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バーチャルオタク医師の山吹オルカです。|いわゆる町のお医者さん|ドロップアウト組|内科と整形外科ホンノチョットデキル|我那覇響担当P|宝鐘海賊団船医|ラクドス教団|バレルスピナー|ヘビとカエルとトカゲとカメとカメレオン飼ってます|真面目な医療ツイートと限界キモオタツイートが混在していますのでご注意ください。
メディアの影響か、一般の方の中には「mRNAが半永久的に残って悪影響を及ぼすのでは!?」っていう不安を抱えている方がいるようで。 これ、大学で分子生物学習った身としては、当初はむしろ逆の心配をしていて。 「RNAを体内に打ち込む?そんなのすぐ分解されちゃうでしょ。効果出るの?」って。続
2021-01-27 07:57:47「RNA」っていう単語に馴染みがない人も多いだろうし、「DNA」と「RNA」の違いもいまいちピンとこないかもしれないので一言でいうと、 ・DNA=本棚の本 ・mRNA=使い捨てのメモ って感じ。続
2021-01-27 07:57:47両者は構成物質としては似通っているんだけど、利用のされ方が違うのね。 基本的には紙はペラペラですぐダメになるから、きちんと綴じて表紙をつけて本棚にしまっておく必要がある。そうする事で、核の中のDNAは遺伝情報を長期保存できるんだ。続
2021-01-27 07:57:47一方、RNAはタンパク質を作る時の説明書のペラ紙みたいなもんだから、用が済んだら捨てる前提。人間の細胞では、拾って捨てる代わりに「RNase」というRNAを分解する酵素を使う。 というわけで、単にRNAを打ち込んでもすぐ捨てられるだけで効果なし、っていうのがこれまでの常識だった。続
2021-01-27 07:57:48今回のワクチンが画期的だったのは、RNAに工夫して「一瞬で分解されないようにした」こと。これは例えていうなら、「説明書のペラ紙にを親展の封筒に入れた」ようなもの。 こうしておけば、細胞も「重要そうだし捨てる前に一応作っとくか、何か知らんけど」ってなって効果を発揮する!続
2021-01-27 07:57:48封筒に入っているとは言っても、綴じてあるわけでもなければカバーがついてるわけでもなく、ましてや本棚にしまう仕組みがあるわけでもない。つまり、細胞の核に残るわけでもなければ、細胞分裂の際にコピーが作られるわけでもない。 だから、永久に残るということはまずあり得ないんだよねぇ。
2021-01-27 07:57:48話が脱線したけど、とにかくぼく含め多くの医者はmRNAワクチンの効果については疑問視してたぐらい、RNAとはこわれやすい物質なんだな、ってことが伝われば。 だから、臨床試験の結果にはビビった。「ちゃんと効くじゃん!しかもめちゃめちゃ効くじゃん!!すげぇ工夫したな!!!」って。
2021-01-27 08:01:28あ、ちなみにRNAとかDNAとかは「物質の名前」ね。再生紙とか上質紙とかみたいな。そこに情報が書き込まれるイメージ。 mRNAってのは、「DNAに記録されている様々な情報のうち、とあるタンパク質を作るレシピだけを抜粋してRNAのメモ帳に書き写したもの」ってな意味合い。メモ帳というか付箋というか。
2021-01-27 08:21:24そんな先端技術で作られたワクチン、「これまで話題になった治療薬とは何が違うの?」って事についてはこちらに少し書きましたので良かったらどうぞ。 twitter.com/YamabukiOrca/s…
2021-01-27 18:14:21ひょっとしたら皆さんの中には「医者はアビガンやイベルメクチンは否定するのに、何でワクチンは手放しで褒めてるの?」って思ってる方がいるかもしれませんね。 僕が思う理由は二つあって。 ひとつは、単純に臨床試験の結果です。データを解釈すると、どの治療薬も「効果があるのかないのか微妙」。
2021-01-20 20:10:39