8~10歳の男児となると、老いた白人男性(フーコー)とのあいだで自分が何をしたのか、その意味すら理解できていなかった可能性もあるのではないか。 数年後にその「意味」を理解した瞬間に決定的衝撃を受ける、というのはトラウマ論ではよく知られたテーマであるはず(事後性、遡及効果)。
2021-04-01 11:40:59そもそもそんなに重要なら、フーコーが児童買春に手を染めた事実をなぜあとで検証できる状態にしておかなかったのか。 関係者はずっと知っていたのに何もかも隠蔽し、50年以上たって露見してから「思想家として重要だから不問にすべき」 いや、ご自分たちで隠してたんでしょ。
2021-04-01 11:40:59フーコーが肛門性交の結果としてエイズで亡くなったことはたしか1980年代から言われていたし、「アメリカで無茶苦茶やってたらしい」くらいのことは私のような通りすがりの読者にすら知られていた。しかし8~10歳の児童が相手となると、たんなる乱交の話とは事情が違ってくる。
2021-04-01 11:40:59フーコーの相手をした男児たちの「その後」が仮に大丈夫でも、その年代の子供たちを性的誘惑の対象にしてよいという認識が広がるなら、これから大規模な誘惑行動が生じることは予想できる。(10歳以下の子供たちに、大人たちの時間をかけた説得を見抜いて断る能力があるだろうか)
2021-04-01 11:41:00権力批判において鋭い切れ味を見せた思想家が、自分の加害性と権力についてはまったく反省能力を持っていなかった――これは重大な研究テーマだと思うのですが。
2021-04-01 11:41:00といっても、フーコーを発禁にしろとか、「彼の著作をすべて排除すべき」みたいな意見には私は同意しません。 むしろこれだけ広範に受け入れられた事実がすでに「歴史的経緯」であり、卑怯な隠蔽も含めてそれそのものが検証対象であるはずなので、 その意味でも「なかったこと」にするべきではない。
2021-04-01 11:41:00ナチスに加担したハイデガーも、児童買春の常習者フーコーも、読む意義はある。 しかしそれは同時に、彼らに興味を寄せる読者である自分自身にもナチスや児童買春に通じる要因があって、そこを分析する必要があるからだ――という話でもある。
2021-04-01 11:41:01ハイデガーやフーコーを熱心に読む自分だけは彼らのスキャンダルを他人事にして、つまり自分の欲望や加害性を棚に上げて、「雲の上から超然と論じる」――そういうことは原理的にできない。彼らの思想のいかがわしさは、それに興味を寄せる自分のいかがわしさでもある。
2021-04-01 11:41:01フーコーの「理論」なんてあってないようなものだし(時代区分とか見立てが雑すぎて正直使い物にならない)、フーコーの性行為については何を今更という感じも強い。というか西洋白人男性エリートのフーコーが神輿にのせられている時点でポスコロもなにもあったものではないだろう。 twitter.com/fumiki_ihara/s…
2021-04-02 06:05:20あと、よくわからないのは、フーコーがポスコロの理論的な始祖だったことなんてあったっけ……? 理論的な始祖といえるだろうスピヴァクの『サバルタンは語ることができるか』の冒頭はたしかフーコーらへの批判から始まっていたと思うが……。
2021-04-02 06:21:49(フーコーって、わざわざ男児買春を持ち出さずとも福祉国家について語るときとかに今の基準で考えると「え?」って思うようなこと普通に言っている気がする……安楽死の話とか。今更チュニジア云々するのは、なんとなくホモフォビアな感じがして嫌だな……)
2021-04-02 06:45:33「フーコー思想は偉大なので、常習的な児童買春も肯定すべきだ」と受け取れるツイ。これだと、フーコーを読み込んだ読者はやはり児童買春を許されることになる。 フーコー擁護者の多くは、相手をさせられた児童のことをまったく考えていない。 魚拓→ web.archive.org/web/2021033003… pic.twitter.com/vem4IeBmGR
2021-04-02 08:54:04なんかフーコーの過激なところがいっぱいツイートされてるけど、その過激さがめちゃくちゃ考え抜かれた実践であり理論なのだということをわかっている人は少ないんじゃないかと感じる。
2021-03-30 12:27:55フーコーがこれだけ広範に支持されている状況から考えれば――「人文社会系の知的コミュニティは、8~10歳の児童との性交を肯定する思想に基づいている」と見たほうが良さそう。 児童買春がフーコー思想の必然的帰結なら、そう見做すしかない。
2021-04-02 08:54:05フーコー本人にとっての「児童買春」にあたるものは、それぞれの読者や研究者にとっては何なのか。 つまり、みずからの権力と加害性を棚に上げ、自分の快楽のために《生身の他人》を犠牲にする何か。 (たしかにそれは自分の中にもありそう。そういう要因を各人が探るきっかけにはなるかもしれない)
2021-04-02 08:54:05フランスでは今年、大人との性行為に同意する年齢の下限を13歳にする法案が可決され、「それでは低すぎる、15歳にすべきだ」とする勢力と揉めてるらしい(2021年2月17日付)→ madamefigaro.jp/culture/featur… つまりフーコーの児童買春の話はタイムリーなはずなのだが、メディアや論者の動きは鈍い。
2021-04-02 10:17:13性暴力の問題がこれだけ世界的に注目されているうえに、フランスでは「大人との性行為に同意できる年齢の下限」について法案が提出され、揉めてる最中。 ところがフーコーの児童買春の話は、ろくな反響を呼んでいない、不可解だ――とするフランス語の記事。 valeursactuelles.com/clubvaleurs/so…
2021-04-02 10:17:14フーコーが8~10歳の児童への買春を常習化させたシディ・ブ・サイド(Sidi Bou Said)は、美しい町並みで知られる観光地。 GoogleMap→ goo.gl/maps/g4vW2tH9b… 当時の児童がご健在なら、いま60歳くらいのはず。フーコー研究のコミュニティは、この地での追跡調査を試みないのだろうか。 pic.twitter.com/MnwPsvxC5W
2021-04-02 10:40:07一応、否定的な説も
フーコーが児童を買春したという噂について、ファクトチェックを行った上で否定し、フーコーの過去の運動と思想について解説する記事をフーコー研究プロジェクトの関連で教えて頂きました。 lundi.am/Les-messes-noi…
2021-04-07 15:58:27記事によると、フーコーが児童を買春したというGuy Sormanの証言は信憑性が疑われている。Sormanは「保守革命」の支持者でレーガン、サッチャーとピノチェトの擁護とネオリベラリズムの擁護で知られる。彼は保守革命の障害である68年の遺産を叩き潰したいと願っている。
2021-04-07 15:58:28Jeune Afrique誌などがファクトチェックに動いた。現地(Sidi Bou Saïd村)の人々によると、問題となった行為の舞台である墓地は性的な行為が行われるにはあまりにも聖なる地である。フーコーがよく会っていたとされる少年達も8−9歳ではなく、17−18歳であるという
2021-04-07 15:58:28フーコーの児童買春を記事にしたSunday Timesには更に、あからさまな間違いがあるという。Sormanは出来事が起きたのを1969年としているが、フーコーは1968年にフランスに戻っている。また、フーコーは1977年1月のGabriel Matzneffによる嘆願書には署名していないのに、署名したかのように書かれている
2021-04-07 15:58:28フーコーが署名したのは1977年5月23日のLettre ouverteである。この書面は確かに子どもの性的同意を認めることを要求しているが、目的は法的な同性愛と異性愛の不平等を減らすことだった。当時、18歳未満の少年と成人男性の性行為が投獄をもたらす重罪であったdolto.fr/fd-code-penal-…
2021-04-07 15:58:28記事の後半はフーコーの関心についてであり、知っている人は知っている内容。セクシュアリティが危険なものとみなされていくことへの懸念や、「異常者」に対する彼の関心について。
2021-04-07 15:58:28ついでに、Jeune Afrique誌のファクトチェック記事も。 Sidi Bou Saïd村で聞き取りをしている。 jeuneafrique.com/1147268/politi…
2021-04-07 16:00:44