原因は、多くの労働者が低賃金で働かざるを得ない状況に追い込まれているからです。 経済合理性から考えて、より高待遇の職場があるのならそこに向かう筈でしょう。 JGPもこの考えに基づいて、賃金の底を提供すると主張されていると認識しています。

2020-12-30 01:19:07
紅麹 @Beni_Kouji

@motidukinoyoru >給与の均衡値が下がる この部分に関して反論しますが、BIによって賃労働をする人が減る、人々の労働時間が減る可能性は大いにあります。 つまり、労働市場への供給が減ります。この状況で時間当たりの賃金が下落しますか。 しかも、人々の購買力が上昇しているんですよ。 twitter.com/motidukinoyoru…

2020-12-30 01:39:14
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@Beni_Kouji 社会保障にフリーライドする形の低賃金雇用の維持は、トータルで見て「社会保障に応じた賃金の抑制(反実仮想に比した相対的低下)」と理解可能と思います。 もちろん、追加的な給付金政策にも全く同様の効果を持つとは限りませんが、懸念するには十分です。 twitter.com/Beni_Kouji/sta…

2020-12-30 02:05:16
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@Beni_Kouji 労働供給の低下は、余暇の所得効果として生じますが、これが生じるかどうかは、BIだけではなく、トータルの所得の水準に依存します。 要するに、BIによる一層の低待遇雇用受容が生じる場合は、トータルの賃金率が上がらないので、労働供給低下が生じません。 twitter.com/Beni_Kouji/sta…

2020-12-30 02:06:38
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@Beni_Kouji もちろん、BIが100%「吸い上げられる」のか、そこそこの割合(6、7割とか)で”トリクルアップ”が収まるのかで、実証上のインパクトは変わってくるので、そこらへんは実験してみないと効果の程度ははっきりしないという不可知論については理解できます。

2020-12-30 02:08:17
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@Beni_Kouji まとめると、バーゲニングポジション(交渉上の地歩)の違いに応じて賃金に抑制圧力がかかり、社会保障策がトータルで「賃金補助金」的に機能し得る、という構造で、重要なのは、労働価格を底上げするJGの場合は、こうした懸念が無いという点です(もちろんJG賃金が低すぎたら無意味ですが)。

2020-12-30 02:11:13