お玉さんの読書マラソン企画「本格力を高めよう サンシャイン」(4部B)
ミステリ感想はほぼほぼ完成。 『11枚のとらんぷ』は、下書き24ツイート 『血の収穫』は、……下書き、……176ツイート(あと15くらいは増える予定)
2023-06-27 15:55:20完全に完成してないけど、今宵あたりからミステリ感想を分割で投下していくとしよう……(下書きが、タイヘンなことに、なってるわ)
2023-06-29 13:39:25東西ミステリーベスト100のビンゴらしきものを、TLの流れの中に見た。 各アカウントのビンゴ数をポチポチ垣間見て思ったこと、 「次の東西ミステリーが開催されたら、順位やランクイン作品、ガラッと変わるんじゃないかなあ〜」
2023-06-30 01:49:51もし、今、東西ミステリーのアンケートを取ったらどうなるでしょう?、、、と想像してみましょう? しかし、私最近のミステリが読めてないので、東がどうなるかが見えないんですわよね。 西は、なんとなくだけど、古典作品がより増えそうな気がしますね、、、
2023-06-30 01:56:23「東西ミステリーベスト100」(2012年度版)東西戦 ◎第38位 泡坂妻夫『11枚のとらんぷ』(1976年)vs ダシール・ハメット『血の収穫』(1929年) pic.twitter.com/LonddXAMr4
2023-06-30 02:03:53ミステリにはまり始めた頃のおはなしだ。 手に取るミステリの全てに魔法がかかっていたんだ。 ミステリに混乱され、騙され、驚き、ハラハラさせられた。 ミステリの作法、読み方も知らない頃、全てが新鮮で刺激的な経験だった。 面白いよお。 名作おすすめガイドを参考に、次々と手に取ったものだ。
2023-06-30 02:05:37何十年前かのおはなしだ。 今の私はかつての初期衝動に対し疑念を抱く読者になっている。名作ガイドの賞賛文をまるっと受け止めていた、右も左も分からないピュアな読者ではない。もう汚れている。 昔、面白いと感じた作品。それらを積極的に読み返すようになったのは、いつの頃からだろうか?
2023-06-30 02:07:27初心の頃と全く同じ感想に到達する作品は、ほぼ皆無だ。 昔読んだときよりも面白い!or 昔読んだときよりもつまらない! そのどちらかである。 フレッシュ時代のミステリの魔法期間は、大仕掛けや派手さを心奪われていた。今の僕の感心ポイントは細部の工夫である。感想の変化は当たり前だ。
2023-06-30 02:09:59今、目が多少肥えたし、それ以上に心がスレている。 昔、複雑に思えた真相も、案外簡単に解けたり、 昔、感動したトリックも、コレ仕掛けのための仕掛けじゃないと辟易したり、 昔、驚愕した事件の構図も、登場人物のカカシっぷりが見え、冷めたりすることがしばしばだ。
2023-06-30 02:10:00逆に、 昔は見落としていた一文に、ものすごい意味があったことに気付き一人唸ったり、 退屈に感じた調査パートに、退屈させないための努力の跡を見つけ一人感動したり、 トリックを成立させるためのサブトリックの工夫に作者の執念を感じ一人叫んだり、喜びを覚えることもしょっちゅうある。
2023-06-30 02:10:00(何度も言ってるが、今の私は「エジプト十字架」ではラストのあの物証より、チェッカーの駒や変なカタチのパイプのほうに価値を感じるのね。 「占星術」なら、あの大トリックには全然ピクンとこないけど、穴の説明には毎回アドレナリンドバドバ、侘しい関西旅行のくだりは心揺さぶられまくりなんだ)
2023-06-30 02:10:00美しい思い出を率先して汚していく自傷男子だ。魔法にかかっていたため作品の本当の姿が見えてないかもしれないことに怖さを感じる人間だ。 ……やはり前置きが長くなり過ぎた。 そんな異常者な私なのであるが、初読の印象を大切に抱き続けるために再読というものを避けている作品もあったりする
2023-06-30 02:11:55『11枚のとらんぷ』もそんな宝物的な一冊だった。 ミステリのハマり始め、この作品にかけられたミステリの魔法は、本当に煌びやかだったんだ。手品ショーの裏側や手品の裏側を楽しく読んでいたら、いつの間にやら凄い場所に誘われてしまっている。楽しい。ミステリは楽しい。 そんな思い出。
2023-06-30 02:13:24たぶん、初めての泡坂妻夫じゃないかな『11枚のとらんぷ』 「狼狽」やら『乱れからくり』とか『毒薬の輪舞』は全然繰り返して読んでるし、これらの作品の方がトータルでは上だと思ってるけど、ガツンとやられた衝撃度だけで言うと、私は『11枚のとらんぷ』なんだ。『しあわせの書』より驚いたのでは
2023-06-30 02:14:05けど、ある程度ミステリのノウハウが理解出来るようになった今となると……、 (ネタバレだけど)作品内でのあの消去法のあまりに手際が良さが、逆に不安材料になってしまうんだ。 読み返したときに、初読の衝撃期には見えてなかった人工感や作為感を感じてしまうんじゃないのかな? って。
2023-06-30 02:15:46『11枚のとらんぷ』は再読までにかなりの時間がかかってしまった。読み返したら評価が下がってしまうのでは? という危惧。葛藤しかなかった。 作内での「11枚のとらんぷ」でのトリックひとつひとつは小ぶりだった気もするし、その後のマジック大会のくだりは結構グダってたような気も、、、……
2023-06-30 02:16:47そんな過去を経ての今現在の『11枚のとらんぷ』の通読カウント値は「3回」になっている。 予測していた通り謎解きミステリとしては人工感ミッチミチな内容であり、謎を解く為の鍵や伏線といったものは、正直なところ、あまり上手に隠せてないといった感じだ。
2023-06-30 02:19:07(大まかな趣向は覚えていたためかなり卑怯なのではあるが、再読の折、あの違和感のある描写からスタートし、真相に対し求められる条件を洗い出した上での犯人特定は、ほぼ正答で導き出せた。ほぼなのは、タイムスケジュール表での時間の穴は指摘出来たけど、手品のタネ(!)が分からんかったのよね)
2023-06-30 02:19:08あと、フェアな謎解きミステリにしては「動機がしっかりし過ぎている!」という点にもモヤモヤ感を抱いてしまったわ。 その動機が納得がキチンと出来る動機たらしめるため、そこそこの分量のマジック衒学が『11枚のとらんぷ』には投下されていたりするんよね。
2023-06-30 02:20:31雰囲気つくりのための衒学ならば気分で読めるし、、、初読のときはページ分量嵩増しエピソードだと思って流した部分が、今現在の読解力にてあの真相を知らされちゃうと「あゝ、あそこにもちゃんと意味があったんだね、、、。けど、再度衒学部分を拾い返すための気力はもうないんのよ」となった。
2023-06-30 02:20:31……と、初動の魔法をディスペルしてみたら謎解きミステリとしては思うところがちょこちょこ出て来たよ『11枚のとらんぷ』(謎解きミステリの作法がある程度経験値としてあれば難易度がイージーすぎる) だけど、 あらためて評価点を考えてみると、謎解き小説以外のエッジが尖り具合に気付かされる
2023-06-30 02:22:13もう、コレ、完全なネタバレなんだけど、 あの人の殺人動機を踏まえてみると、ラストのラストで女主人公が表彰されているってのが、めっちゃエグいんだわΣ(゚д゚lll) しかも、ドタバタ喜劇な(地に足が着いてない)ホッコリラブコメも同時にセットされてるんだから、泡坂妻夫の悪意が全開なんだよね
2023-06-30 02:25:14