東電協力企業の放射線管理員が語る福島第一原発緊急作業員の話

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今日は原発作業員の実態を知ってもらおうかな

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世間は1Fで緊急作業に従事している人がどんな人たちなのか気にならないのか・・・。誰かが犠牲になって大量に被曝しているのにな。

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そういえば1Fを説明していなかったな。福島第一原発の略だ。ちなみに第二原発は2F、柏崎はK、女川はＯ、東通はA・・・てな漢字。

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1F緊急作業員の実態が皆分かっていないようなので教えてあげよう。ほとんど福島県民だ。

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都内でデモ行進をする福島県民もいるし、7月から無料でハワイ、イタリアにホームステイしている福島県民もいる。

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福島に残り緊急作業に従事した者が得るものって一体何なのか？

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分かっているのは「福一緊急作業100mSv」と記載された放管手帳だけだ。

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ちなみに放射線管理手帳（略して放管手帳）には1Fは福一と記載される。

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ちなみに俺は以前ツイートした通り、今回の震災被災者であり、原発事故被災者であり、一旦避難したが緊急作業に従事して、現在は既に撤退している。

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作業員も、簡単に言うとウサギさんチームとカメさんチームに分かれていて、俺は前者のとっとと浴びてさっさと変えるチームだった。ただし、これは別に東電がチーム編成をしているわけではない。全て自分で決める。

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いや、分からん。自分で決められない作業員もいるかもしれない。

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ただ、初期の頃に250mSv超えしていたのは、内曝の予測がつかなかったからだ。

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上限250mSvというのは内曝込みの値なのだが、いかんせん空気中放射性濃度（特にI131）を測定している暇がなかったので、個人線量計を頼りに撤退しても外曝、内曝合算するととんでもない値になってしまったんだ。

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ずさんな管理をしていたわけではなくて、分かっていても突入せざるを得なかった。

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大気開放は拒否され、「じゃ、減衰待つか」というわけにもいかず、誰かが行かざるをえなかった。

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あの「フクシマ50」という報道がまずかった。

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現場にいる人間には「自分が犠牲にならなければ」という強迫観念を与え、避難した者には罪悪感を与えた。

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実際俺を１Fに向かわせたのは罪悪感でしかない。それは今でも消えないし、一生消えないと思う。

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そりゃ、周囲には「使命感、責任感」と言ったさ。そうでも言わなければ皆に引き止められるからね。

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それに、そう言った方が格好いいし・・・

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俺が造った施設ではないが、あんなことになって申し訳ないというのと、自分だけ逃げてしまったという罪悪感だ。それが今でも消えない。

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だから今でも原子力業界にしがみついている。

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そんな人間も多い。

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それから二重被災者もいる。

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柏崎原発で中越j地震を被災し、今回も1Fで被災した作業員。