関東圏の生涯被曝量をできるだけがんばって計算してみた

前のまとめの続きhttp://togetter.com/li/172594 木下黄太氏と関東圏は避難した方が良いのか議論したかったのに。 仕方が無いので、独力でできるだけ考えてみました。 僕的な結論は「俺は放射線が怖いからって関東から避難しない」 まぁ最終的には個人の自由ですが、これくらいの情報が与えられた上で、「選択の自由」が得られるべき。「チェルノブイリの第3区です、逃げてください」じゃぁ、避難したい人も混乱しますよ?意味わからん。 続きを読む
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naka-take @Yuhki_Nakatake

IRSN基準でも、今年の年間被曝量が12.5mSv以下なら生涯の被曝量は100mSv以下です。 これらの違いはフォールアウト(放射性物質の塵)の形状や、土壌の性質、気候(日本は梅雨とか台風があるし東北は雪も降る)をどのように仮定するかによって大きく変わると考えられます。

2011-08-10 15:42:12
naka-take @Yuhki_Nakatake

ですので、外部被曝に関しては、初年度が年間5mSvだと、生涯で10~20mSv(ISRNのを国連の倍と計算)を被曝する、と考えれば良いのではないでしょうか(変な見積もりをしていたらご指摘ください)

2011-08-13 15:44:02
naka-take @Yuhki_Nakatake

あと忘れてはいけないのは内部被曝です。これは、食品・水によるもの、事故直後に空気中を漂っていた粉塵に付着したもの、地面に降下してから、再浮遊して体内に取り込まれたもの、の3パターンが考えられます。

2011-08-10 15:42:33
naka-take @Yuhki_Nakatake

まず、食品からですが、暫定基準値を敷いて、政府は事故後の食品の流通を制限していましたが、検査漏れが出てきました。ですが、検査がダダ漏れになったとしても、年間0.1mSvくらいの被曝量の増加にとどまると予想されています。 http://t.co/IUevtaO

2011-08-10 15:43:07
naka-take @Yuhki_Nakatake

この試算では【仮定1】米が作付け限度値ぎりぎりの汚染地域で作られている 【仮定2】検査した食品が汚染されているまま市場に出た【仮定3】北関東で取れる食品(検査した範囲)を集中して通年摂取する【仮定4】未検出でも汚染があるとする

2011-08-13 15:44:33
naka-take @Yuhki_Nakatake

と、かなり防護的な仮定をおいて計算されています。生涯を通じても、単純計算7mSvですし、土壌にがっちり沈着したセシウム137は、作物にも移行しにくくなるので、将来こんな数字にはならないでしょう。多く見積もっても1mSvくらいと予想します。

2011-08-13 15:44:46
naka-take @Yuhki_Nakatake

よくセシウム137は海産物に生態濃縮するから、日本の魚は食べられなくなる、という極論を耳にしますが、そうは考えられません。なぜなら海水魚は淡水魚と異なり、体内のイオンを積極的に排出する機構があり、内陸で発生したチェルノブイリ事故での淡水魚の放射能汚染とは状況がかなり異なります。

2011-08-13 15:45:16
naka-take @Yuhki_Nakatake

もちろん、実際の検査は今後とも徹底されるべきで、注視しなければいけません。ですが、これ以上怖がるデータも現状は見当たりません。事故前と比べて、防護的に見積もって+0.1mSv/年です。事故前でも食品から年間0.4mSvくらいは被曝してます。

2011-08-13 15:45:27
naka-take @Yuhki_Nakatake

次に事故直後の粉塵に含まれる放射性物質の体内への取り込みについて。事故後のヨウ素131などの吸引は既に調べられていて、影響の大きかった飯舘村の住民の方を調べた結果、内部被曝は最大検出で3.2mSvでした。ほとんどは1mSv以下。 http://t.co/IOd26JK

2011-08-10 15:44:38
naka-take @Yuhki_Nakatake

福島の非常に汚染が強い地域で、事故当初に外部被曝を10mSvくらい受けているので、事故当初に受けた線量としては、15mSvくらいを足しておけば十二分かと。これは福島にお住まいの方でも同じ見積もりでよいでしょう。

2011-08-13 15:45:58
naka-take @Yuhki_Nakatake

いわゆるホットスポットといえど、被害の大きかった被災地周辺よりも大きいとは考えられません。また、千葉の日本分析センターの2ヶ月分のデータを50倍したのにも相当しますので、周辺よりも極度に濃縮したホットスポットでの被害を想定してると判断 http://t.co/R4QiSsr

2011-08-13 15:47:52
naka-take @Yuhki_Nakatake

初期被曝に関しては、かなり防護的に見積もりました。福島第一原発の敷地内に住んでたのなら、これでも過小評価があるでしょうが、現実的にはこれの1/10~1/50かと。事故当初、屋外に24時間いた人なんてどれくらいいるのか分かりませんが、屋内にいればこの被曝量はもっと減ります。

2011-08-13 15:48:03
naka-take @Yuhki_Nakatake

埼玉県川口市のお子さんの尿からセシウムというのがありましたが、 事故前の日本人は、大気核実験などの影響でセシウム137をおよそ22Bq/人くらいはもってたようです。事故の影響が無くても0.2Bq/Lくらいは検出されてもおかしくありません。 http://t.co/uwdU1Lz

2011-08-10 15:45:54
naka-take @Yuhki_Nakatake

川口市のは、この予想値と同レベルですので、「福島の事故によるセシウム137とは考えにくい」ですね。もしこの数値が、福島の事故由来であれば、セシウム137とほぼ同量生成しているセシウム134が検出されるべきですが、されていないのもポイントかと。

2011-08-10 15:46:21
naka-take @Yuhki_Nakatake

半減期の長いものしか検出されていない→それだけ時間が経ってから取り込まれた、と考えられるので、ごく最近の事故で取り込まれたというよりも、1960年代の核実験由来の放射性物質である可能性が高いと考えられます。むしろ原発由来の放射性セシウムが殆ど検出されなかった、と考えるべきです。

2011-08-10 15:46:27
naka-take @Yuhki_Nakatake

最後に、地面に落ちた放射性物質が再浮遊し、肺から体内に取り込まれる危険性について考えます。原子力安全調査専門委員会によれば、土壌からの再浮遊係数は1x10^-6m-1としてます。つまり100万Bq/m2の汚染地域があれば、そこからは1Bq/m3の粉塵があるであろう、としています。

2011-08-10 15:47:07
naka-take @Yuhki_Nakatake

http://t.co/gdOBEN2 1/100万なんて数字を見ると、なんか過小評価しているように思うかもしれませんが、計算してみると砂嵐レベル(数十mg/m3)の粉塵が舞っていることを想定しています。

2011-08-13 15:49:06
naka-take @Yuhki_Nakatake

例えば、15000Bq/kgの土を元に計算すると(木下氏の調査の植え込み三郷市早稲田)、15Bq/gですから、1Bq/m3にしようと思うと、60mg/m3くらいの砂埃です。 つうか、こんな砂嵐みたいな中で生活するわけじゃないので、むちゃくちゃ防護的な仮定を置いていると理解すべき

2011-08-10 15:49:10
naka-take @Yuhki_Nakatake

大気中に放出される放射性セシウムは、イオンとして存在している可能性も指摘されたのですが、セシウムが土壌に強く吸着する性質があることなどを総合的に判断し、大気中の粉塵に結合しているものと考えます。

2011-08-13 15:48:21
naka-take @Yuhki_Nakatake

神戸・淡路大震災の瓦礫撤去時(要は工事現場)でさえ、大気中の粉塵量は100μg/m3ですし、世界でもっとも大気汚染がある都市でも80μg/m3くらいです。かなり防護的に作られてると考えられます。http://t.co/mrzMxEa

2011-08-13 15:50:23
naka-take @Yuhki_Nakatake

http://t.co/FqqQiaEの成人の呼吸率から、22.2m3/d*365d/y*1Bq/m3=8139Bqのセシウム137を体内に取り込むことになり、実効線量係数3.90*10^-08 Sv/Bqをかけると、0.32mSv/yとなります。

2011-08-13 15:52:26
naka-take @Yuhki_Nakatake

前の計算では76μg/m3を基準にして考えましたが、砂嵐を想定しても1mSv被曝するのに3年くらいかかります。まぁ無視していいんじゃないでしょうか?普通の土地で3000年生きるつもりの人は気にすればいいと思いますが、僕は一生気にせずにマスクもしないでしょう。

2011-08-13 15:53:33
naka-take @Yuhki_Nakatake

それでも気になる人はいると思いますが、仮に1Bq/m3が今年一年続いたとしても、来年以降は表土は流されるか、地中に浸み込みます。そうなると、大気中に再び放出される機会が激減すると予想されるので、実質ゼロになるでしょう。

2011-08-13 15:53:52
naka-take @Yuhki_Nakatake

でもゼロとして考えるのは防護的でもないので、外部被曝と同様の減衰をたどる、と仮定して計算すると、初年度は1/3=0.33mSv、1年後は0.1mSv、2年後は0.06、5年後は0.02、生涯では1.55mSvと計算できます。2mSvくらいを考えておけば充分防護的でしょう。

2011-08-13 15:54:06
naka-take @Yuhki_Nakatake

そもそも、1Bq/m3の放射能を体内に取り込む機会なんて、いわゆるホットスポットといえど「機会がありません」。都内で計測されている0.6μSv/hの空間線量から、逆算してBq/m2を求めると、185KBq/m2くらいの汚染密度となります。http://t.co/w2nSTXI

2011-08-13 15:54:26