- coptictan_sahid
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語法準備編
@coptictan_sahid 続 "Statusはコプト語文法の中でも最も特徴的な言語現象であり 接続詞や小辞を除いてほぼ全ての品詞で見られる。 Statusは 絶対形(status absolutusあるいはabsolute state)と 拘束形(bound state)に分かれ 拘束形はさらに 名詞接続形と代名詞接続形に分かれる" コプト語の通称は「連語形」ですね!😆
2019-07-17 01:11:20コプト語の単語には、3つのVowel Structures(訳が見当たらなかったので仮に母音構造とでもしておきます)があります。昨日RTしたものに倣い、Absolute(絶対形)、Construct(連語形)、Pronominal(代名詞形(?))と訳をつけておきます。→
2019-07-18 05:02:17→これはコプト語の殆どの語に適用できる構造で、特に動詞において重要な役割を演じます。 但し、注意されるべきことですが、全ての語にこの3つが全て揃っているとは限りません。代名詞形を持つ語は少数ですし、いくつかの動詞は絶対形しか持ちません。→
2019-07-18 05:02:18さらに、単語によってはこの3つの形がかなり相違していることがあります。 例:『波打つ』:絶対形ⲤⲰϨⲈ(/sohe/), 連語形及び代名詞形ⲤⲀϨⲦ
2019-07-18 05:02:18絶対形は完全な形であり、絶対形の場合は音声的に他の語と完全に区別される、とあります。ということはコプト語には同音異義語は存在しないんですかね? 絶対形ならばトーンストレスを持ちます。今までにも多く出てきた、ⲢⲰⲘⲈ(/rome/、人)などがこれです。辞書形もこれになります。
2019-07-18 05:06:54
一回一回絶対形、連語形、代名詞形と呼ぶのは面倒なのでそれぞれA(Absolute)、C(Construct)、P(Pronominal)と略します。
2019-09-19 23:54:01Cは連語形という名の通り、語の連合を作るときに使われます。Cになった語はトーンストレスを失い、結果として母音が脱落したりします。
2019-09-19 23:58:46(以下凍結対策のため、一部の字を意図的に誤変換しますがご容赦ください) e.g. ϨⲰⲦⲂ(/hOtb/、頃す)+Ⲡ.ⲤⲞⲚ(/psOn/、兄弟)→ϨⲞⲦⲂ.Ⲡ.ⲤⲞⲚ(/hotbpsOn/、兄弟頃し)
2019-09-19 23:58:47e.g. C: ⲔⲈⲦ.Ⲡ.ⲎⲒ(/ketpEi/、家を建てる) に対する P: ⲔⲞⲦ.Ϥ(/kOtf/、それを建てる) C: ϨⲈⲦⲂ.Ⲡ.ⲤⲞⲚ(/hetbpsOn/、兄弟を頃す) に対する P: ϨⲞⲦⲂ.Ϥ(/hOtbf/、彼を頃す)
2019-09-20 00:05:18おまけ1・読解用の記号
さて、コプト語では普通分かち書きされないため読解が非常に面倒になります。そのため、いくつかの記号が導入されます。
2019-10-05 15:03:59特に動詞がどの形であるかは非常に有力な手がかりになるため、まずこれを判別するための記号を付けます。 単ハイフン("-"):Cのとき、もしくは直後に名詞が来る時。 複ハイフン("="):Pのとき。
2019-10-05 15:03:59コプト語においてⲚは頻出し、そのことにより重要だったり難しかったりします。ので、主に文中の最後のⲚを表すために『ストロークの長オーバーライン』なる記号が導入されています…が、長オーバーラインってどう打ち込めばいいんでしょう。 なお、ギリシア語の略語もこれで示されることがあります。
2019-10-05 15:04:00文と文の間には単ストップ("・")のみが使われます。また、段落の終わりには複ストップ(":")が使われます。
2019-10-05 15:04:00なお、あくまで読解のために後から付ける記号であるため、原文を読もうというときなどは役に立ちません。悲しい。
おまけ2・長オーバーラインの実例
ギリシア語の略語のための長オーバーラインについては私のヘッダーにも実例がありますね。ⲬⲤにオーバーラインが付いたものはⲬⲢⲒⲤⲦⲞⲤ(/kristos/、キリスト)の意です。
2019-10-05 15:11:41