[講座]スポーツの少年マンガ史/宮本大人

2011年9月3日(土)に朝日カルチャーセンター新宿で行われた講座「スポーツの少年マンガ史 「巨人の星」から「おおきく振りかぶって」に関するつぷやきを行きたかったなーという気持をこめてまとめました。講師は宮本大人さん。 http://www.asahiculture.com/LES/detail.asp?CNO=127077&userflg=0
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MIYAMOTO,Hirohito @hrhtm2011

腹減ったけど今何か食ったらほんとにしゃべりながら寝そうだ。

2011-09-03 18:00:07
藤本由香里 9月から再びニューヨーク @honeyhoney13

宮本大人さんの朝カルの講義行きたいけど、遅れまくっている、今ここにある自分の原稿を完成させるのがやっぱ、人としての務めだよね…。

2011-09-03 18:05:24
hontuma @hontuma

宮本大人氏のスポーツの少年マンガ史「巨人の星」から「おおきく振りかぶって」まで 受講しました。ざっくり感想。少年マンガを「主人公が成長する物語」として、児童マンガと別個の存在と規定するところから開始。努力により勝てたり友情が深まったりするスポーツマンガは成長をわかりやすく描ける

2011-09-03 21:34:11
hontuma @hontuma

つまり、成長モデルさえ存在すれば、掲載誌がゴラク(クロカン)やモーニング(ジャイアントキリング)でも、少年マンガとして規定する。そして、戦後の少年マンガが大人の不在、父の不在からはじまることが指摘される。

2011-09-03 21:36:54
hontuma @hontuma

講座のタイトルには巨人の星からとあるが、実際講義そのものは戦後民主主義的野球マンガ、つまり寺田ヒロオらの作品からはじまる。監督不在の草野球の中で、大人は悪者として描かれる。グラウンドを明け渡さなかったり賭けをしたり。また、野球部というものの封建制も否定されている。

2011-09-03 21:40:56
MIYAMOTO,Hirohito @hrhtm2011

朝カル講座1時間オーバーで終了。打ち上げで居酒屋なう。

2011-09-03 21:41:09
hontuma @hontuma

個性をもった九人がそれぞれ話し合いながら成長してゆくという部分がまさに戦後民主主義。昭和20〜30年代は監督不在。父不在の物語が多かった。実際に父が死んでいる家庭が多かったのもあるのではないか。

2011-09-03 21:44:13
hontuma @hontuma

巨人の星を成長の困難を示したモデルとして紹介。父を乗り越えるというドラマの導入。しかし、最終回で父に勝ったはずの飛雄馬が大人になれたかというと、そうは見えない。一方、左門は結婚して幸福な家庭を築くことが示唆される。勝利以外の成長モデルが実はここで提示されていて、タッチにつながる。

2011-09-03 21:48:21
hontuma @hontuma

恋愛が物語に絡んでいる点でも巨人の星は転換点。また、これまでの魔球マンガの集大成であり、そのためにこの後一対一の魔球マンガは衰退。アストロ球団は魔球ものエンタメだけど、九対九。そして、水島新司が野球狂の詩で魔球マンガを終わらせる。

2011-09-03 21:51:30
hontuma @hontuma

野球狂の詩の革新性。水原勇気は魔球が打たれても構わない。それで野球ができなくなるわけではないと言う。73年のマガジンにこれが載ったことは非常に重要だった。

2011-09-03 21:55:52
hontuma @hontuma

マンガ表現は60年代後半に成熟する。70年代からはその要素の組み合わせがはじまる。ドカベンはこれまでのスポーツマンガ史のパロディであり、さらに野球マンガの新しい面白さを開拓した。駆け引きの面白さ。戦術家としての監督の登場。野球場の距離感。

2011-09-03 22:01:46
hontuma @hontuma

常勝明訓というコピー。水島新司は成長のインフレから逃れて、プレイの面白さ、野球のおもしろさを描いた。岩鬼や殿馬というマンガチックな破天荒さに満ちたキャラと、甲子園決勝で合間見えるいわき東のようなリアルな野球との融合。

2011-09-03 22:05:00
hontuma @hontuma

小山ゆうのスプリンター。主人公は短距離走者。神の領域という、よく言う言葉だと「ゾーンに入る」ような状態を主人公が追い求めるようになる。その追求にとりつかれ、中毒症状に陥り、日常を捨てて走り去ってしまう。快楽にとりつかれて死を選んでしまうという構図はあしたのジョーの裏返しと読める。

2011-09-03 22:18:24
hontuma @hontuma

単に追求を否定するわけではなく、そこに人間の深淵さがあるとも描く。今は読まれていないが、身体性と精神性の融合の表現は多くのマンガに影響を与えている。バキなど、格闘マンガで好まれる表現。

2011-09-03 22:20:55
hontuma @hontuma

ドラゴン桜の三田紀房によるクロカン。28才の未熟な高校野球監督が、チームを指導することによって大人として成長してゆく。また、OB会、学校経営者などのドラマを盛り込んだドラマを面白く見せる。ジャイアントキリングのツジトモは、編集者にクロカンを読んで勉強するよう言われたとか。

2011-09-03 22:26:02
hontuma @hontuma

ジャイアントキリングはチームマネジメント、サポーターまでもを描写するプロサッカーマンガ。チーム内のコミュニケーションの強化や地域との関わりなども重要な要素。監督が主人公という点でもクロカンと共通。

2011-09-03 22:30:03
hontuma @hontuma

おおきく振りかぶって。クロカンとは違った父母会の存在。友情、努力、勝利が別個の価値としてあり、友情がもっとも上位にある。阿部が三橋の手を握るシーンは繊細な内面が肉体感覚によって裏打ちされたものであることを表す。関係性の強調。

2011-09-03 22:50:32
hontuma @hontuma

モモカンという女性指導者。チームができていくこと、個別の選手の成長をみることに快感を感じる。腐女子目線をもったキャラの導入。

2011-09-03 22:53:22
hontuma @hontuma

プレイヤー同士の関係性の変化が重要。その原型としてのスラムダンク。最終戦で、花道に流川がパスを出す。山王に勝つことより二人の関係性の変化が重要。作中全体でも他チームの人間模様などを非常に、ていねいに描く。

2011-09-03 22:56:30
hontuma @hontuma

バガボンド。偉大で成長の妨げとなる武蔵の父。バガボンドのキャラは小次郎以外みんな親との間に葛藤がある。しかし、バガボンドは親に勝つという成長モデルではない。親を倒すという垂直軸の葛藤ではなく、剣を通じて得る友情による成長。水平軸のコミュニケーションによる解放。

2011-09-03 23:02:18
hontuma @hontuma

抱きしめる代わりに斬るんだなというバガボンドのセリフ。巨人の星が直面した、父を倒してもその先に成長モデルがないという課題に対し、小山ゆうがスプリンターで見せた身体性と肉体の一体化によるコミュニケーションによる解放を描く。新しい成長モデル。

2011-09-03 23:04:18
hontuma @hontuma

書き忘れていた前提となる指摘。戦後の日本は敗戦により「あるべき大人」を失ったというのがこの講義のスタート。ひこ・田中のふしぎなふしぎな子どもの物語にもつながる成長モデルの喪失が講義の軸としてあり、そこが非常に刺激的でした。

2011-09-03 23:07:26
hontuma @hontuma

講義に登場した作品は背番号ゼロ、巨人の星、野球狂の詩、ドカベン、スプリンター、クロカン、ジャイアントキリング、おおきく振りかぶって、スラムダンク、バガボンドなんですが、スラムダンク以外の後半に登場した作品は皆青年誌掲載作。

2011-09-03 23:10:37
hontuma @hontuma

少年マンガは成長モデルを示すというより、「少年の快楽に奉仕する作品が少年マンガ」というイメージだったので、宮本さんの定義からすると今の少年マンガってほとんど児童マンガなのかもとちらと思う。今のジャンプマンガが成長を描いていないことはひこ・田中も指摘している。

2011-09-03 23:14:54
hontuma @hontuma

もちろん、ダイの大冒険のようにそのへんに自覚的に友情や成長が勝利のための最重要要素として語られる作品もあったわけですが。

2011-09-03 23:16:56
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