今日の構造式シリーズ

佐藤健太郎 @KentaroSato

今日の構造式１ エタノール。今年多くの命と健康を守った化合物。酒の成分であることはいうまでもなし。油に似た部分（C2H5）と水に似た部分（-OH）を併せ持ちます。これによってウイルスを包む膜を壊し、消毒する作用を持ちます。 pic.twitter.com/yoElM8eteo

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一日ひとつ構造式を書いて流すと言ったら、飯食ってる間に100人以上一気にフォロワーが増えて大変驚いております。みなさん、分子の構造式ですよ？猫の動画とか大喜利大会とかじゃないですよ？大丈夫ですよね？

佐藤健太郎 @KentaroSato

あと、このアカウントは折り紙とか国道とかどうでもいい情報をちょいちょい垂れ流すので、そのつもりでフォローして下さい。

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構造式を一日ひとつ描いて流しますよと言ったら、一気にフォロワーが1300人くらい増えて大変驚いております。みんなそんなに構造式を見たかったんか。本に構造式を乗せると読者が減るからやめてとか編集者さんに言われたんですけどねー。

佐藤健太郎 @KentaroSato

構造式を眺めてみたい方には、野島高彦先生 @TakahikoNojima 作の「有機化合物100選bot」というのがありますので、こちらもどうぞ。 @OC100_bot

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構造式の見方については、近くブログの方に書きますので、そちらをご覧いただければと思います。

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@ID_JAPAN_AO @minefujiko_com フォロー解説ありがとうございます。後日、詳しい構造式の見方をブログにアップしたいと思います。

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@Mongkok18 油は炭素と水素からできていますので、エタノールのC2H5はこれとなじみます。一方、エタノールはOHを持っていて水ともなじみますので、ウイルスを包む膜の中に割り込んで水を持ち込み、ばらばらにしてしまうと考えられます。詳しいメカニズムなど、完全にはわかっていないようですが。

佐藤健太郎 @KentaroSato

@Nori_112514 構造式は三次元構造を平面に押し込んだものですが、くさび線や点線で立体化学の情報を表すことはできますので、構造式から立体構造を再現可能です。相当に複雑な分子でも、慣れれば頭の中に立体構造を思い浮かべることはできます（限度はありますが）。

佐藤健太郎 @KentaroSato

体組織を透明化する試薬は最近いろいろ出てますね。中国の神話に出てくる「神農」は体が透明で、毒草を食べると内臓が黒く変色するのを外から見て、毒の有無と作用部位を判定していたらしいです。てことで、次に透明化試薬が出てきたら「SHINNO」という名はどうでしょうか。

佐藤健太郎 @KentaroSato

さて、昨日から一気に3000人近くフォロワーが増えてびびってますが、そろそろ今日の構造式行きますかね。

佐藤健太郎 @KentaroSato

#今日の構造式 ２ 酢酸。文字通り、酢の酸味のもとになる化合物です。後ほど詳しく構造式の見方を書きますが、2つの構造式は同じ意味です。3次元の図もつけておきます。灰色が炭素、白が水素、赤が酸素原子を表します。 pic.twitter.com/ityIgYET4B

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昨日のエタノールと似たような構造ですが、こちらは酸性を示し、そのため酸っぱい味がします。-CO2Hという構造（カルボン酸）のHは水素イオン（H+）として離れていきやすいです。これがエタノールとの大きな違い。

佐藤健太郎 @KentaroSato

エタノールのHもイオンとして離れていくことはできますが、その場合マイナスの電荷を酸素原子1つで背負うことになります。酢酸の場合、2つの酸素原子がマイナス電荷を分散して受け持つことができるのでしんどくない、つまりH+を手放してもわりと大丈夫、という感じです。 pic.twitter.com/P3quUvK9n2

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@Viologen_ あ、ツイッターで下付きできるんですね。どうやるんですか？

佐藤健太郎 @KentaroSato

@Viologen_ すいません、調べて自己解決しました。次回からきちんと下付きにします。

佐藤健太郎 @KentaroSato

@Viologen_ すいません、Google IMEなので「したつき」で変換したら出ました。お手数をおかけしました。

佐藤健太郎 @KentaroSato

#今日の構造式 3 メタン。炭素に水素4つがつながった、最も基本的な有機化合物です。平面的な構造式では正方形に描かれることが多いですが、実際には正四面体型の構造をしています。要は、水素同士が反発してお互い最も遠くなろうとした結果と理解すればよいかと。 pic.twitter.com/EJ5P3qoiVL

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メタンは天然ガスの主成分で、燃料として使われます。また、日本近海の海底には、このメタンが閉じ込められた「メタンハイドレート」が大量に存在しており、将来の資源として期待されています。CO₂よりも強力な温室効果ガスなので、扱い注意の面もありますが。

佐藤健太郎 @KentaroSato

#今日の構造式 4 今日はバニリン。その名の通り、バニラの甘い香りのもとになっている化合物です。真ん中の六角形はいわゆる亀の甲、正式には「芳香環」といいます。よい香りをした化合物が多いと思われたのでこの名がつきましたが、あまりいい匂いとはいえないものも多かったり。 pic.twitter.com/BFJ5gJo4NE

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芳香環を持った化合物を「芳香族化合物」といい、生体分子にももちろん、医薬や液晶、有機ELなどのハイテク製品にも、この芳香族化合物がたくさんあります。そのへんについては、拙著「すごい分子～世界は六角形でできている」などお読みいただければ。 amzn.to/3pr0IHv

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ちなみに、バニリンにイソブチリル基というパーツをくっつけるとチョコミントの香りになると聞いて、こっそり合成してみたことがあります。確かにチョコミントでした。 pic.twitter.com/5Lu6R5U15N

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佐藤健太郎 @KentaroSato

ほえーっとなった。どういう根拠で再現したのだろう。面白い。 twitter.com/marei_de_pon/s…

マライ・メントライン＠職業はドイツ人 @marei_de_pon

【古代日本語会話講座-上代日本語で喋ってみた Old Japanese conversation】youtu.be/NzwmtkEzAo0 東南アジアのどこかの言葉としか思えない、奈良時代の日本語の響き。 ホントにこの通りだったのかはわからないが、興味深すぎる再現の試み。

2020-11-14 13:46:45

佐藤健太郎 @KentaroSato

@chemordie イソブタバンという名前で、香料にも使われているそうです。