ファンタジー小説において、馬車で移動する時、どれくらいの時間と距離なら妥当なのか? 実際に簡単に把握する方法をまとめ

ファンタジー小説において、馬車で移動する時、どれくらいの時間と距離なら妥当なのか? 実際に簡単に把握する方法をまとめてみました。馬車などの移動手段についての保存記事も入れてあります
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美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

まぁ、大都市圏から離れたエリアでのアメリカの駅馬車も食事は衛生状態はかなりひどかったというのが話があります。快適な長距離交通システムというのは本当に難しいです

2021-09-03 22:19:03
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

徒歩と馬車の移動速度について整理して記述 ★徒歩 平均速度 時速3km〜5km 1日に移動可能な距離 8時間歩行  軽装・健脚な人:約30km  重装備・子供老人・体力に劣る人:約20km 10時間歩行  軽装・健脚な人:約40km  重装備・子供老人・体力に踊る人:約30km ⬇

2021-09-03 22:33:10
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

参考データ 江戸時代の歩き旅⇒1日に40km程度 ・宿場町もそれくらいを想定して配置されていた 旧日本軍の歩兵⇒重装備で1日に24km程度 ・もちろんこれは標準値、路面状況、天候、歩兵の体力、装備状況などで適時変わる ・1分間で約80M、駆足で145Mを想定

2021-09-03 22:35:27
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

★馬車 未舗装路が多かった路面の場合時速6キロぐらいから時速12キロ位が平均 ただし以下の条件が加わると速度は上がる ・路面が舗装 (石畳や敷き詰めた細礫で十分、18世紀末から19世紀にかけて普及していたそうです。ローマにもあったのでどんな文明で出しても問題ないと思います) ⬇

2021-09-03 22:57:04
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

・交換用の馬が配備されていて馬が疲れると素早く交換できる (いわゆる替え馬制度。イギリスの駅馬車、モンゴル帝国などでは当たり前にあったとか) (´・ω・`)_/ この場合、交換用の馬を供給元が様々な地点で一括して供給している状況が考えられます。要はレンタカーの乗り捨て制度と同じです ⬇

2021-09-03 22:57:34
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

余談ですが 320kmの行程を6日間で走破したケースの場合 交換用の馬はトータルで70頭必要だったそうです ੬ჴ ƠωƠჴჱ{ つまりそれだけの馬を供給可能な社会システムがあったということなのよ ⬇

2021-09-03 22:59:03
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

全国ネットで替え馬業者が存在しどこから借りてもどこで交換しても構わないわけです もちろん民間業者ではなく国が制度として提供していることも考えられます ・機械技術が発達、金属サスやクッションなどが向上、速い速度で安定して安全に走らせられる (もちろん乗客の乗り心地も改善されます) ⬇

2021-09-03 22:59:58
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

・これらの改善が図られれば平均速度、時速30kmから40kmで走らせるのも夢ではありませんでした ・ただしこれは馬車に関する制度や文明が整えられた場合であり、そうでない場合は時速10キロ程度で考慮したほうが妥当です

2021-09-03 23:00:37
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

古代ローマ帝国の時代の馬車事情はチートレベルでして 道路幅から舗装構造に至るまで全国レベルで統一した完全舗装道路がくまなく網羅されていました 規格化された幹線道路網の全国整備 現代だって困難なことをローマではやってのけた 大潮全域を支配できたわけです ローマ道路網マップ(笑) pic.twitter.com/10AGnjmumT

2021-09-03 23:11:29
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美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

そこで走らされていた馬車がさらにものすごい 統一企画の馬車があるどころか 〝公共乗合馬車〟があり 寝ながら移動できる〝寝台車馬車〟まであったとか ローマおかしいぞオイ もっともそれを支えたのは膨大な量の奴隷でしたが

2021-09-03 23:13:30
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

さて、そろそろらすと 馬車の運行に適した舗装道路についてです 現在で言うとアスファルトで舗装しますが アスファルト登場以前は石でした 石畳を想像する人も多いかもしれませんが 技術的改良を加えることで細かく砕いた砕礫を敷き詰めて押し固めて作られた舗装道路ありました ⬇

2021-09-03 23:21:33
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

馬車交通が普及した社会ではこうした石による舗装道路があったということも覚えておいて損はないかと思います 以下参考リンク 舗装技術 舗装の歴史 dohkenkyo.or.jp/techno/history… さて、今日はこれまで! また何か思いついたら書き足していきます (_ _)

2021-09-03 23:21:33

具体例をツイートしてくださる方が居られました(感謝!)

蒼魚二三@趣味で小説書く人 @Bluefish_1229

『中世の旅』(N・オーラー)から〔14〕 ○旅の速度 (1)一般的なデータ 歩行者:4~6km(時速)     25~40km(1日の行程) 走る人:10~12km,50~65km ギャロップの馬:20~25km(時速) あまり急がず、共を連れ荷物を持った平均的な旅人(例:商人)    :30~45km(1日)

2021-09-03 21:10:14
蒼魚二三@趣味で小説書く人 @Bluefish_1229

元気よく、急いでいる普通の騎手    :50~60km(1日) 歩きの馬車 時速6~7km 替え馬を乗り継ぐ急使:50~80km(1日) モンゴルの騎馬飛脚(13世紀):375km インドの早飛脚(14世紀):300km 平野部での教皇急使(14世紀):100km 山岳部での教皇急使(14世紀):50km

2021-09-03 21:10:40
蒼魚二三@趣味で小説書く人 @Bluefish_1229

仏・西の急使(14世紀):150~200km インカ帝国の早飛脚    :10km(時速),240km(1日) 南米のスペイン風騎馬郵便(16世紀)    :44km(1日) ライン河・ポー河の谷に向かう河船    :100~150km(1日) 1ノット=1.852km/h

2021-09-03 21:10:57
蒼魚二三@趣味で小説書く人 @Bluefish_1229

櫂だけで動く場合のガレー船  ・最初の1時間:4.5ノット  ・その後   :1.5~2.3ノット  ・帆を付けて :6ノット以上 帆船 :5km(時速)     120~200km(1日) 船(風と海流と櫂で):6~7ノット ヴァイキング船(1893年に模造された)    :9~11ノット

2021-09-03 21:11:11
蒼魚二三@趣味で小説書く人 @Bluefish_1229

都市ハンザのコッゲ船:4.5~6.8ノット 以上です。 創作の参考にして下さい。

2021-09-03 21:11:24

さて、更新再開。新ネタ仕入れました

美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

さてまだまだ書き足します ੬ჴ ƠωƠჴჱ{ まだやるのかよ

2021-09-04 18:30:07
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

青魚さんが素晴らしいツイートをしてくれたので掲載 リンク先のリプから御覧ください twitter.com/Bluefish_1229/…

2021-09-04 18:31:07
蒼魚二三@趣味の物書き @Bluefish_1229

ファンタジー小説において、馬車で移動する時、どれくらいの時間と距離なら妥当なのか? 実際に簡単に把握する方法をまとめ - Togetter togetter.com/li/1768803 @togetter_jpより 意外と困っている人が居るみたいなので、私が調べた中世の移動速度一覧をリプで晒しておきます。

2021-09-03 21:09:59
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

日本の徒歩行の事例だけでなく他のケースも見てみたいと言うコメを頂いたのでそれについても調べました まずは西暦701年頃の飛鳥時代の日本、この頃に編纂された大宝律令から 大宝律令では京の都を中心として放射状に全国へ道路網が整備されていました。それが『七道駅路』というものです ⇩ pic.twitter.com/F0LbFHLHW2

2021-09-04 19:03:14
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美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

総延長は6300キロにおよび、ルート上には400以上の『駅』が整備されていました ここで言う『駅』とは 飛鳥・奈良・平安時代に都と全国をつないだ『道』の途中に設けられた中継連絡地点・休息施設・馬などの補給設備をまとめたものでした。 ੬ჴ ƠωƠჴჱ{ココでも馬 ⇩

2021-09-04 19:07:30
美風慶伍@新・旋風のルスト【書籍化決定・毎日更新中】 @johfushi

約16キロ毎に1箇所設けられており 地方と中央との連絡網として設置されていました 規格として大中小とあい 大で馬20匹 中で馬10匹 小で馬五匹を常備、 行き交う人々への交換用の替え馬として提供していたようです ੬ჴ ƠωƠჴჱ{だから〝駅〟と言う字に『馬』があるのよ ⇩

2021-09-04 19:10:58