乱数生成の仕組み。雷様が皆の運命を決めていた。

コンピュータでランダムな数値を出す仕組みは意外と難しい。計算でそれっぽい値は出せるが、真の乱数はやはり物理現象からとってこなければいけないのだった。我々はどんな現象からランダムな値を得ているのか?サムネの美しい溶岩ランプ?そして雷様?
23
もりふじ @疫学トーク @morifuji_eki

これ溶岩ランプと言うらしい。 知らなかった。 癒される。 youtu.be/q3BMSOslAQY (続)

2022-10-15 21:46:43
拡大
もりふじ @疫学トーク @morifuji_eki

この溶岩ランプ、 動きが予測不能なので、 実は、 乱数の生成に使えるらしい。 electronicsweekly.com/uncategorised/…

2022-10-15 21:50:21
もりふじ @疫学トーク @morifuji_eki

ということで今日は乱数について話します。 コンピュータがどうやってランダムを作り出しているのか? みたいなことを話していきます。 初手の癒し動画は釣り針として設置。

2022-10-15 21:59:47
もりふじ @疫学トーク @morifuji_eki

小学校から桃鉄をやって育った日本人は、画面のサイコロに振り回されて生きてきたことだろう。 皆本当にサイコロを振っているような感覚で遊んできたと思うが、実は違う。 あれは「決まった値」を出しているにすぎないのだ。 語弊だらけで言うとさくま氏の手のひらの上で転がされていたのだ。

2022-10-15 22:06:08
もりふじ @疫学トーク @morifuji_eki

決まった値なのに、ランダムに感じるような数字(の列)。 これを、「疑似乱数」という。 乱数っぽい値。 これには円周率とかも使えるらしい。 例えば円周率の桁2つを順々に使ってビンゴとかをやっても、自然に楽しめるはずだ。 31, 41, 59, … いけそうでしょ。

2022-10-15 22:10:18
もりふじ @疫学トーク @morifuji_eki

実際によく使われている疑似乱数生成法には、 「メルセンヌ・ツイスター」という、 プロレス技のような名前のアルゴリズムがある。 何か初期値を与えると、そこから複雑な計算で、なかなか循環しない数字の列を出してくれる。日本の数学者が考案したらしい。すごい! ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE…

2022-10-15 22:18:04
もりふじ @疫学トーク @morifuji_eki

しかしこれらの疑似乱数は、実際にはすでに決まっている値を出しているものなので、高度な計算によって予測されうる。 だから、コンピュータも真の乱数を扱えないものか。 そこで、人類は世界の物理現象を頼ることにした。 その一つが「溶岩ランプ」だ。

2022-10-15 22:29:50
もりふじ @疫学トーク @morifuji_eki

溶岩ランプは予測不能な動きをする。 だからその予測不能性をうまく抽出するべく、 カメラで溶岩ランプを毎時撮影して、 その輪郭を画像から読み取って乱数を生成するとのこと。 そこから一様乱数が抽出できるのかなぁ、みたいな疑問とかいろいろあるがいったん飲み込みつつ、その奇跡を楽しもう。

2022-10-15 22:40:19
もりふじ @疫学トーク @morifuji_eki

いや、物理現象こそ予測可能じゃないか!?と思う人もいるだろう。 確かに大きな物体の動きはニュートン力学で予測可能だ。 かつては我々の脳もどのみち物質だから全ては予測可能なのだ!的な発想があった。これを「ラプラスの魔」という。 のちに量子力学が発展し否定されたが、これはまた別の話。

2022-10-15 22:48:43
もりふじ @疫学トーク @morifuji_eki

物理現象がランダムだ、という話をまたすると、 例えば二重の振り子は、初期値がすこし違うだけで全然違う動きをする。 動画は十重の振り子。 「ちょwwwカオスwww」 と言いたくなるが、その用法は完全に専門用語のそれだ。 youtu.be/o16BE938QC8

2022-10-15 22:52:47
拡大
もりふじ @疫学トーク @morifuji_eki

こういった背景から、 我々は物理現象をデジタルデータに変換することで、真の乱数を得ることができるのだそうだ。 そして…おめでとうございます! この読者の方は、今なら無料で、 物理現象からランダムな数字を得ることができます! やり方はこちらをクリック! random.org

2022-10-15 22:57:01
もりふじ @疫学トーク @morifuji_eki

ちょっと記載方法が怖かっただろうか。 ごめんなさい。丁寧語にして感嘆符を入れてリンクを配置するだけでこんなに胡散臭くなるとは。 random.org このサイトは「大気ノイズ」という物理現象から得られた真の乱数を提供してくれる。雷の放電が引き起こすノイズだそうだ。

2022-10-15 23:01:43
もりふじ @疫学トーク @morifuji_eki

どうやらWikipediaによると、 地球規模では 1日350万回の雷が起きているとのこと。つまり1秒に40回。 これらすべてが大気ノイズに寄与するらしい。 だから結局我々のサイコロを決めていたのは、 雷様だった、ということだ。 en.m.wikipedia.org/wiki/Atmospher…

2022-10-15 23:06:57
もりふじ @疫学トーク @morifuji_eki

(夜中に無茶振りしてしまった) 「自分はその雷様の生成した乱数なんて使う機会ないよ、ゲーム作るわけでもないし」 という方もおられるだろう。 そこで今回は皆に random.org のいい感じの使い方をお伝えしよう。

2022-10-15 23:14:34
もりふじ @疫学トーク @morifuji_eki

おそらくあなたのじゃんけんは完全な乱数になっていない。 統計を取ったら手の癖で偏りが生じているはずだ。これが人間の限界。 だからじゃんけんのときに、random.org で1から3までの乱数を生成し、それを出す。1がグー、2がチョキ、3がパーだ。 まさしく「運を天(雷)に任せる」だ。 pic.twitter.com/3gciUYQEDn

2022-10-15 23:17:44
拡大
もりふじ @疫学トーク @morifuji_eki

そういや雷を発生させる装置とかあったような。 これでrandom.orgに依存した仕組みに「確変」を起こせるというハックもできるのか? 脆弱性か? …ってことで今回は以上です。おやすみなさい!

2022-10-15 23:20:03