現在の大流行が収束しても、その後に多くのlong COVID患者が発生するかもしれない

@influenzer3 先生の2022/2/12のTweetより
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influenzer @influenzer3

●現在の大流行が収束しても、その後に多くのlong COVID患者が発生するかもしれない →オミクロン株出現後は、デルタ株と比較した肺病変の軽さ、重症化率の低さばかりに議論が集中しています。

2022-02-12 19:03:56
influenzer @influenzer3

しかし我々はデルタ株までの研究で、本感染症が単なる呼吸器感染症ではなく、ウイルスが全身臓器に感染している全身感染症である事を突き止めていたはずです。

2022-02-12 19:03:57
influenzer @influenzer3

long COVIDも未決着問題であり、全身感染症である事が明確になってきた今、疾患としてのlong COVIDの実在性はかなり確かなものになっており、今後はその病態および診断・治療法の解明が課題となるはずです。

2022-02-12 19:03:57
influenzer @influenzer3

下記の記事では、オミクロン株流行波が収束しても、その後に多数のlong COVID患者が発生するリスクを論じています。 昨日紹介した、COVID-19罹患後の有意な心不全リスク上昇も、30-40年というスパンで大きな負の遺産となる可能性があるでしょう。

2022-02-12 19:03:58
influenzer @influenzer3

人類は vs SARS-CoV-2との闘いにおいて、「すでに敗北している」可能性すら感じます。 Long-Haul COVID Cases Could Spike after Latest Wave scientificamerican.com/article/long-h…

2022-02-12 19:03:58
influenzer @influenzer3

---- ・全国でオミクロン株の急速な拡大が始まった時、多くのアメリカ人はこの変異株が以前の変異株よりも弱毒である事を示唆するデータを見て安堵した。しかし、オミクロン株のlong COVIDのリスクはどうなのかについての緊急性の高い問題は残されている。

2022-02-12 19:03:58
influenzer @influenzer3

long COVIDは倦怠感、頭痛、痛みや息切れが感染後も数か月間にわたって持続しうるものだ。オミクロン株はlong COVIDのリスクも低いのだろうか、あるいは他の変異株と同程度の発症リスクがあるのだろうか?

2022-02-12 19:03:59
influenzer @influenzer3

・この疑問に対する答えの持つ潜在的重要性(potential implications)は非常に大きい(huge)。なぜなら、感染力の高いオミクロン株は、すでに何百万人もの人々に感染してしまっているからだ。

2022-02-12 19:03:59
influenzer @influenzer3

もしもほんの一部(only a small fraction)のみがlong COVIDを発症すると仮定しても、数百万人もの人々が、数年とは言わないまでも数か月に渡って複数の症状に悩まされる事になるのだ。

2022-02-12 19:04:00
influenzer @influenzer3

long COVID患者のケアを行っているNY市のマウントサイナイ医科大学のDavid Putrino氏は、これを「long haulers」とも呼んでいる。

2022-02-12 19:04:00
influenzer @influenzer3

・long COVIDはコロナウイルス感染者の14-30%程度が経験すると推定されている。long COVIDの研究を行っている研究者らは、オミクロン株の流行が始まってからまだ期間が短いため、その長期的影響についてはまだ推測する事しかできないと述べた。

2022-02-12 19:04:01
influenzer @influenzer3

彼らは、慎重ではあるが楽観的に考えられる理由と、非常に懸念すべき理由の両者があるのだと述べている(reasons to be both cautiously optimistic and very concerned)。

2022-02-12 19:04:01
influenzer @influenzer3

・懸念すべきは、long COVIDになるかどうかがCOVID-19の最初の重症度では予測できないという点だ。

2022-02-12 19:04:02
influenzer @influenzer3

COVID-19での非入院例では入院例と比較して、その後に症状が遷延化する例が少ないという研究結果は確かにあるが、これは単に集中治療後症候群(Post-intensive-care syndrome, PICS)との関連を見ているだけなのかもしれないのだ。

2022-02-12 19:04:02
influenzer @influenzer3

COVID-19に限らず、何らかの疾患でICU管理を受けた例の30-80%がbrain fogや脱力感を訴え、それが1年以上続く事が知られている。

2022-02-12 19:04:02
influenzer @influenzer3

・2021年10月にイギリスで行われたCOVID-19の1000人以上の入院例の検討では、退院後6か月時点でも71%が完全には体調が回復しておらず、その持続症状の強さと急性期の重症度とは関連性があまりなかった(weakly associated)。

2022-02-12 19:04:03
influenzer @influenzer3

キングスカレッジロンドンのClaire Steves氏は、「COVID-19は軽症例が重症例よりもはるかに多いという事も理由かもしれないが、実際にlong COVID患者の大部分は軽症例からの発症者なのだ」と述べた。「long COVID患者を全体でとらえると、多くは軽症COVID-19から始まっているのです」。

2022-02-12 19:04:03
influenzer @influenzer3

感染時は無症状だったのに、その後にlong COVIDを発症する人もいる。

2022-02-12 19:04:03
influenzer @influenzer3

・現時点では、オミクロン株が他の変異株よりも多数のlong COVID患者を発生させる可能性があると考える理由はないという意見もある。南アフリカのNetcare hospitalの感染症内科医であるCaroline Maslo氏は、自国における自分の患者でこのような症状の患者が増えたというデータはないと述べた。

2022-02-12 19:04:04
influenzer @influenzer3

・動物モデルでの検討では、オミクロン株は過去の変異株よりも肺病変が少ない事が示唆されている。しかし、この違いがlong COVIDのリスクにどう影響するのかは分からないのだ、とアラバマ大学のJeanne Marrazzo氏は語っている。

2022-02-12 19:04:04
influenzer @influenzer3

オミクロン株は肺への後遺症は少ないのかもしれない。しかし、long COVIDで良く見られる症状は倦怠感、味覚・嗅覚喪失、brain fogといった肺とは全く関係がないものなのだ。Marrazzo氏は「ウイルスが肺に侵入しないからといって、中枢神経系にも侵入しない事を意味するわけではない」と述べた。

2022-02-12 19:04:05
influenzer @influenzer3

・long COVIDが減少するかもしれないという楽観的要素もある。それはワクチン接種率であり、米国は過去の変異株流行時よりも高くなっているのだ。ワクチン接種は疾患の重症化率を減少させるだけでなく、ブレイクスルー感染を起こした場合ですら、long COVIDの発症リスクを減少させるのだ。

2022-02-12 19:04:05
influenzer @influenzer3

・9月にSteves氏らは、イギリスの成人100万人以上の無料のスマホアプリによって報告されたデータを用いた検討結果を報告した。

2022-02-12 19:04:05
influenzer @influenzer3

それによると、ワクチン2回接種後にブレイクスルー感染を起こした例のわずか5%が28日以上持続する症状を呈したのに対し、ワクチン未接種例では11%で症状の持続が見られていた。これはワクチンにより症状遷延リスクが半分以下に低下する事を意味している。 (続く)

2022-02-12 19:04:06
influenzer @influenzer3

(続き) ・複数のプレプリントも、その程度は異なっているが、ワクチン接種がlong COVID発症のリスクを低下させる事を示唆している。イスラエルのデータに基づいた1月の報告では、ワクチン接種完了者のブレイクスルー感染では、long COVID発症リスクが半数以下となっていた。

2022-02-12 19:06:09