飯田譲治さんが語る『沙粧妙子 - 最後の事件 -』

沙粧妙子の話、続きです。 自分が連続ドラマのシナリオを全話コンプリートできるかという不安がなかったわけではないんですが、とにかくやるしかないという思いで書いていきました。
2010-04-15 13:55:22
それは沙粧妙子オンエアの日、水曜日でした。酔っぱらったサラリーマンがビニール袋に水(だったかな?)を入れたものをスチュワーデスに見せて、「これはサリンだ!」といったんです。確か……。定かではないですが。
2010-04-15 14:00:45
ぼくはハラハラしながら特番を見てました。もしもハイジャックが続いて、沙粧妙子が飛んだら……、執筆に一週間の余裕ができるんです。
2010-04-15 14:02:45
そして、事件は、九時半くらいに解決。報道特番は十時まで続き、沙粧妙子のオンエアは次週になりました。12話予定は11話になり、ぼくはパンクをまぬがれました。
2010-04-15 14:04:06
ぼくにとって、あの一週間という時間は大きなプレゼントでした。あの時間がなかったらどうなっていただろうかと考えると、ちょっと怖い。
2010-04-15 14:07:01
ぼくは先に「沙粧妙子」の放送があってよかったとホッとしました。後にやると、身に覚えがなくても、パクったと中傷されることがよくあるんです。仕方がないことですが。
2010-04-16 19:44:55
それは置いておいて、ぼくは「セブン」のラストにはどうしても共鳴できなかった。あのラストはぼくが「沙粧妙子〜」で否定したかったらそのもののラストだった。
2010-04-16 19:46:39
復讐が気持ちいいという心情描写はドラマの王道ですから、娯楽作品としてはそちらの方が正しいのかもしれませんが、ぼくはそこから先の世界を描いていきたいと思っています。
2010-04-16 19:49:47
佐野史郎さんとは設定のことをよく話しました。ちなみに、「骨、かじうらのほーねー」というセリフとその内容に関してのアイデアは佐野さんからのものです。
2010-04-18 13:50:00
沙粧妙子も池波宗一も銃が嫌いです。銃を扱うのも、銃を扱った犯罪という行為も嫌いという設定です。殺人に対しての潔さがないというか、行為に対しての責任をもっていないというか、とにかく病的な論理ではあるんですが嫌いなんです。
2010-04-18 13:51:49
そんな話をしていて、最終話近くで、池波が仕方なく銃を使うシーンがありました。沙粧妙子の行動を規制するために池波は銃を使いますが、あやまって暴発してしまいます。
2010-04-18 13:53:15