遺物「実測」と三次元計測に関する議論からモノの見方のパラダイムシフトまで

2023年1月18日から26日にかけての遺物「実測」と三次元計測に関する議論について。表面的な両者の差異から、個々のモノの見方へ言及が及びつつ。
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tomoishi @tomoishi1976

@ohedo04 ご指摘の通り、日本考古学における実測図へのこだわりは梅原末治に始まったのかもしれません。梅原は同種の遺物を集めて集成(コルプス)を作ることを重視しましたが、それを発展させ、1/6の統一した縮尺で図上に表現するという手法を小林が『弥生式土器聚成図録』で実践したのだと思います。

2023-01-26 19:14:49
tomoishi @tomoishi1976

@nouhuhoumei たしかにリングとフィッシャーが明瞭な黒曜石と、あまり明瞭でない頁岩などだと、図の表現でもだいぶ異なってきますね。黒曜石の場合、描き過ぎると図面がごちゃごちゃするので逆に間引いたりなども必要なことがありました。

2023-01-26 19:21:09
ひょうちゃん @hyouchan070209

「生データとしての3Dと、解釈としての実測図」の二本立てが理想。 というか報告書にしても実測図にしても主観を排することなど無理なので、生データをどんどん公開するのが大事。(一部で独占するようなことが無いように……) twitter.com/satorunakazono…

2023-01-26 20:42:45
中園聡 @satorunakazono

6)実測図は特にこの60年間よく使命を果たしてきた。本当にありがとう。 一方,実測図は,物の見方・枠組みを固定化し知らず知らずに学術的可能性に制約をかけてきたし,ターゲットが狭く利用要求の一部しか満たせず,価値も相対的になった。 図を更新し現代化するか? 3Dと2本立てか? やめるのか?

2023-01-25 19:00:58
ひょうちゃん @hyouchan070209

「生データとしての3Dと、解釈としての実測図」の二本立てが理想。 というか報告書にしても実測図にしても主観を排することなど無理なので、生データをどんどん公開するのが大事。(一部で独占するようなことが無いように……) twitter.com/satorunakazono…

2023-01-26 20:42:45
半兵衛歳三 @Hanbei1582

三次元と実測図のやつ、色々と思うところはあるけど、現実問題として実測図を委託すると業者が三次元計測を使ってるんだから、最低限の知識は必要だよなとは思う。何も知らないで委託してると手抜いてくる場合もあるし、実際かなり酷いのを見たことがあるので…

2023-01-26 21:30:00
堀口健弐(自称城郭研究家) @horiguchikenji

@tomoishi1976 @nouhuhoumei 石器の実測図は、土器とはまた違った難しさがあります。我が勤務地では黒曜石の石器は皆無で、石器と言えばほぼサヌカイトで、たまに緑泥片岩の石包丁がありますが、やっぱり難しいですね。

2023-01-26 21:47:15
堀口健弐(自称城郭研究家) @horiguchikenji

@tomoishi1976 @nouhuhoumei 石器の実測図は、土器とはまた違った難しさがあります。我が勤務地では黒曜石の石器は皆無で、石器と言えばほぼサヌカイトで、たまに緑泥片岩の石包丁がありますが、やっぱり難しいですね。

2023-01-26 21:47:15
tomoishi @tomoishi1976

@horiguchikenji @nouhuhoumei サヌカイトもリングやフィッシャーが見えにくい、なやましい石材ですね。私は学生の頃に二上山で大量に拾ってきて割って遊んでいましたが、その破片は今では植木鉢やプランターにばらまかれています。

2023-01-26 21:59:54
tomoishi @tomoishi1976

@horiguchikenji @nouhuhoumei サヌカイトもリングやフィッシャーが見えにくい、なやましい石材ですね。私は学生の頃に二上山で大量に拾ってきて割って遊んでいましたが、その破片は今では植木鉢やプランターにばらまかれています。

2023-01-26 21:59:54
兼駿 @kanetoshi6

盛り上がる実測に関する指摘の中でも重要な点。 そのため小林行雄は、土器をそのまま描いてもいいが、その設計図を描いても良い、と言った。 なるほど初期の実測図をみると、そのような印象を受ける。 twitter.com/tomoishi1976/s…

2023-01-26 22:48:56
tomoishi @tomoishi1976

小林の弥生土器編年は「様式論」に基づいており、「様式」は器種の組成で認識されるので、土器の器形を認識することが重要でした。その意味で小林の実測図の手法は弥生土器編年に最適化されたものと評価できます。

2023-01-25 21:38:18
兼駿 @kanetoshi6

盛り上がる実測に関する指摘の中でも重要な点。 そのため小林行雄は、土器をそのまま描いてもいいが、その設計図を描いても良い、と言った。 なるほど初期の実測図をみると、そのような印象を受ける。 twitter.com/tomoishi1976/s…

2023-01-26 22:48:56
水晶 @kokutenkyou

個人的には甲冑も各個体の比較検討と立体情報の保存の観点から正射影六面図をどんどん作成すべきという考えで、個人でも比較的手軽にそれが実現できるフォトグラメトリをもっと活用すべきだと思うんすよ冬優子ちゃん!(この画像は馬手側の写真だけで作ったので不完全だけど) pic.twitter.com/XQW5UpSpTk

2023-01-27 00:44:44
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水晶 @kokutenkyou

あと、個人的は現行の実測図だと曲面の情報が充分に記録できないという不満があるので、こんな風に3Dモデル化してから等高線みたいな補助線を入れて平面図にすればより情報量の多い記録図が作成できるのではと思う。あと図面だけだと不十分なのでカラー写真も1個体につき最低100枚ぐらいは欲しい。 pic.twitter.com/inNTY1YJeF

2023-01-27 00:53:46
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tomoishi @tomoishi1976

@kanetoshi6 小林行雄は建築の専門学校の出身なので、建築の実測図の考え方が基本にあったのだと思います。

2023-01-27 05:17:13
masaki_hayashi @masakihayashi18

というか、これをやってないとそのデータはメモか写真扱いです( i _ i )昨日あげた遺構はばっちりobj/dxfに落とせました。土器棺はやってないので、検出・取上・完掘のデータがあるけど、ぴったりは合わせられません。なお、alignは最低3点いりますので、sp2点では足りません。 twitter.com/masakihayashi1…

2023-01-27 12:19:48
masaki_hayashi @masakihayashi18

遺構単体でスキャンするときは4点くらい周囲にポイントを落としておいて、ポイントも写し込んで、光波でxyzをとるなり、空測時に対標を置くなり、手実測でも図面にポイントの位置とレベルを落としておくと、位置合わせが容易だと思うんだ。

2023-01-26 18:44:06
石井淳平@厚沢部町 @ishiijunpei

幾何補正できる基準点がないと、せっかくの3次元計測もくるくる回るエキサイティングな「絵」で終わってしまいますから、もったいないですね。 twitter.com/masakihayashi1…

2023-01-28 06:56:22
tomoishi @tomoishi1976

@odawisdom 例えばフランスの石器研究では、ボルドの時代のような型式学はもうやらなくなり、実測図の重要性も減りましたが、ペレグランらの石器製作実験に基づいた微視的な剥離過程の分析などをやっているので、実測図から離れても詳細な遺物研究を深化する、という道もあるのかもしれません。

2023-01-28 08:55:14
Yuichi Takata@文化財デジタルアーカイブと石丁場のひと @archaeology_arc

遺構データが簡便にobj/dxfデータになるのが画期的。これまではアナログの線画で再利用性低だったので、後工程や将来再利用にも波及して効果大 twitter.com/masakihayashi1…

2023-01-28 11:32:50
masaki_hayashi @masakihayashi18

というか、これをやってないとそのデータはメモか写真扱いです( i _ i )昨日あげた遺構はばっちりobj/dxfに落とせました。土器棺はやってないので、検出・取上・完掘のデータがあるけど、ぴったりは合わせられません。なお、alignは最低3点いりますので、sp2点では足りません。 twitter.com/masakihayashi1…

2023-01-27 12:19:48
アメスピ&ダニエル @takunomouzya

今、実測図がアツい!! (ただそれだけ)

2023-01-26 20:06:39
TORU Suzuki @TORUSuzuki10

また、デジタルデータの表現手段(提示方法)は伝達 “媒体” を含めて検討する必要があります。目的も。 現在の紙媒体の報告書だとすれば、散見される3D画像のモノクロ画像は「有効だろうか?」と思います😔 パリッとした通常の写真の方が よほど良い、と いつも感じます。

2023-01-29 14:30:00
TORU Suzuki @TORUSuzuki10

いわゆる「実測図」は、手測りやデジタルデータのトレースなどの “手法” を問わず、実測者の観察結果を線描で表現したもの。と考えます。 なので、表現 “手段” の一つであって、デジタルデータの取得と対立・対置するものではないと考えます🤔 twitter.com/satorunakazono…

2023-01-29 14:29:58
中園聡 @satorunakazono

【実測図問題】補足を数点 実測図というより,本来は考古学の希望ある未来を考えるためであり,考古学のあり方を自覚的に考える一環でもあります。 1)実測図も単なる記録法として独立して存在するのではなく,型式学や編年はもとより,日本の考古学の枠組み,性質と不可分に結びついてきました。

2023-01-29 08:00:57
Yuichi Takata@文化財デジタルアーカイブと石丁場のひと @archaeology_arc

「あり方を自覚的に考える」のは大事ですね。自覚的に考え続けないと、報告書の構成要素自体が痕跡器官化してしまう。 昔は必要だったんだけど、意味を失い形態だけ残した内容って負担だけ残る twitter.com/satorunakazono…

2023-01-29 13:36:02
中園聡 @satorunakazono

6)ただ,これからの研究や多方面の利用との親和性は? 画期的な3D技術も既に存在します。 真に必要なら継続すればよく,考古学・社会の将来を見据えて実測図にどのような可能性があるのか/ないのか,独善的・思い込みでなく冷静に,国際的な動向も視野に入れて考えましょう。 数点補足でした。

2023-01-29 08:00:58
中園聡 @satorunakazono

5)今日的実測図の形成期から図は段階的に詳細になり,型式学的研究は一貫して継続し,様式や型式を単位として年代や文化や集団を述べることと実測図の存在は相互依存的にマッチしてきました。私は「型式学にはひとかたならぬ恩義がある」と述べました。感謝してもいます。 …yukai.s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/journal/file_3…

2023-01-29 08:00:58
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