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自由・平等・友愛:仮面ライダー アマゾンズ試論のための雑想

個人的なメモ。作品『仮面ライダー アマゾンズ』から「自由(鷹山仁)・平等(水澤悠)・友愛(駆除班)」のトリレンマ(正義の衝突)というテーマを受け取った人の、雑想保管倉庫。
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友愛のために

モーリス・ブランショ,徹, 清水

河樹 彬 @e_rewhon

ブランショは『友愛のために』にて《はじめ私は素朴にも、アリストテレスと、そしてモンテーニュと、彼らの友情=友愛の観念について論じようと計画していた》と書き、実際には、レヴィナスへの挨拶で文章を締めている。含蓄がありすぎる。>twitter.com/e_rewhon/statu…

2023-03-18 16:43:28
河樹 彬 @e_rewhon

まず「貴族的自由」と「民主的自由」について。同じように「自由」について語っていても、右派と左派では語っていることが正反対なことがある。二つの伝統はフランス革命当時、モンテスキューとルソーにまで遡る。(ひょっとしたらアリストテレスとプラトンにまで遡る伝統かもしれない)。

2023-03-18 15:21:02
河樹 彬 @e_rewhon

ブランショ《ギリシャ的な「フィリア」とは、相互性、同一者と同一者とのあいだの交換、…みずから自身に責任ある者としての「他者」の発見、…この《私》以上に「他者」を、ますます「善」へと近づけてゆくもの悦楽なのだ(パスカルの言うように、そこには肉の影はさしていない)》(前掲書p30)。

2023-03-05 13:12:41
河樹 彬 @e_rewhon

ブランショ《友愛が仲間の関係にとって代わることはなかった…。私たちは仲間は"tu"で呼ぶ。しかし友であるかぎり、われわれはおたがいを"tu"で呼ぶことはない》(前掲書p28)。こうした友と仲間の区別って、ブランショ(ひいては右翼的思考)を理解する上でかなり重要なのでは、という予感はある。

2023-03-05 13:12:41

ヤンキー的価値観と友愛

河樹 彬 @e_rewhon

これは世代的なヒヤリハットだが、『友と仲間』の区別について考える場合、すぐに「『強敵』と書いて『友』と読む」が脳裏に浮かび、いかんいかんと思い返す(結果的に、正解なのかもしれないが)。80年代少年ジャンプ病である。>twitter.com/e_rewhon/statu…

2023-03-09 08:22:24
河樹 彬 @e_rewhon

「友愛=ヤンキー的価値観」と考えると、分かりやすいのかも知れない……し、間違ってるかもしれない。完全に思いつきなので、明日にはもう撤回しているかもしれない。

2023-03-05 12:37:05

二冊の岩波新書から

河樹 彬 @e_rewhon

昔買った「フランス革命」に関する新書をパラパラと再読。まだ百年も経っていないのに、歴史叙述が史を感じさせて面白い。

2023-03-12 17:54:00
河樹 彬 @e_rewhon

1959年の河野健二『フランス革命小史』(岩波新書)。小史といいつつ、絶対王政からナポレオン憲法までの流れをきっちり通時的に概観した上で、「はしがき」「序章」「終章」でその世界史的な意義をも俯瞰する。資料・索引も充実していて、まさに王道だ。>iwanami.co.jp/book/b267217.h…

2023-03-12 17:54:00
河樹 彬 @e_rewhon

『小史』の最後のページには、こうある。《今世紀になってロシアや中国では、ブルジョア革命を大きく凌駕する飛躍が試みられ、そしてそれは成功した。ブルジョア革命のもう一歩さきには、社会主義社会をめざすプロレタリア革命が存在することが、ここに実証された》(p192-3)。時代である。

2023-03-12 17:54:01
河樹 彬 @e_rewhon

'59年と言えば、前年にはエッフェル塔を模したとされる「東京タワー」が完成。日本国内の単位系は、同年にフランス由来の「メートル法」に統一された。そんな中で「皇太子ご成婚」により、現代的な皇室のあり方が明確になる。そんな年でもある。

2023-03-12 17:54:01
河樹 彬 @e_rewhon

こうした刊行時の世情は河野の『小史』には一切書かれてはいない。ただ、「憲法を尊重する」と誓いながらも、国民を捨てようとしたルイ16世の描き方など、生硬な叙述から時代の熱が伝わってくる。「日本人よ、今度こそ、歴史に学ぶ賢者たれ」という著者の声が聞こえてきそうだ。

2023-03-12 17:54:02
河樹 彬 @e_rewhon

同じ岩波でも、1997年刊行の遅塚忠躬『フランス革命 歴史における劇薬』(岩波ジュニア新書)になると、ずいぶん肌触りが違ってくる。通時的な出来事の叙述はかなり抑えられており、革命の歴史的評価についての議論が多くなる。>iwanami.co.jp/book/b269079.h…

2023-03-12 17:54:02
河樹 彬 @e_rewhon

たぶん遅塚『劇薬』は河野『小史』に比べて、何倍も正しい。一方で切迫感には乏しく、「趣味的」にも感じられる。少なくとも『劇薬』は、革命史をある程度齧っていなければ、読むのが難しい。(『小史』は、今となっては「間違い」も分りやすいので、この点でも読みやすい。)

2023-03-12 17:54:02
河樹 彬 @e_rewhon

『劇薬』第1章は《皆さんは、ヴィクトル・ユゴーの小説『レ・ミゼラブル』をお読みになったことがありますか》という問いかけではじまる。《銀の燭台を与えたミリエル司教は、なぜあんなにも心の優しい人だったのでしょうか》(p10-11)。無教養な私からすれば、何重にも「知らんがな」な話である。

2023-03-12 17:54:03
河樹 彬 @e_rewhon

『劇薬』の叙述には「余裕」が感じられる。ある意味『小史』以上に隔世の感を覚える。《現代日本の皆さんが、憲法によって、貧困に由来する悲惨から守られているとすれば、それは、ロベスピエールやサン・ジュストの掲げた理想と深い関係があるのです》(p17)。この余裕は今の我々にはない。

2023-03-12 17:54:03

ダヴィッドの絵

河樹 彬 @e_rewhon

ルース・バーナード・イーゼル『絵画とタイトル その近くて遠い関係』。未読。作品のタイトルは、もともと画商や公証人がつけはじめたらしい。「固有名」と「売れる」こととの関係は興味があるところ。>msz.co.jp/book/detail/09…

2023-03-10 06:50:47
絵画とタイトル――その近くて遠い関係

ルース・バーナード・イーゼル,田中京子

河樹 彬 @e_rewhon

《教会のフレスコ画、貴人の居室を飾る絵画など共通の文化の中で限られた人だけが見ていた時代に「何が描かれているか」の説明は必要なかった》。固有名が必要になるのは、「誰でも見れる、買える」時代になったから。教会のフレスコ画を(対象の意味さえ知らぬ)異教徒が保有する事も起こりうる。

2023-03-10 06:50:48
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