算数のかけ順論争に言語学の知識を持ち込んて2ヶ月が経ったので、脳科学の知識もいれて見ました。

疲れた。もう論文は読みたくない。
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もなちゃんの英語道場 @monachansdojo

ミニチュア人工言語研究 筑波大学 守 一 雄 1982年 被験者は名前のもつ規則的構造について知らされないまま,図形と名前との対応を学習するよう教示が与えられた.その結果,こうした規則的構造をもつ名前はランダムにつけられた名前より習得も保持も優れており,提示されなかった2対も習得される pic.twitter.com/ngkWe9M58w

2022-04-18 00:44:18
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つまり、何が言いたいかというと、 かけ順をこの世から消し去りたければ、単純に算数教科書からかけ順を排除すればいいのですが、 統語規則がたとえ明示されていなかったとしても統語規則が存在する方が暗記や習得につながるという知見があります。

2022-04-18 00:47:14
もなちゃんの英語道場 @monachansdojo

足し算の順序やかけ順を完全になくしてランダムにしてしまうと児童の学習に支障をきたす可能性があります。統語規則があった方がおそらく習得は早いでしょう。 しかし、教科書中に形式言語である数式に順序(統語規則)を持たせると先ほど見たような算数教師が誕生して有害事例となります。

2022-04-18 00:51:32

以下、チョムスキーの生成文法と認知言語学の論争について、言語学について興味のある方はお読みください

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以上で主張は終わりですが、 ニカラグア手話の件(チョムスキーの生成文法)で批判がありそうなので追記。 チョムスキーの生成文法の批判については以下で散々やりましたが、 超算数論争に言語学の知識を持ち込んで約三週間が経過した togetter.com/li/1859531.

2022-04-18 00:54:43
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チョムスキーの生成文法には問題が多いので、認知言語学者は用法基盤モデルというものを用いて、チョムスキーが主張する生得主義を批判しようとしました。 結論からいうと、チョムスキーもある程度は正しくて、認知言語学もある程度正しいという結論になります。

2022-04-18 00:57:05
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人間にとって文法は特別であることが明らかになっています。 脳は文法を知っている - 東京大学 mind.c.u-tokyo.ac.jp/Sakai_Lab_file… 文法判断をしている時には、左脳前頭葉にある赤い部分が目立って活動していることが分かった。これに対し、記憶を使った判断では、べつの緑の領域で活動が目立った。

2022-04-18 01:01:41
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外国語習得についても文法の習得には言語野が働いていることが分かっています。 外国語習得も同じ「文法中枢」 ~中1英語で双生児に相関 jst.go.jp/pr/info/info21/

2022-04-18 01:11:23
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英語の成績(動詞の過去形のテスト)の向上に比例して、左脳の前頭前野(ブローカ野)に活動の増加が見られ、また、この活動変化は中学1年生の双生児で高い相関を示した。この脳の場所は「文法中枢」の一部であり、日本語による同様の課題で見られた活動の場所と一致する。

2022-04-18 01:12:22
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一方で、チョムスキーに対して認知言語学者は言語能力は一般認知能力であると反論していましたが、前述の通り、文法は脳科学的に特別であることが判明済みです。 認知言語学・用法基盤モデルの 誕生の背景からみる特徴と 第二言語習得研究への応用 橋本 ゆかり pic.twitter.com/nlmfHAJXsj

2022-04-18 01:32:28
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ただし、全ての言語能力が文法であり、チョムスキーの言うように特別かと言われるとそうでもなさそうです。 Tomasello (1992) は、 娘の発話を縦断的に採集し、 項目依拠構文が動詞ごとに発達するという動詞島説を提示している。 pic.twitter.com/lcgVz5AqYA

2022-04-18 01:38:47
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学習障害における言語の問題*大石敬子(1994) 学習障害児として取り扱われることの多い広汎性発達障害児にみられる言葉の意味・概念的側面の発達の遅れである.広汎性発達障害児には言語の音韻,文法,構文,構音などの諸側面の発達が良好であるのに比べ,言葉の意味,概念的側面の発達が遅れるタイプが多い

2022-04-18 01:40:13
もなちゃんの英語道場 @monachansdojo

広汎性発達障害児は精神発達遅滞を重複してもつことが多いが,その一方,動作性知能が良好でありながら,、言語性知能が低いという知能パターンを示す子供たちがいる.

2022-04-18 01:41:15
もなちゃんの英語道場 @monachansdojo

(3)物の名称を覚えることは得意であるが,それ以外の語彙,例えば動作語や状態語,指示語などの獲得が遅い,などがある.この子供たちは,具体物や絵カードで言葉が示す指示物を表せる種類の語彙(普通名詞,人名など)は容易に学習する.

2022-04-18 01:42:04
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しかし「これ」,「それ」,「うれしい」など指示物を示しにくい言葉は学習が遅れる.言語発達がある程度進むと,機械的な記憶は優れているのに,話の内容を理解したり文脈をつかむことの困難が目だつ.このような特徴は文字言語にも現れ,読解力が育たず,文章を書かせると,具体的な事実の羅列に終始する.

2022-04-18 01:42:15
もなちゃんの英語道場 @monachansdojo

これらはこの子供たちが言葉の意味的側面の学習に困難をもつため,物や人を指し示すラベリングの機能を中心に言葉を獲得しているためではないかと思われる(大石,1991).

2022-04-18 01:42:21
もなちゃんの英語道場 @monachansdojo

(引用終わり) さて、広汎性発達障害の児童は文法能力には問題がないにも関わらず、言語能力に発達の遅れが見られます。 つまり、文法能力だけは特別だが、その他の能力は異なる能力だとみなすことができます。 以前、かけ順は統語規則であり、文法であると述べましたが、

2022-04-18 01:45:56
もなちゃんの英語道場 @monachansdojo

統語規則の中でも、人間にとって生得的に身に付けることができる規則と、一般認知能力によって身に付ける規則に分かれるのかもしれませんが、素人には全く分かりません。さらなる脳科学の実験に期待しましょう。 pic.twitter.com/0oTkcuuDRO

2022-04-18 01:51:07
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もなちゃんの英語道場 @monachansdojo

追記その2 視覚言語は自然言語ではないという反論について、 漢字は言語中枢で処理されていることが知られています。 文字の脳科学―過去・現在・未来(岩田誠)igaku-shoin.co.jp/paper/archive/…

2022-04-18 02:09:34
もなちゃんの英語道場 @monachansdojo

諸外国では「日本人の脳は特殊な働きを持っているのではないか」「漢字は図形として認知され,右脳だけで処理が行われているのではないか」という誤った考えが広がっていました。

2022-04-18 02:09:44
もなちゃんの英語道場 @monachansdojo

そこでわれわれは離断脳者で実験を行い,日本語においても読み・書きともに左脳が行っていることを証明しました。

2022-04-18 02:10:48
もなちゃんの英語道場 @monachansdojo

そこでわれわれは離断脳者で実験を行い,日本語においても読み・書きともに左脳が行っていることを証明しました。(引用終わり)

2022-04-18 02:16:10
もなちゃんの英語道場 @monachansdojo

人間は視覚言語である文字についても左脳で処理していますが、読み書き障害があるのに発話に問題がない例があったり、数式を処理(数学の問題を解く)のには脳の全体を使っているってのが気持ち悪いので、数式の理解や立式の際に言語中枢が使われているかどうかだれか実験してほしいですね。

2022-04-18 02:16:40
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