学問の衰退 -理解と思考の混同から-

学問の軸とは「問を立てる力」としての「思考力」にほかならない。
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大角 康 @koukaku0811

「自分で考えて読む力」が弱ければ、権威が書いたものしか読まず、しかもそれを鵜呑みにするしかできなくなる。 「理解すること」は「思考すること」ではない。 理解とは「呑み込むこと」であるが、思考とは「問を立てること」である。 多くを理解していることは、多くの問を立てた証にはならない。

2022-01-16 01:14:08
大角 康 @koukaku0811

学者でさえもこれらを混同しがちである。 多くを理解してきた者が、多くを考えてきた者のように扱われ、学界において権威とされる場合がある。 そのような者が権威となれば、学界全体の考える力が弱くなる。 それで益々、権威が書いたもの、権威が認めたものしか読まれない傾向が助長されていく。

2022-01-16 01:14:08
大角 康 @koukaku0811

自分で考えて読む力、問を立てる力が弱い時代には、「何が書かれているか」より「誰が書いているか」が重視されてしまう。 そのような読み方が重視されれば、学問はみるみる衰退する。 自分で問う者、本当の意味で学問する者が排斥されていくからである。

2022-01-16 01:14:09
大角 康 @koukaku0811

「理解」と「思考」の混同から、学問の衰退は始まる。 「わかりやすさ」ばかりが重視される時代は、学問における危機の時代であると言える。

2022-01-16 01:14:09