分子生物学のDr.に質問です。1)コロナのワクチンに関係するACE2って何ですか?2)PCR検査の感度って何の感度ですか?
ベイズ統計を使ったPCR検査の計算では、感度、特異度、感染率、そして検査回数を使う。感度の理解を変えないといけないようだ。この計算は統計学の授業教材としても有用だった。検査陽性と陰性の解釈を変えて、やり直しだ。理解できてよかった。(ご存知の方から見ればお恥ずかしいところだ。)
2021-01-05 19:52:51@y_mizuno 感染の定義が医師の主観以外にないので。 つまり、PCRが陽性か陰性か、だけ考えれば、そこからウィルスの拡散状態がわかる、と言うことです。 つまり、偽陽性とか偽陰性とかは、医師の主観と合わないだけの話なんです。
2021-01-06 00:53:11@KentaroOnizuka なるほどね。まいりました。 そういうことですか(そういうことですね)。
2021-01-06 01:39:31しばしばPCR検査の感度は100% vs 特に臨床側から感度は低い(70%等)などど言われるが私の意見では両方あっている。前者はウイルスRNAが検体にあって100%見つかるということで検査自体の性能を指す。後者は来院する患者に検査をしてどのくらい見逃しがあるかという診療行為の感度を指す。1/
2021-01-09 05:51:42断っておくと感度が低いから抑制すべきという意見ではない。ただ上記区別を明確化したいだけ。むしろ感度・特異度のみに着目すると有用性の判断を誤る場合があると思っている(過去に述べた)。さらに仮に感度が低くても大量検査に使えないとは限らない 2/ note.com/styh131582/n/n… pic.twitter.com/K2JR7aLv5q
2021-01-09 05:51:42以下、臨床における感度についてもう少し説明。 ウイルスRNAが検体に存在する場合の検査自体の感度が100%であってもそれは臨床における有用性を判断するエビセンスとしては不十分である。3/
2021-01-09 05:51:43臨床応用のためにはシステマティックレビューを行い検査の性能について検討した論文をレビューするがその際に各研究についてバイアスの有無など研究の質を評価する。その質の評価の枠組みはQUDASA-2やCochrane Handbookで説明されている 4/ bristol.ac.uk/population-hea…
2021-01-09 05:51:43これらの文献で述べられている質の高い研究の目安は対象集団をConcecutiveに、つまり来院した順番に組み入れたものである。なぜならそれが実際の臨床で使われる設定と同じだからである。すると中には感染1日目や2日目の患者もいれば、8日目の患者もいるだろう。5/
2021-01-09 05:51:43このように研究対象患者の特性の分布が実際の臨床で対象となる集団の特性と似た状況で検査の性能を計ることで、「PCRを用いた診断行為」といういわば戦略の感度を計ることができる。また、リアルワールド同様、検体採取ミスもあるかもしれない。これも含んだうえでのPCRを使った診断戦略の感度である6/
2021-01-09 05:51:43すると一定の確率でウイルス量が十分でない早期の患者が混じるためPCRで検出できない場合がある。しかし、このような研究が臨床応用を検討する上での質の高い研究となる。つまり、いわゆる「PCR」の感度が低いとはPCR検査自体の性能の事ではないので注意が必要 (すでにご存じの方も多いと思うけど)
2021-01-09 05:51:44@kiraiiak これは見逃し‐30%側になりますね。ただ上記の述べた研究は理想論で通常はPCR以外に診断するものがないので、多くの研究においても正確にどのくらい見逃しがあったかを計るのは容易ではないです。見逃しを計るのには模範解答/正解が必要ですが、その正解をどうするかという問題があるからです。
2021-01-09 06:14:31@kiraiiak だから一部の研究ではコロナっぽい症状、接触歴+CTでの肺炎を正解としたり、または数日おきにPCRして、最終的に一回でも陽性となったものを正解として、「一回だけ検査をする戦略」の正解率を計るなど工夫をしています。
2021-01-09 06:16:19