遺伝と環境が形質に与える影響図の解説

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現代ビジネス @gendai_biz

【「蛙の子は蛙」「とんびが鷹を産む」はどちらも遺伝的現象】「遺伝か環境か」不毛な議論に終止符〜なぜその努力は報われないのか gendai.ismedia.jp/articles/-/538…

2017-12-26 18:21:08
現代ビジネス @gendai_biz

【あらゆる能力は遺伝的である。すなわち能力の個人差は遺伝の影響を少なからず(30~60%)受けている】「遺伝か環境か」不毛な議論に終止符〜なぜその努力は報われないのか gendai.ismedia.jp/articles/-/538…

2017-12-26 13:53:21
リンク 現代ビジネス 「遺伝か環境か」不毛な議論に終止符〜なぜその努力は報われないのか(安藤 寿康) @gendai_biz あらゆる能力は遺伝的である。すなわち能力の個人差は遺伝の影響を少なからず(30~60%)受けている。ここでは、4つの遺伝に関する誤解について、行動遺伝学者として反論してみたい。
石部統久 @mototchen

「遺伝か環境か」不毛な議論に終止符〜なぜその努力は報われないのか @gendai_biz gendai.media/articles/-/538… #現代ビジネス

2022-12-21 14:59:15
リンク 現代ビジネス 「遺伝か環境か」不毛な議論に終止符〜なぜその努力は報われないのか(安藤 寿康) @gendai_biz あらゆる能力は遺伝的である。すなわち能力の個人差は遺伝の影響を少なからず(30~60%)受けている。ここでは、4つの遺伝に関する誤解について、行動遺伝学者として反論してみたい。
発達障害ニュース見つけ隊 @2030mirai

有名な図 慶応大学の教授の研究 人間のさまざまな要素は遺伝と環境が関係する 発達障害(ADHD、ASD)はどうであるかというと🧐 #発達障害 #遺伝 #環境 pic.twitter.com/R3KICbSNFW

2021-10-29 10:46:42
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発達障害ニュース見つけ隊 @2030mirai

・身長、体重など様々な事が遺伝の影響 ・うつ傾向は環境の割合が高め 納得感を感じさせられる研究ですね 僕は発達障害の診断が出ていますが、親・祖父母・伯父・伯母など近しい身内には高IQタイプの発達障害の人がゴロゴロいます。(そうでない人の方が珍しい) 遺伝子の影響力って確かにすごい

2021-10-29 10:49:46
Hiraishi Kai @kaihiraishi

安藤寿康先生作成の図ということで、双生児研究で共著もある私から、この図で「遺伝」とか「環境」とか書いてあるものの意味を、ざっくりと説明してみたいと思います。1/n twitter.com/2030mirai/stat…

2021-10-30 23:04:36
Hiraishi Kai @kaihiraishi

この図の横軸(0-100)は各項目の個人差の何%が、遺伝的な個人差、または環境の個人差で説明できるか、を指名しているものです。赤い棒(遺伝)の長さが、世にいう「遺伝率」とされるものです。この「率」は、個人差における遺伝が占める「率」ということですね。2/n

2021-10-30 23:07:26
Hiraishi Kai @kaihiraishi

「個人差の何%ってどういうこと?」はい。分かりにくいですよね。例えば身長200センチの15歳児がいたとします。身長の遺伝率はいくつでしょう。80%を軽く超えています。ということは、この人の身長の8割(160センチ)は遺伝の影響で、残り40センチが環境の影響ということでしょうか?違います。3/n

2021-10-30 23:11:22
Hiraishi Kai @kaihiraishi

「個人差の何%」というところに注目して下さい。問題は「人と人の差」なのです。別にもう一人、身長180センチの15歳児がいたとします。2人の「差」は20センチありますね。この20センチ差は何から生じたのか。200センチ氏の方が牛乳をたくさん飲んだ(環境)からでしょうか。4/n

2021-10-30 23:14:32
Hiraishi Kai @kaihiraishi

それとも2人の遺伝子に違いがあったからでしょうか。環境か遺伝か。身長では、個人差の8割以上が、遺伝子の違いに由来すると考えられる、というのが遺伝率のイメージです。ただしこれは「イメージ」で、実際には特定2人の差の8割が必ず遺伝のせいと分かるわけではありません。5/n

2021-10-30 23:18:41
Hiraishi Kai @kaihiraishi

この「遺伝率」という考え方は、なかなか腑に落ちにくいものです。私自身、安藤先生と共同研究を始めた当初は、全く意味が分かっていませんでした。もう少し例を挙げて考えてみましょう。6/n

2021-10-30 23:20:06
Hiraishi Kai @kaihiraishi

身長の遺伝率が8割を超えているということは、環境を変えることで身長が伸びる可能性は殆どないことを意味するでしょうか。そうとは限りません。例えば極度に大きな貧富の差がある社会を考えてみましょう。家族の経済状況で、成長期の子供の栄養状態に大きな差が生じるこの社会では何が生じるか。7/n

2021-10-30 23:23:28
Hiraishi Kai @kaihiraishi

恐らく裕福な家の子は(平均して)背が高く、貧しい家の子は(平均して)背が低いことになるでしょう。つまり身長の個人差への環境の影響が大きくなることが予測されます。個人差への影響は遺伝と環境を足して100%ですから、環境の影響が大きくなるということは、遺伝率が下がるということです。8/n

2021-10-30 23:25:25
Hiraishi Kai @kaihiraishi

逆に見れば、身長の遺伝率が8割を超えていることは、身長に影響する環境要因(例えば成長時の栄養)について、この図のもとになった社会では、子供たちが同じような環境を享受できている(皆がちゃんと食べられている)のだろう、と考えられるのです。9/n

2021-10-30 23:30:08
Hiraishi Kai @kaihiraishi

たまに「知能はかなり遺伝するのだから、公教育にお金を使うのは馬鹿げている」みたいなことを言う人が居ますが、この理屈がおかしいことは、ここまでの説明の応用から分かります。公教育を疎かにした場合、家庭環境などによって、子の知的な成長に影響が出る可能性が十分に考えられるからです。10/n

2021-10-30 23:35:40
Hiraishi Kai @kaihiraishi

つまり公教育を疎かにすることで、知能の遺伝率が下がる可能性があります。しかしそれは遺伝的に知的な作業が得意な子の成長を阻害することも意味します。それが公平な社会のあり方なのかは、社会のメンバーが考え、判断しなければならない問題だと思います。11/n

2021-10-30 23:39:32
Hiraishi Kai @kaihiraishi

逆に公教育によって全ての子が勉強する機会を十分に与えられたとして、そこで「遺伝の差」によって生じてくる「差」をどのように考え、受け止めることができるのか。これもまた非常に大きな問題です。遺伝率の意味がようやく分かってきた頃から、この問題はずっと引っかかっています。12/n

2021-10-30 23:41:50
Hiraishi Kai @kaihiraishi

サンデル博士の近著「運も実力のうち」は、この問題についての議論をコンパクトにまとめてくれているものとして、興味深く読みました。読みましたが、まだ整理が出来ていないので、それ以上の意見をここで述べることは控えておきます。13/n

2021-10-30 23:45:14
Hiraishi Kai @kaihiraishi

ここまでの「遺伝率」の説明はかなりざっくりしたものです。「ちゃんと正確な説明がほしい!」という方には、私も編集に関わった「ふたご研究シリーズ」を紹介させて下さい。高価なので、図書館で読んでいただければ。14/n book.asahi.com/jinbun/article…

2021-10-30 23:49:20
Hiraishi Kai @kaihiraishi

取り敢えずは以上です。最後までお読みいただけた方には、有難うございました。15/15

2021-10-30 23:49:53
Hiraishi Kai @kaihiraishi

せっかくバズったので最後にひっそりこれでも宣伝しておこう。 team1mile.com/asarinlab/usef…

2021-10-31 10:33:29