鏡の国の王子さま(仮)・現在進行形共同作品(非公式)古い順1

鏡の向こう側にうっかり足を踏み入れたギニュー特戦隊&ザーボン。 彼らが見て、出会ったものとは? 紗羅香とザーボン王子が共に綴り、互いの世界を『鏡』を介して共有する小説。 実況ツイート式でお届けします。 続きを読む
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@saraka4237

ザーボンは五人に、用意してあった菓子を出した。 菓子を乗せた皿をテーブルに置いた途端、彼らは我先にと手を伸ばした。 「ん~、うめぇな!これ!」 相変わらずの騒がしさに、ザーボンはまた溜め息を吐いた。 #sarass

2011-08-22 16:06:41
@saraka4237

(もう少し静かに出来んのか…?) 品のない食べ方をしている彼らを見ていると、食欲が減退する。 何度めかの溜め息を吐きながら、ザーボンは紅茶を啜った。 #sarass

2011-08-22 16:06:59
@Z0211_2

一方バータは、庭園の真ん中を広い面積で占める迷路状のバラの造園にてバラの棘を丁寧に取り除いていた。「たまにはこういうことも悪くないな。」文句を言っていたわりには、休憩もせずに飽きることなく黙々と作業に没頭するバータであった。 #sarass

2011-08-22 16:13:33
@Z0211_2

街へやって来た私。変装もバッチリだ。久しぶりにやって来た。「さて、何をみやげに買って行ってやるかな。」やはりスイーツか?しかしな・・・あいつらはギニューの料理やスイーツなどで、だいぶ舌が肥えているしな。困ったな・・・・。とりあえず、うろうろするか・・・・。 #sarass

2011-08-22 16:29:05
@saraka4237

「…ん?」 ザーボンはティーカップをテーブルの上に置くと、鏡を見た。 一瞬だが光ったように見えたからだ。 窓の外に目を向ける。 今日は曇り空。どうやら太陽の光が反射したわけではなさそうだ。 もう一度、鏡を見る。 #sarass

2011-08-22 16:42:24
@saraka4237

とても大きな鏡で、その手前にテーブルが配置されている。 ザーボンは、鏡を正面にする形で座っていた。 彼の専用席だ。いつでも自分の姿を見ていたいらしい。 #sarass

2011-08-22 16:42:55
@saraka4237

(ジースが掃除をしたせいか…) しばらく待っていたが、何の変化もない。 気のせいかと改めて紅茶を啜ろうと、カップを口に運んだ。 #sarass

2011-08-22 16:45:15
@Z0211_2

いざ、街へ来てみたものの、何をみやげにするかなど決めずに訪れたので、かなり困っていた。なかなか決めることが出来ないので、海沿いのエキゾチックなカフェで一休みすることにした。「久々の外出もいいものだな。」頬杖をつき、ぼーっと窓の外の海を眺めていた。 #sarass

2011-08-22 16:47:10
@saraka4237

「あーっ!こいつ、食べやがった!」 「オレの方が数は少ないんだ!」 「一番デカイのを食ってたじゃねぇか!」 彼らは、物をたべていてもいなくても賑やかだ。 最後の菓子を巡って、盛大な喧嘩が始まった。 #sarass

2011-08-22 16:52:52
@Z0211_2

ふいに、キラキラッと海面が光った気がした。「…ん?」今日は曇っているはずだが・・・・。窓から見える空を眺めてみるが、やはり曇り空。ああ!一瞬雲が切れて日の光が反射したのかもしれぬな!私はそう自分に言い聞かせ、気にせぬことに致した。 #sarass

2011-08-22 16:53:35
@saraka4237

「貴様ら、やめんか!ジャンケンで決めろ!」 ギニューが止めに入るが、時既に遅し。 ジースたちは、鏡の前で取っ組み合いになった。 #sarass

2011-08-22 16:57:13
@Z0211_2

「たまには自分で服を選びたいものだな。では、服を買いにそろそろここを出るか!」私はカフェを後にし、高級店が軒を連ねる通りへと向かった。早速店へ入り、すぐさま気になる服を選び始めた。私が試着室で一人ファッションショーを楽しんでいると、携帯電話が鳴った。 #sarass

2011-08-22 17:05:28
@saraka4237

「おい!私の部屋で暴れるな!鏡が壊れるだろう!」ザーボンは青ざめた顔で、四人を止めようとした。 「ギニュー隊長よ、貴様も止めたらどうだ!」 だがギニューはニヤリと笑い、「お菓子のこととなると、ヤツらは尋常じゃない力を発揮するからな…」と、意味ありげに言った。 #sarass

2011-08-22 17:08:14
@Z0211_2

画面には側近からの着信が出ていた。「ああ!もう!いいところなのに何なんだ!」ただ、相手が側近なので、出ないわけにはいかない。不貞腐れながら「はい。」と出ると、”鏡”がどうのと言っている。無許可で外出した事を咎められると思ったが、どうやら用件は違うようだ。 #sarass

2011-08-22 17:09:19
@Z0211_2

「なんだ?西側の倉庫にあった鏡が大きい鳥に持っていかれただと?!」全くそのようなくだらない事で電話をしてきて・・・。「別に国宝でも何でもないただの鏡だろうに・・・。もう切るぞ?」一応の報告ということで受けた側近からの通話を切り、また試着を楽しんだのだ。 #sarass

2011-08-22 17:15:04
@saraka4237

「うわぁぁーっ!」 リクームの腕を掴んでいたグルドが、投げ飛ばされた。しかも鏡に向かって。 ザーボンは青い顔を更に青くさせて叫んだ。 「やめろーっ!」 激突は免れない。死ぬことはないが、怪我くらいはするだろう。 誰もがそう思った。 #sarass

2011-08-22 17:28:50
@saraka4237

が、鏡は壊れなかった。 「えっ?」一同は己の目を疑った。 鏡に向かって飛んでいったグルドは、その鏡に吸い込まれたからだ。 「ど、どういう事だ!これは!」 ギニューはザーボンの胸ぐらを掴んで問い詰めた。 #sarass

2011-08-22 17:31:50
@saraka4237

ザーボンとて、今、目の前で起きたことが信じられなかった。説明のしようがない。 「…こんなことは、ただの一度もない…」 そう答えるのがやっとだった。 #sarass

2011-08-22 17:33:54
@Z0211_2

「ああ・・・うっかりこんなに買い込んでしまったな・・・」購入した服の紙袋をいくつも抱え、駐車場へと向かった。結局、みやげなど選べずに、自分自身のものばかり買ってしまった。ジェットカーのトランクに買い過ぎた荷物を押し込む。さて、そろそろ戻るか。 #sarass

2011-08-22 17:48:25
@Z0211_2

城へ戻る為に私はジェットカーに乗り込んだ。エンジンをかけようとしたその時だ。 #sarass

2011-08-22 17:50:46
@saraka4237

「んん~?グルドったら、どこ行っちゃったのかな~?」 グルドを放り投げたことを悪びれた風もなく、リクームは鏡に近づいた。 「おい、触るな!」ギニューが止めたがリクームは、「大丈夫っすよ、隊長!」鏡に手を当て、力をかけてみた。 #sarass

2011-08-22 17:51:46
@saraka4237

「何ともないっすよ!」 ギニューが呆れて答えた。「何とかならなければ、マズいだろう。グルドを探しに行け…」 突然、リクームの身体が傾いだ。「なっ、なっ、なんだ!?」 そのままズルズルと、鏡の中へ入っていく。 #sarass

2011-08-22 17:58:51
@saraka4237

「待てよ、リクーム!」側にいたジースとバータが、走り寄ってリクームの身体を掴む。だが凄い力で吸い込まれる。 「うーん!」二人掛かりで引っ張るのだが、リクームの身体は既に半分以上鏡の中だ。 「ちぃっ!」二人に任せていたら埒があかないと、ギニューも加わった。 #sarass

2011-08-22 18:40:29
@saraka4237

「な、なんというパワーだ!」ギニューですら敵わないほどの強い力だった。 結局、三人の抵抗も空しく、みな鏡の中へ入ってしまった。 #sarass

2011-08-22 18:44:20
@saraka4237

「……」ザーボンは無言のまま、一部始終を見ていた。「これは…助けに行かなければならないのか?」 そんな義理もないのだが…と呟くが、今のフリーザ軍にとって彼らは要とも言える存在だ。 「仕方がない、行くか。それに私の部屋でこんなことがあっては、一生の恥だからな」 #sarass

2011-08-22 18:53:21
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