三国志こばなし集 2023年6月号

三国志こばなし集 @omikanboy3594

曹「ちょうど私が読んでいる小説で、肺に刺さった矢を麻酔無しで摘出する場面があったが」 郭「壊死した腕を、これまた麻酔無しでパージする場面もある小説ですな」 曹「そうだ！」 荀「でしたら介子推も彼らと並ぶほどの痛みへの耐久力があった前提で話を進めましょう」 郭「ですね」

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曹「挙句に山に火をつけられた後、母と抱き合って焼死したというからな」 荀「…それは、腿の肉を失っていたならば、そもそも下山は限りなく困難ですよね」 郭「何やってんだ、重耳…」

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曹「議論を先に進めよう」 荀「はい」 曹「では実際に介子推が自身の腿の肉を食わせるまでのプロセスを再現してみないか？」 郭「なるほど」 曹「では荀彧。腿を出せ」 荀「え!?」 郭「この三人なら絶対文若先輩の腿が一番美味いですって！」 荀「じゃあ二人も見せてくださいよ！」

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曹「そら！」 郭「どうだ！」 荀「私だって！」 曹「…」 郭「…」 荀「…これは間違いなく私ですね」 曹「自分で宣いやがったぞ、奉孝」 郭「なんだかんだでそういう所ありますから」 荀「黙れ！」

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曹「この腿を食うためには…」 郭「まず脱毛から始めませんと」 荀「もういいでしょうが！」 曹「お前のせいですっかりフライドチキンを食う気が失せたのだが」 郭「…こりゃフライド文若先輩の腿肉の方が美味そうだ」 荀「蹴飛ばすぞ！」

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曹「この十字坡一番と名高い母夜叉の肉屋の解体手順マニュアルを見てくれ！」 郭「二本足の羊のばらし方？」 荀「…セーフなんですか、その店」 曹「だがこのマニュアル通りに腿肉を削ぎ落とすなら…」 荀「楊枝でなぞるな！」

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郭「食べ応え抜群の量ですな」 曹「試しに十字坡の肉屋で文若の腿肉の目利きだけでもしてもらおうか」 荀「やめろ！」 郭「しかし、あなたの腿だけ器用に肉をパージできたとしてもですね、文若先輩」 荀「する前提で話を進めてないか？」

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郭「このモチモチふくらはぎや脛に足に至るまでは丸々残るわけですよ」 曹「…一体腿を食わせた後の足はどうなったというのだ、介子推」 荀「だとすると、腿の付け根から丸ごと切断しない限り、ありえない故事という事になりますな」 曹「奉孝」

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郭「もしもし。すごく美味しそうな二本足の羊の片脚を卸したいのですが、目利きに来ていただきたく」 荀「馬鹿野郎！」 曹「!?」 郭「!?」 荀「そんな人肉食なんぞ、今時受け入れていい訳がないでしょう！」 曹「…果たしてそうかな？」 郭「もう一度TV画面をご覧ください」

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「僕の顔をお食べよ」 荀「!?」 曹「分かったな、文若」 郭「あの英雄の世界観では、カニバニズムは忌避されるどころか、歓迎されて然るべき概念なのですよ」 荀「バカな…」 曹「観念しろ」 郭「あなたなら、たとえ銀貨三十枚の見積もりでも納得ですから」

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荀「…そしたら私はどうすれば」 曹「…そうだな」 郭「…」 曹「次の遊びに移ろう」 郭「ツイスターやりません？」 荀「その前に、散らかり放題のパズルを片付けないと、帰った夏侯惇殿が激怒しますよ」

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曹操…母夜叉の肉屋の女将が本当に目利きにやってきて困った。 荀彧…自分をすごく美味しそうな目で見てきて物凄く怖かった。 郭嘉…出張手数料を巻き上げられて涙目。

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孫権「ストレス解消方法？」 呂蒙「生徒と少し話題になりまして」 孫「お前はどうやって？」 呂「プラモデルを作ります」 魯粛「そのぶきっちょで作れるのか？」 呂「楼船のプラモ写真です」 周瑜「所々のオールが抜けてるのが実に呂蒙先生らしい」 呂「なんか無くなっちゃうんですよ」 魯「だろうな」

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張昭「我らがストレス源はしこたま飲めばよろしいのでしょうが」 虞翻「私たちのストレスはそれでは到底解消できぬのですよ」 孫「やんのか？」 虞「私は最近画期的なストレス解消法を見出しましてな」 孫「碌なもんじゃなさそうだ」 虞「この歴史アクションゲームで妙に理事長そっくりなキャラを…」

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虞「戦場のど真ん中に放置して、雑兵に斬り刻ませながら酒を飲むとなによりの肴になるのですよ」 孫「倫理観のかけらもない輩め」 魯「それを本人に真っ向から言えるのが凄いですな」 周「…私に似ているキャラもいるな」 呂「私も」 張「我らはいないがな！」 虞「この断絶は深いですぞ！」 孫「？」

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孫権…雑兵に斬らせるためだけに、体力と防御力を最大にするとは嫌らしい… 周瑜…こんな戦をやったことがある気がしないか？ 魯粛…私の実装はやや遅かったようですな。 呂蒙…私言うほどおっさんじゃないんですけど。 張昭…早く私を実装しろ！ 虞翻…健脚で戟を振り回すキャラにして実装なさい！

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顧雍「理事長の挨拶です」 孫権「理事長の孫権だ」 生徒「…」 孫「はっきり言っておく」 生「…」 孫「虞翻の言うことは糞だ！生徒諸君は断じて真に受けないように！」 虞翻「…」 孫「以上」 顧「…理事長の挨拶でした」 駱統(次の私たちの授業って…) 丁奉(虞翻先生だよな) 留賛(どうなることやら)

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虞翻「それでは倫理の授業を始める」 朱異(どんな授業になるのやら) 虞「今日は倫理とは何かを考えてみたいと思う」 丁(いつもやりたい放題だったが…) 留(今日の理事長の挨拶に反論するのかな) 虞「諸君はこの歌を知っているだろうか」 駱「それは？」 虞「言いたいことも言えないこんな世の中は…」

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丁「ポイズン！」 虞「その通りだ丁奉！」 丁「…」 虞「ポイズン、すなわち毒、さらに言えば直言をも言えなくなった世の中の末路を考えてみよう」 留「…」 虞「私は好き好んで理事長や校長を煽っている訳ではない！」 朱(そうか？) 虞「皆が言いたい事が言えぬ世の中に私が中指を立てているのだ！」

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孫権…虞翻を交州分校に吹き飛ばせぬのか？ 顧雍…おそらく走って帰ってきますので無意味かと… 虞翻…孫権理事長との仲はぬきさしならないが、なんだかんだなんとかなってる。

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駱統…倫理ってなんなのでしょうか？ 丁奉…駱統くんにそう思わせる時点でアウトだよな。 留賛…なのに授業だけは妙に面白いんだよな。 朱異…俺たちよりも長躯が速いから、少なくとも俺は何も言えねえ。