【科学的教育研究】の紹介

2019年に出版した著書についての自己言及です
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方法論関係スライドシェア「科学教育研究における科学的な研究方法論に関する一考察」#デザイン研究 #アクションリサーチ slideshare.net/TomokiSaito6/1…

2021-03-07 04:45:01
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【科学的教育研究】さて,そろそろ大分時間が経ったので,著書まとめを自分で書いても良いかなと思っている.内容については公開しないというお約束なので,Webに既に載っているものについて,引用しつつちょっと紹介していこうかなと思います.amzn.to/35O8FgD

2021-03-07 20:47:06
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「科学的な教育研究をデザインする 証拠に基づく政策立案(EBPM)に向けて」というタイトルで,2019年12月に出版されたものですから,もう1年経ちました.本当は,これも共有する場を設けて,皆さんで議論できたら良かったのかもしれませんが,コロナ禍は随分勢いを削ってくれました. twitter.com/tomsent/status…

2021-03-07 20:48:43
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【科学的教育研究】この本の核は,教育研究を科学的なものにするための原則たちです.もう何度も経験を積んでいらっしゃる先輩方には仏陀に教えを説くみたいな内容かもしれませんが,改めてここでは書いていってみます. twitter.com/tomsent/status…

2021-03-07 20:51:29
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#科学的教育研究】「原則1 経験的に調査することができる重要な問いを提起すること」経験的≒実証的でも良いですが,これが結構難しいのが教育研究でもあるよねっていうのを書いています.「実証的に調査できる問い」を立てることができるのは,もしかしたら博士課程以降かもしれません. twitter.com/tomsent/status…

2021-03-07 20:57:03
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#科学的教育研究】「経験的(実証的)に調査できる問い」って言われると,ちょっと困ってしまう研究分野もあったりする.教育学は科学なのかとか言われると,確かに困ったりもするし,私も書いている論文のうち半数は,実証的なものとは言いがたい. twitter.com/tomsent/status…

2021-03-08 21:24:59
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#科学的教育研究】教育学という分野では伝統的に歴史研究とか,海外の事例・理論についての研究というのがされてきたし,そういうものがなければ,今の教育自体があり得ないのだから,明治以降の取り組みには感謝.そういうものを残していくという意味で,お作法は継承すべきだとは思っている. twitter.com/tomsent/status…

2021-03-08 21:31:07
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#科学的教育研究】一方,実証的にやるべき研究というのがあって,これについては,「問われたことのある問いを問う」という自己言及的な性格があるということ.この意味で,突然降ってわいたように問いは生まれるものではなく,先行研究に確実に根ざしていなければならない. twitter.com/tomsent/status…

2021-03-08 21:37:59
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#科学的教育研究】もし,実証的にやれない研究があるとすれば,もしかしたら問われたことのない問いを先に問うてあげるという役割なのかもしれない.哲学的な価値ってそういうことなのかもしれないなと思っています(※注:脱線です) twitter.com/tomsent/status…

2021-03-08 21:41:38
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#科学的教育研究】自ら事例を示しますと,「Eはいかに強調されたか」という論文を書きました.これは,実証的とはいえない.が,「Eはなぜ強調されたか」よりはましな問いだったなとは思う.Whyで始まる問いは,基本的に実証的にはなっていかない. twitter.com/tomsent/status…

2021-03-08 21:44:03
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#科学的教育研究】Howの問いは書き換えようがある.Eはいかに強調されたかHow→強調したのは誰か(どの主体か)Who→その主体は何を書いているかWhat→書かれたことはどこに具現化しているかWhere→どの具現(文書)とどの具現がEを強調していたかWhich・・・などなど.文献研究は進む. twitter.com/tomsent/status…

2021-03-08 21:47:56
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#科学的教育研究】問題は,こうした調査を実証的と呼べるかっていうことです.私の答えは「おそらくNo」です.それでも,先ほども言ったとおり,こういう調査は大事です.海外でも,昔からこういう論文はあって,Theoretical Paperとか呼ばれています.でもね,続) twitter.com/tomsent/status…

2021-03-08 21:53:34
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続)今の時代,こうした文献研究も体系的にやらないといけない.これは,間違いない.いわゆるシステマティック・レビューなどというタイプのものをやっていくということです.そのレビューの方法も,他者がやったら同じ結果が出るという方法を明示してやるということですね.

2021-03-08 21:57:39
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このシステマティック・レビューも,実証的な研究を対象にするもので,最近はそれが多くなってきている.では,理論的な文献を対象にはやれないのか??何のためにやるのか?というところは区別していかなければならない.

2021-03-08 22:07:45
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システマティック(体系的に)の部分は,学ぶべき.でも,データが対象じゃない.どうする?

2021-03-08 22:12:05
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#科学的教育研究】一つは,科学的原則2「研究を関係する理論と結び付けること」と関わっている.いわゆるLiterature Reviewですべきことのもう半分は,Theoretical Frameworkで関係する理論と結びつけるというもの.続) twitter.com/tomsent/status…

2021-03-08 22:19:45
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続)これまでに歴史研究とか,理論的研究と呼ばれていたもののいくらかは,ここに収容されることになるはず.つまり,より大きな研究の一部と考えたら,理論的な枠組みを押さえておくことは,大事な作業の一部.ここをすっ飛ばしてしまっている事例も大量に存在する.

2021-03-08 22:22:35
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もう一つの方略は,歴史研究は歴史研究だと割り切ること.「一次資料にあたるのを大事にしましょう」とか.歴史の先生方が言っていることをむしろ参考にすべきなのかもしれない.このことは,別に実証的な研究に必要ないかと言われれば,そんなこともない.先行研究は原著にあたるべき. twitter.com/tomsent/status…

2021-03-08 22:28:36
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ナラティブ関係の話からトリガーを頂いたので,ちょっとだけ続きを書こう.歴史研究・理論的研究をどう扱うか問題. twitter.com/tomsent/status…

2021-03-09 20:56:22
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#科学的教育研究】例えば,私らがよく扱う連邦政府レベルの報告書だの,勧告だのというのは,いわゆるExpert Opinionだから,よく見るエビデンスのピラミッドのなかでも,最下層に置いてあって,ナラティブレビューもこの位置.これらをエビデンスとして扱うかどうかっていう問題はある. twitter.com/tomsent/status… pic.twitter.com/LVD2RtrTXK

2021-03-09 21:02:58
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#科学的教育研究】これはね,要するに質的データと量的データの対比の話とごっちゃになりがちなんだけれども.ここんところを,きちんと整理すべきだと私は思ってて,ここでいうナラティブレビューの位置は,EBMを量で何とかしようという文脈での位置ですよね. twitter.com/tomsent/status…

2021-03-09 21:10:43
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#科学的教育研究】これは,混合研究法やってらっしゃる方が既に気づいていらっしゃるけれども,量対質のやりとりを乗り越えて,「プラグマティック」にやっていきましょうよという流れができあがっていて,抱井先生(2015)が書いていらっしゃるのをその後発見している.amazon.co.jp/%E6%B7%B7%E5%9… twitter.com/tomsent/status…

2021-03-09 21:14:53
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プラグマティズムがあらためてクるのは,この辺からなのかぁと,妙に納得している.果たして,哲学のプラグマティズムと関係が出てくるのかは,まだ読み切れてないけど.実は「デザイン研究」の文献を読みまくると,特徴として確かにプラグマティズムを挙げているものが多い.amzn.to/2YhdrQC

2021-03-09 21:40:19
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#科学的教育研究】だから,少なくとも「実証的」という意味で,質なのか量なのかというデータの違いをどうこういう時代は過ぎたと僕は思っている.ただ,それとは別に過去の理論家が述べたナラティブの集まりを「実証的(経験的)」と呼ぶかどうかは,また別の問題だ. twitter.com/tomsent/status…

2021-03-09 21:29:36
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それプラス,テキストマイニングとかの話は,更に更に別の問題だ.これすなわち,方法によってそれが「科学的」であるかどうかが,決まる訳ではない.そして,どういうつもりでそれを書いているのかによって,全く異なる.続きはまた今度.

2021-03-09 21:29:36